まさに地獄！　深夜の業火！

5月17日（日）午前2時10分ごろ、川崎市川崎区日進（にっしん）町の簡易宿泊所から煙が出ていると、近くのマンションの住民から川崎市消防局に119番通報があった。

同市消防局によると、火は簡易宿泊所「吉田屋」から出火。隣接する簡易宿泊所「よしの」にも延焼し、いずれも木造2階建ての建物計約1000平方メートルが全焼した。
　

全焼した簡易宿泊所「吉田屋」と「よしの」の跡地
　

現場は京浜急行線・八丁畷（はっちょうなわて）駅から徒歩約3分の住宅街で、神奈川県警川崎警察署のすぐそば。
　

火災のあった現場（Googleマップより）
　

「吉田屋」の焼け跡から4人の遺体が見つかったほか、宿泊客19人が重軽傷を負った。さらに吉田屋の宿泊客6人前後と連絡が取れなくなっているという。

深夜の火災を目撃した近所の男性によると「あっという間に火柱が上がった」という。大声で「助けてくれ」と叫ぶ宿泊客に対し「なんでもいいから飛び降りろ！」と同じ宿泊客が声を張り上げ、近隣の駐車場に止めてあった車のボンネットに飛び降りる人もいて「地獄絵図だった」と肩を震わせた。
　

重機を使って解体していた
　

一夜明けた18日、警察と消防が合同で実況見分を行って出火原因などを調べたが、火の気がなかった玄関付近が最も激しく燃えているという。
　

玄関付近を特に念入りに調べていた
　

「吉田屋」の隣のマンションに住む住民によると、17日午前1時ごろに宿泊客と思われる男性と「吉田屋」の関係者が大きな声で言い争っているような様子を聞き、その後、火の手が上がったのだという。