横浜三塔のひとつ「クイーンの塔」こと、横浜税関の展示室ってどんなところ?
ココがキニナル!
横浜税関の展示室は、税関ならではの展示内容で非常に面白いと思います。詳しい内容をもっと知りたいので、是非取材をお願いします。キニナル!(tokuさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
全国9税関の展示室で最大規模の「クイーンのひろば」には開港時の資料や密輸に使われた証拠品も。マッカーサーが使用したとされる部屋も特別に紹介
ライター:はまれぽ編集部
実際に密輸の手口を再現
これまで紹介したのは「税関ならではの展示」。せっかくなので、さらに「横浜税関らしい展示はないか」と裏辻さんに尋ねたところ、「全国で唯一です」と自信を持って進められたのが、密輸に関するコーナー。
実際のコンテナを持ち込んだ密輸に関する展示スペース
輸出入品を扱うコンテナは小さいもので長さ約6メートル、幅約2.4メートル、高さ約2.6メートルあり、このサイズを持ち込めるのは、「クイーンのひろば」が全国で最も広い展示室だからにほかならない。
ここでは、実際に横浜税関で摘発した密輸事件の手法を再現している。
展示品は実際に使われ、裁判の証拠にもなったもの
上の写真は2001(平成13)年2月2日、横浜税関山下埠頭(ふとう)出張所がフィリピンから輸入された缶ビールの缶に隠されていた乾燥大麻約420kgを押収したもの。これは末端価格で約16億8000万円、約84万回使用することができる量だという。
そのほか、1996(平成8)年に本牧埠頭出張所の職員が発見した中国からの「水煮たけのこ」3360缶のうち、23缶に隠されていた覚せい剤約249kgを摘発した際の缶も展示。この事件はその後の捜査で関係者の自宅などからも覚せい剤が見つかり、合計で約528kg(末端価格約900億円相当、約1760万回使用分)を摘発。この量は当時の史上最大の押収量だった。
覚せい剤が隠されていた缶(覚せい剤は氷砂糖で再現)
これが「クイーンのひろば」の全景だが、裏辻さんのご厚意で横浜税関創建時から残されている部屋とテラスを見せていただけることに。
普段は非公開! マッカーサーの執務室や絶景テラスも!
横浜税関3階にある旧税関長室、旧税関長応接室、旧総務部長室、旧特別会議室は以前はまれぽでも紹介したように、普段は非公開で、毎年「税関の日」である11月28日前後などに一般公開されるのみ。直近では3月10日の「三(3)塔(10)の日」に合わせ、前日の日曜日である3月9日に公開された。
旧総務部長室
この部屋は、片山さつき参議院議員が1998(平成10)年に横浜税関総務部長在職中に使用していたという。
また、戦中戦後の写真も特別に見せていただいた。
戦時中の横浜税関。本庁舎が黒いのは空爆を避けるためだったとか(写真提供:横浜税関)
旧税関長室では、横浜税関庁舎がGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に接収されていた当時はマッカーサー元帥の職務室だったという。
接収時代の横浜税関。星条旗が掲げられている(写真提供:横浜税関)
マッカーサー元帥が使ったとされる職務机
このあと、こちらも普段は非公開の7階にあるテラスに案内していただくと、目の前には絶景が広がった。
ウッドテラスを進むと
これぞ横浜! という景色が目の前に
「キング」も目の前!
偶然にも「飛鳥Ⅱ」が大さん橋に入港!
取材を終えて
普段立ち入ることのできないテラスや旧税関長室もさることながら、常設展示の質に驚いた。
「密輸」と聞くと遠い世界のことのように聞こえるが、裏辻さんによると、最近は「旅行費や宿泊費を負担する代わりに荷物を運んでほしい」、現地や日本で知り合った海外の人から「お土産」といって渡されたトランクケースなどの中に違法薬物が入っていて、知らず知らずのうちに「運び屋」に仕立て上げられるケースが増えてきているという。
「甘い話には乗らないこと」と裏辻さん
麻薬探知犬をモチーフにした「カスタム君」がお見送り
クイーンの塔そのものの美しい外観も含め、ぜひ一度足を運ぶ価値は十分あると思う。
―終わり―
横浜税関資料展示室「クイーンの広場」
所在地/横浜市中区海岸通1-1
電話/045-212-6053
開館時間/10:00~16:00(5月~10月は17:00まで)
休館日/年末年始と施設点検日
入館料/無料
☆★☆★☆★さん
2014年03月28日 00時10分
ドナルドダックのぬいぐるみ・・・どっちかが本物と有ったが、どう見ても左が偽物でしょ?だって顔がアホ面じゃん!
くてくてさん
2014年03月27日 19時03分
カスタム君が「まんま」に似ている。