夏と言えばコレ! 味と食感にこだわった美味しいかき氷が食べられるお店を教えて!
ココがキニナル!
夏と言えばかき氷。こだわりの氷やシロップを使っているかき氷屋さんを紹介してください。(山下公園のカモメさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
歯ごたえのある氷に自家製の宇治の香りを生かした鎌倉の「くるみ」と、ふわふわ氷にフルーツシロップのあざみ野「カフェ クノップゥ」をご紹介!
ライター:大和田 敏子
暑い、あ・つ・い・・・。原稿が進まない言い訳を暑さのせいにする今日この頃。絶妙なタイミングでのかき氷の取材依頼に、思わずニヤニヤしてしまう。
今回は、氷の削り方やシロップにこだわりを持つお店を紹介することに。昔ながらのガリガリした粗めの氷を使う鎌倉の老舗和風喫茶と、フワフワした氷を使う今年4月にオープンしたばかりのあざみ野にあるカフェの好対照な2店舗を紹介。まずは昔ながらの味わいを求めて、いざ鎌倉へ!
歯ごたえのある氷に自家製の宇治!鎌倉の和風喫茶「くるみ」
まずは、鎌倉小町通りにある甘味処へ向かう。
JR鎌倉駅に到着。快晴、気温31℃。かき氷日和です!
小町通りに向かいます
平日にもかかわらず、にぎわっている小町通り
気になるお店が通りの両側に建ち並ぶ小町通り。寄り道したい気持ちを抑え、かき氷へ一直線と決め込んで、歩くこと4~5分、そろそろ店が少なくなってくる辺りに、目指す和風喫茶「くるみ」ありました。
1968(昭和43)年創業の和風喫茶「くるみ」
ありました、「氷旗」! 夏の風物詩ですね
店主の原山早苗さん
「くるみ」は、原山さんのお母さまと叔母さまが始めたお店。現在は、原山さんと従妹の崎南海子(さきなみこ)さんが引き継いでいる。当時、鎌倉駅周辺には、ほとんど甘味処がなかったため、原山さんが、何かお店を始めたいと考えていたお母さまに勧めたという。住まいの旧住所である“稲荷小路胡桃が谷”にちなみ、小さいけれどしっかりした堅実な店にという思いを込めて「くるみ」という店名にした。
ロゴ意匠は、後に建長寺の天井画を手がけた小泉淳作氏によるもの
2011(平成23)年に建て替えられたが、内装の木材などは当時のまま
開店当時の雰囲気をそのまま残しているという落ち着いた店内で、早速、かき氷をいただく。
「くるみ」のかき氷の氷は、手でかいたような昔ながらの歯ごたえのあるガリガリした粗めの氷。理由は、店主の好み。こちらの方がおいしいと感じるからという。
かき氷機には、大きく分けてフワフワの氷とガリガリの氷用との2種類があるそうで、「くるみ」では、後者のものを使用。毎年、夏の初めにかき氷機のメーカーの方に、氷を削る刃の出し具合などを調整してもらい、好みにあった氷が作れるようにしているそうだ。
氷は透明な「純氷」を使用。冷凍庫から出してすぐの氷を削ると、粒子が細かくふわふわし過ぎてしまう。ガリガリした歯ごたえのあるものにするために、氷は冷凍庫から出して1時間ほどクーラーボックスに入れて、表面が少し溶けた状態のものを削るようにしているという。
一番人気の「氷小倉宇治ミルククリーム(850円)」
“宇治(シロップとは呼ばないそう)”は、良質の抹茶と上白糖を使った自家製のもの。もともと、普段のメニューで抹茶を出しているので、そちらを扱っているお茶専門店の方と相談して、適した抹茶を選んでいる。色が悪くなったり、香りが飛んだりしないように、だいたい10人分程度の少量ずつ、毎日4~5回は作るそうだ。抹茶は熱湯で溶かす方が簡単だが、香りを大切にしたいので湯冷ましで溶かす。
「ひと手間を惜しまずに作ることが大事だと思っています」と原山さん。 “宇治”のみならず、店で提供するものすべてにその想いが貫かれている。
“宇治”には、抹茶そのものの香りやざらっとした粉の感じがそのまま残っていて、味わい深く、 ガリガリした氷との相性もいい! ミルクやアイスクリームが乗って、一番下にあずきが入っているこのかき氷は、ホントにいろいろな味を楽しめ、最後まで飽きずに食べられる豪華版だ。
シンプルな「氷小倉宇治(700円)」はちょっと大人の味!?
「氷いちごミルククリーム(750円)」は、どこか懐かしい味!
かき氷は、好みに応じてアレンジして作ってくださるとのこと。
かき氷は夏季限定(年によって異なるが、今年は9月いっぱい提供予定)。せっかくの甘味処なので、自慢の白玉を使った甘味も出していただくことに。
「小倉白玉栗クリーム(850円)」
材料はもちろん、練り方やゆで方にもこだわっているという白玉は、もっちりしているのに、つるんとした舌触りで絶品だ!
最後に変わったところで、おもちランチ(600円)。ちょっと小腹がすいた時に食べてもらえるようにと、最近始めたメニューだそう。
栄養バランスも考えてプチトマト、カマンベールチーズ付き
場所柄、観光客が多いが、鎌倉に来ると立ち寄ると言うお客さんや、男性一人で入って来る方もいるという。かき氷や甘味のおいしさばかりでなく、昭和の香り漂う落ち着いた雰囲気に惹かれる方も多いのではないだろうか。
書家でもある原山さん作の絵ハガキは、夏らしい趣があって素敵!
今ではあまり見かけない黒電話は現役!
店の出入口、待合椅子のあたりも良い感じ!
おいしいかき氷とちょっとレトロな雰囲気を楽しみ、リフレッシュできた。
でもやはり・・・
外に出ると、さらに暑さが・・・。空が青い!