矢沢永吉ファンの熱すぎる店主のいるラーメン店と焼き鳥店に突撃!
ココがキニナル!
吉野町「流星軒」(ラーメン店)と長者町「せいちゃん」(焼き鳥店)はどちらも店主が矢沢永吉さんの大ファンだそうです。両店主の矢沢さんにかける熱い思いをレポートしてください。(羽後人さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「好き」を越えて「生き方」に昇華している。矢沢永吉ファンの店主がいる「流星軒」と「せいちゃん」の2店舗は、お客様第一の店だった!
ライター:細野 誠治
星を追って星を継ぐ。辿り着いた流星軒“ながれぼし”
ライターとして走り出したころ、よく先輩から「とにかく何にでも興味を持て」「常にアンテナ張ってネタ探しを惜しむな」などと言われたものです(何でも見てやろう、ですね)。
そんな助言のなかに「矢沢永吉のコンサートは絶対に見ておけ!」というのもありまして。
エンタメのお手本としても!
で、行きました。武道館。
凄かったです! 舞台に登場して仕草ひとつ、ひと声で観客に魔法をかけてしまう。そんなエンターテイナー。もの作りに携わる方も、そうでない方も間違いなく一見の価値があります。
それはさておき、熱いファンがいることで知られる矢沢永吉さん。そんな彼の熱狂的ファンが経営するお店があるとか。
よし、何でも見てやろう!
一件目は以前にも紹介したこともある横浜の淡麗系ラーメンの雄「流星軒」さん。
ブルーライン「吉野町」からすぐ
吉野町から大岡川方面へ、一本橋交差点にある。
こちら流星軒さん。袖看板ですぐに分かります
このメニュー看板も目印
店主の平賀さんに趣旨を説明すると快諾してくださった。
店主の平賀敬展(ひらがひろのぶ)さん登場!
流星軒さんはカウンター9席のお店。その日に出すものは、その日に作る。スープの作り置きは決してしない。そのため、昼の営業を終えると夜の仕込みのため14時半から18時までは一旦、店を閉める。この営業の合間にお話を聞くことに。
—永ちゃんファンになったきっかけは何だったんでしょう?
「中学2年のときに聴いた“キャロル”がきっかけだね。かれこれ40年以上かな」
40年以上! キャロルはかつて矢沢永吉さんが所属していた伝説のロックグループ。登場から今に至るまでとは筋金入りのファンだ。
キャロルがきっかけ
そんな平賀さん、ファンエピソードとして強烈なものがある。
矢沢永吉さんは1968(昭和43)年、音楽の道を志し広島から東京へ向かうため夜行列車に飛び乗り、途中の横浜に降り立った。ここからサクセスストーリーが始まった。
そして、平賀さんも高校時代“永ちゃん”と同じく、出身の愛知県から家出同然で夜行列車に飛び乗り横浜にやってきたそうだ。
「『成り上がり』(矢沢永吉さんの自伝)に書いてある通りだよ」と平賀さんが笑う。
永ちゃんと同じ道を・・・
伊勢佐木町のレストランに職を得てバンドを結成・・・。横浜に着いた後も“永ちゃん”の通った同じ道を辿ったという。
「違うのは、デビューできなかったことだけだね」
レストランを振り出しにいくつかの飲食店で働き、ついに2000(平成12)年に流星軒をオープン。現在に至る。
屋号の由来はアルバム「Anytime Woman」収録の「流星(ながれぼし)」から
うーーん、熱いエピソードだ。
そんな平賀さん、一番好きな曲は?
「全部好き。選べないよ・・・」
それでも・・・と食い下がると「引き潮」「SO LONG」「鎖を引きちぎれ」の3曲を上げてくれた。じゃあこの3曲で一番は?
「いやいや、やっぱり選べないな。全部好きだし・・・」
全部好き。曲も、生き方も・・・
たかがラーメン、されどラーメン。これがR&R
「食べていくかい?」と筆者に声をかけてくれた平賀さん。
はい、いただきます! 前回、はまれぽがお邪魔したときは「流星プレミアム」を紹介したので今回は一日限定20食の「ひき潮ラーメン」を食べさせていただこう。
上大岡の名店「G麺7(ジーメンセブン)」とのコラボラーメン!
店内を見渡せば、たくさんのグッズが・・・
トイレには常連さんにもらった特大ポスター
BGMはアルバムをエンドレスで。この日はベストアルバムから
写真を撮っているとラーメンが完成。
限定メニュー「ひき潮ラーメン(1100円)」
ホタテエキスたっぷりの塩ラーメン。塩味って控えめな印象だけど、目の前に来ると、ふわっと香り立ちます。
ワンタンは6つ入りでジュワジュワのホロホロ歯ごたえ
国産肩ロースは食べる直前に炭火でトロットロ&香ばしい風味
こんなの美味いに決まってる!! ・・・というか原価割れしてません?
「ウチは原価率高いんですよ。良いもの出しますから!」と平賀さん。
良い素材で美味いものが食べられます!
プルプル、シコシコツルツルの麺にホタテエキスたっぷりの塩味がすごくマッチする。「うん!」と強く頷きたくなる味だ。
ラーメン食べつつインタビューを続ける。
—自慢の“永ちゃんのお宝”は何でしょう?
「あるけど絶対に秘密!」
キニナル、キニナル! どうしても駄目ですか? との問いに「ウチに食べにきてくれたお客さんにだけ教えます」・・・とのこと(ちなみに筆者は教えてもらった。へぇ〜! 皆さま、ぜひ!)。
さりげなく直筆メッセージが店内に
「実はお宝はもう一つあってね、ウチの息子と永ちゃんが同じ誕生日なんだよ」(矢沢永吉さんの誕生日は9月14日)
—へぇ〜! ・・・あの、それって狙いました?(ゲスい質問)
「いやいや、狙ってない(笑)」
「奇跡です!」・・・とは、同じく矢沢永吉ファンの奥さまの弁(奥さまは写真NGとのこと。残念)。
(横山)剣さんも永ちゃんファンだから・・・ということでCKBグッズも
—お客さんのなかで永ちゃんファンは、やっぱり多いんですか?
「一割くらいかな。日に最低、一人は来てくれる」
—どうしたら“ファン”と呼べるんでしょう?
「好きか? それだけでしょ」
そしてCKB・ジャッカル先輩は常連!
ここで吉田編集長から預かってきた、鬼の質問を・・・
—あの〜、奥さまと永ちゃんだったら、どちらを取るんでしょう?
「永ちゃん!!」
即答。そして店内が気まずい・・・(何てこと聞くんだ、編集長!)。
ラーメン完食。美味かった! そろそろ最後の質問を・・・。
—もし“永ちゃん”が食べに来たら、どうします?
「(お客さんを)もう、みんな帰しちゃう。どの席に座ってもらってもいいし・・・。店で2人っきりで・・・とにかく、食べてほしいな・・・」
ひどく嬉しそうに笑って答えてくれた平賀さん。
いつか矢沢永吉さんが、本当に食べに来てくれたら・・・。心からそう願いたくなるほどの笑顔だ(もし実現したら、そ〜っと覗いてみたい)。
お待ちしてます!