祝!ワールドカップブラジル大会開幕! 「横浜のブラジル」鶴見でブラジルを体感!
ココがキニナル!
ワールドカップブラジル大会開幕にちなんで、「横浜のブラジル」鶴見について知りたい! コミュニティの成り立ちやブラジルを身近に感じられるスポットやアイテムを探して!(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
「横浜のブラジル」鶴見はブラジル料理や食料品店などで食事からファストフード、インスタント調味料まで身近にブラジル体験ができる場所だった!
ライター:吉澤 由美子
祝! ワールドカップブラジル大会開幕!
ブラジルは距離的に日本からとても遠いが、日系移民の方が活躍していて親しみを感じる国でもある。
そんなブラジルを、横浜にいながらにして身近に感じることができる場所がある。それは、鶴見。以前、はま旅でも紹介しているが、鶴見界わいにはブラジル料理を出すお店や、ブラジルの食材を扱うお店がいくつもあるのだ。
そこで、開催国の文化に触れて、よりディープにワールドカップを楽しめるよう鶴見のブラジルを探訪してきた。
鶴見にブラジル人が集まるわけ
鶴見には日本人向けにブラジルの公用語であるポルトガル語を教えている所があるという。その情報を頼りに探してみると、JR鶴見駅と京急鶴見駅の間にあるロータリーから川崎駅方面にのびた細い路地を入ってすぐのビルの入り口付近にそのパンフレットが掲示されているのを発見。主催しているのはNPO法人「ABCジャパン」事務所だ。
ABCジャパン事務所
事務所に入って声をかけると、理事長の橋本秀吉さんからお話を伺うことができた。
「ABCジャパン」は鶴見区在住のブラジル人によって2000(平成12)年に設立された団体で、地域のブラジル人や南米出身者に向けた生活相談や日本語教室のほか、ブラジル人の子どもたちのための学習塾や地域社会との交流といった活動を行っている。ここはまさに「鶴見のブラジル文化」の中心地だったのだ。
橋本さんは日系三世。ブラジルで日本の武道に魅せられ来日したそう
「日本からブラジルに移住した人の数は戦前と戦後を合わせて26万人です。現在、ブラジル国内の日系人は約150万人になっています。そして今、日本にいるブラジル人は約32万人ですから、すでに移住した人の数を上回っています」と橋本さん。
それだけ多くのブラジル人が日本にやってくるようになったのは、1989(平成元)年の入管法改正と翌年の定住者告示により、日系二世だけでなく、その配偶者や日系三世とその配偶者にも「定住者」という就労に関する制限のない資格が与えられたことがきっかけだったそう。
それではなぜ鶴見に集まるようになったのだろう。
「実は、ブラジルに移民した日本人は沖縄県人が一番多かったんです。鶴見には沖縄の人が多く住んでいるので、同郷というつながりで35年くらい前から鶴見に住むブラジル人が徐々に増えていきました」と橋本さん。現在、鶴見区には1250人のブラジル人が住んでいるとのこと。
横浜について聞いてみると、橋本さんは「横浜は開港の街なので、外に向かって開かれている感じがしますね。東京とは違う魅力があります」と答えてくれた。
せっかくなので、ワールドカップについても伺ってみた。「教室やセミナーで使っている隣の部屋で、ブラジルの試合と日本の試合はパブリック・ビューイングを行う予定です」と橋本さん。
優勝するのはどこだと思いますかと伺うと、「チームとしてはブラジルを応援しています。優勝もブラジルかな。スペインも強いし、ゲームだからわからないですね。日本は予選突破すると思います」とのこと。続けて、「実は個人的にあまりサッカーに興味がないんです。ブラジル人だからサッカーが好きだろうと思われるのですが」とちょっと申し訳なさそうに教えてくれた。
「それほど興味がないブラジル人もけっこういます」と橋本さん
その後、鶴見界わいにあるおすすめショップを何店か教えていただく。家でTV観戦する際にブラジル気分を盛り上げてくれそうな食材があるお店や、ブラジル料理のレストランだ。
さらに、「ブラジルのソーセージは日本で普通に売られているものとは全く違いますよ。ぜひ試してみてください」との情報もいただく。ブラジル人はBBQが大好きで、大きな塊のお肉とソーセージはマストな食材だそう。
ということで魅惑のブラジルフード探しに出発!
駅のすぐ近くにある穴場 ブラジル食料品店 TUCANO鶴見
鶴見駅前ロータリーから鶴見神社の方に向かって2~3分歩くと並行して通る1本右の道の角にプラジルを思わせる緑と黄色のロゴを発見。このビルの3階にあるのが食料品を主に扱う「TUCANO鶴見(トゥッカーノつるみ)」だ。
3階の窓にイエローとグリーンのブラジルカラー
入口は目立たないので見落とし注意!
店内に入ってすぐ目についたのは、ワールドカップ関連商品。Tシャツやタオル、ボールなどが並んでいる。
ワールドカップ関連商品。ブラジル代表のイエローのTシャツは人気が高いそう
細長い店内に並んでいるのは見慣れないお菓子や調味料、缶詰、さまざまな種類のソーセージ、大きなブロック肉、さらに化粧品まである。
細長い店内にギッシリとブラジルが詰まっている
多くはブラジルのものだが、フィリピン製などもある。代表取締役の鈴木さんによると、南米全体や東南アジアのお客さんも多いので、そういった方に人気の商品も一部そろえているらしい。
このお菓子のエリアはほとんどすべてブラジルのもの
各種ソーセージが並んでいた。かなり大きいサイズ
ソーセージの冷蔵ボックスの上に、ご当地コンソメキューブがあった。実は世界各国のご当地コンソメは、手っ取り早くその国の料理を作ることができる便利グッズ。なんとここには、「ベーコン」テイストのコンソメがあった。
ベーコンコンソメは、買って帰って香りを嗅いだら、ベーコンそのもの!
そのほか、振りかけて料理すると簡単にブラジル風肉じゃがやフェジョアーダ(豆と豚肉や牛肉を煮込んだ料理)が作れてしまう粉末調味料なんかもある。しかもこの「SAZON(サゾン)」という粉末調味料は「味の素」の製品だからちょっと驚く。
ARiSCOに入っているハーブ&スパイスソルトやフィリピン製のイワシのトマトソース漬け
今人気のアサイーものも豊富にそろっている。駅から近いのでちょっとブラジル気分を味わってみたい方にもオススメ。
アサイーもいろいろあった
おいしそうなものを見ていたらお腹が空いてしまったので、次はブラジル料理のレストランにGO!