41年ぶりにホテルニューグランドのネオンサインが復活! 横浜市が景観計画の例外として認めた理由とは?
ココがキニナル!
ホテルニューグランドのネオンサインが40年ぶりに再点灯するそうですがそれまでの経緯、再点灯のレポートをお願いします(黒霧島さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
東京オリンピックを見据えた大規模改修工事の一環で、第1期工事が終了するのに合わせて復活。横浜市景観計画の特例として市が認めた
ライター:はまれぽ編集部
41年ぶりの復活!
2014(平成26)年10月3日(金)、41年ぶりに横浜市中区の「ホテルニューグランド」のネオンサインの光が灯った。
ネオンサインにはセンサーが内蔵されており、暗くなり始めると自動的に点灯し、24時まで横浜の街と港を白色の温かい光が照らす。
40年の時を超えて復活したホテルニューグランド本館のネオンサイン(提供:ホテルニューグランド)
ホテルニューグランドのネオンサイン看板は第18回オリンピック競技大会(前回の東京オリンピック)が行われた1964(昭和39)年に設置。
「港ヨコハマ」のシンボルとなったが、1973(昭和48)年の第1次石油危機の影響で、世の中の流れが省エネに傾いたことから消灯を余儀なくされた。その際にネオン管も取り外され、長年そのままになっていた。
消灯したままになっていたホテルニューグランドのネオンサイン(提供:ホテルニューグランド)
しかし、ネオンサイン看板設置から50年の節目の年であることと、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を見据えて行っている本館の大規模改修工事の第1期終了に合わせてネオンサインの復活を計画。
看板は地上から高さ約30メートルの本館屋上に設置され、1文字の大きさが、高さ2.86メートル。「HOTEL NEW GRAND」と13文字を並べると、横幅は約34メートルにもなる。
ネオンサインの設計図(提供:ホテルニューグランド)
現在、照明の主流は最近、日本人がノーベル賞を受賞したことでも話題になったLED(発光ダイオード)だ。
LEDは小さな光の集合体であるため、1つの部品が故障しても遠目には区別がつかないが、ネオン管は1ヶ所破損すると、文字全体の光が消えてしまう。また、寿命もLEDは約20年、ネオン管は約10年と言われている。
当初はLEDを採用する計画で、2014(平成26)年7月の点灯実験を行った。
あえてネオン管を採用した理由について、ホテルニューグランド広報室の和田聖心(せいこ)支配人は「経費を考えると、当然LEDという選択になるが、LEDの光はシャープなものに感じた。横浜を照らすのであれば、温かみのあるネオン管の光が適していると思った」と説明した。
コスモクロックも「温かみがある」ネオン管
ネオン管は鳥が飛んで来たり、台風などの突風でも破損する可能性があることから、ホテルニューグランドでは、万が一の事態に備え「HOTEL NEW GRAND」の1文字ずつスペアを常備しているという。