41年ぶりにホテルニューグランドのネオンサインが復活! 横浜市が景観計画の例外として認めた理由とは?
ココがキニナル!
ホテルニューグランドのネオンサインが40年ぶりに再点灯するそうですがそれまでの経緯、再点灯のレポートをお願いします(黒霧島さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
東京オリンピックを見据えた大規模改修工事の一環で、第1期工事が終了するのに合わせて復活。横浜市景観計画の特例として市が認めた
ライター:はまれぽ編集部
横浜市が特例で許可
温かい光が街を包むのであれば、もっと多くの建物が白色だけでなく、さまざまな色で横浜の夜をきらびやかに彩ればいいのでは、と思うのだが、そういうわけにもいかない事情がある。
横浜市では2004(平成16)年に施行された「景観法」に基づいて、一定のエリア内で建物や看板に関する規制がある。この点について、イセザキ・モールの違法な路上看板でもお世話になった横浜市の屋外広告などについて担当する景観調整課に話を聞いた。
よろしくお願いします
景観調整課によると、市が2008(平成20)年に制定した「横浜市景観計画」において、「開港以来横浜の中心地として発展してきた歴史ある関内地区の景観をより魅力あるものにしていく」として、ルールを設けている。
景観計画に定められた地域(横浜市HPより)
ホテルニューグランドがある中区山下町の整備方針は「開港以来横浜の中心地として発展してきた歴史・文化を活かし、横浜が世界に誇れる、奥行きのある魅力的なウォーターフロントとしての山下公園通りの街並みや、関内地区の居留地としての歴史を物語る本町通りや横浜中華街などの個性豊かで賑わいのある街並みを形成する」とされている。
文豪・大佛(おさらぎ)次郎も愛したホテルニューグランド
中でも、建物や工作物の外観を演出するために行う「特定照明」を行う場合は、届出を必要とし、明るさも色ごとに細かく規定されている。ただし、「市長が魅力ある都市景観の創造に特に寄与するものと認めた場合は、この限りでない」との規定もある。
同課は「ホテルニューグランドの歴史を考慮した」といい、特例として山下町で建物のライトアップを行うことを認めた。この特例は、同課では「市では、記憶がある限り、ほかに前例がない」と話している。
歴史が勝ち取った「特例」
和田支配人は「昔は、この光を目の前にし、たくさんの思い出が生まれたのだと思う。復活したネオンの灯りを横浜の新たな名物として守っていきたい。文字のスペアを常備するのも、その光を絶やさないための責任」と話してくれた。
取材を終えて
40年前に、この灯りをバックに山下公園で愛を語らったカップルもいるかもしれない。また、海から見える「HOTEL NEW GRAND」の文字が長い航海を終えた船員たちに故郷へ戻ってきたことを告げる灯台だったかもしれない。
願わくば、この温かい光が末永く、これからの「港ヨコハマ」を照らすものであってもらいたい。
―終わり―
pinkcloudさん
2014年11月18日 01時34分
前から消えてるのが気になっていました。特例として認めたとありますが点いていて当然という気がします。ところでマリンタワーはライトアップされているけど前例ではないの??
ushinさん
2014年11月17日 19時01分
ニューグランドという民間企業に便宜を図ったというより、記事中にあるようにニューグランドという存在自体が横浜の歴史上重要なものであるから当然ともいえる。歴史というのはン百年前の神社仏閣だけが大事なんじゃなくて、近現代史にも着目するというのはよいこと。
baywatchさん
2014年11月17日 11時37分
横浜市の景観計画には日本大通りも対象地域に含まれている。しかし、歴史的建築物と認知していてもそれをどの様に保存/活用するかという方策は殆ど何も決められていないし規制もできない。特に民間所有の建築には手が届かない。だから旧日東倉庫の様に、保存の声が上がった途端に業者が用途すら決めない内に解体を強行するという事も起きるのでしょう。スローガンを並べただけの今の景観計画では不十分だと思います。