横浜でこだわり&個性的な味のかき氷が食べられるのはどこ?
ココがキニナル!
モヤモヤさまぁ~ずにも登場した戸部駅から徒歩1分程の場所にある、夏はかき氷屋さん、冬は焼き芋屋さんのアノお店の取材をお願いします。(石焼ビビンバさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「涼み屋」の梅干しかき氷はすっぱ甘い斬新な味。「香炉庵」は和菓子店ならではの魅力にあふれていた。それぞれが夏の新たな風物詩となっている。
ライター:はまれぽ編集部
夏といえば何か。いろいろと思いつくだろうが、筆者はかき氷を第一に思い浮かべる。砂浜で美女を見ながら、夏祭りで美女を見ながら、プールで美女を見ながら・・・。
なんだったら朝昼晩の三食と3時のおやつもかき氷で構わないほどだ。
かき氷は私をうらぎらない!(フリー画像)
大げさに思われるかもしれないがそれには理由がある。
今やかき氷と一口に言ってもさまざまな種類があり、夏の間、毎日食べても飽きることなく、常に新鮮な感動を与えてくれるからだ。今回は今食べるべきかき氷を紹介したい。
超人気芸人が舌鼓を打った個性派かき氷
冬は焼き芋、夏はかき氷。超人気芸人さ◯ぁ~ずが某番組で食べていた。
この情報を元にキニナル投稿にあったお店を探すと、夏は「涼(すず)み屋」としてかき氷を、冬は「ぬくみ屋」として焼き芋を取り扱うお店を京急戸部駅そばに見つけた。
30度を超える真夏日に戸部駅に降り立った
戸部駅を背に左に進み一つ目の角。どうやらこの先のようだ
人通りの少ない住宅街をまっすぐ進む・・・
ん?
戸部駅から3分ほどの住宅街に突如あらわれた「かき氷販売中」の文字
駐車場のワゴン車と日除け、看板にベンチ、氷の文字・・・インパクトあるなあ
ワゴン車で営業するというなんとも個性的なお店だが、そのワゴン車の中を覗くとさらに個性的な甚平姿の男性がいた。
夏は涼み屋、冬はぬくみ屋の店主・眞田陽介(さなだ・ようすけ)さん、その人だ!
あの、ここってあの「冬だけどさ◯ぁ~ず」でおなじみの人気芸人さんもロケで来たお店ですよね? という問いかけに「そうですよ。あれは2012(平成24)年だから3年前だったかな?」と眞田さんはにこやかに応えてくれた。
意外というと失礼かもしれないが、気さくで話しやすい方だ・・・。
じゃあ、そのとき、さ◯ぁ~ずさんが食べたかき氷、私にも食べさせてもらえませんか? とお願いすると「いいですよ」とすぐに準備をはじめてくれた。
まさにかき氷職人とでも言うべきムダのない動きで氷をセット
手動のかき氷器から、氷の削れる心地良い音が聞こえる
あっという間に山盛りに
ここからヘラで形を整え、スティックシュガーをまぶす。そしておもむろに取り出したはちみつ漬けの梅干しをかき氷の上に・・・
2つ乗せる
その時、梅干しを漬けていたハチミツもかき氷にかける。
梅干しかき氷(350円)完成! シンプルの極み!
梅干し2個とハチミツ、それに砂糖。このかき氷はそれだけの味付けでできあがっている。なんとなくは想像できるけど、実際はどんな味なのだろう。
まごうことなき梅干しである
食べ方は「梅干しをかじって氷をかきこむ。梅干しでご飯を食べるみたいに」とのこと。なるほど、そう言われるとかき氷が白米にみえてきた。
梅干しをひとかじりし、かき氷を口いっぱいにかきこむ・・・。
ハチミツに浸けられていた梅干しは「すっぱ!」と口をすぼめるほどの酸味はなく、食べやすい。氷も砂糖とハチミツのほのかな甘さなので、梅干しの味を邪魔しない。手動のかき氷器で削られた氷は軽やかでスッと溶けていく。
これは面白い。かき氷といえば甘いものという概念を覆した「ちょい甘」「ちょいすっぱ」の新しいかき氷だ。
食べていくうちに眞田さんの言うように梅干しで白米を食べているような錯覚にすら陥る。梅干し、氷、梅干し、氷、氷、梅干し、氷・・・。箸、もといスプーンが止まらない。無限に食べ続けられるんじゃないかと思わせるほどスムーズに口に運んでいける。
しかし、気がつけば・・・
ものの数分で完食していた。1日で梅干しかき氷を13杯完食した女子中学生もいるとか!!
正直言うと「梅干しかき氷ってなに? それっておいしいの?」と疑惑を持っていたが、紛れもなくおいしいかき氷だった。炎天下の中、さっぱりとしたかき氷が食べたいときには強くおすすめしたい!!
しかし、ここ「涼み屋」にはほかにもいろいろなかき氷があるようだ。
どれもこれもキニナル・・・
そこで眞田さんにお願いしてもう一品オススメを出してもらうことに。
四角い容器に氷を詰める
アイスミルクの上に四角く成形されたかき氷をのせ、コーヒーパウダーをふりかける。その上にチョコソースを散らし、マーマレードをのせれば・・・
かき氷のケーキ「オランジェット(450円)」の完成!!
シナモンとオレンジの香りが口の中に広がっていく・・・
柑橘類の皮(ピール)を砂糖漬けにし、チョコで包んだフランスのお菓子「オランジェット」をイメージしたこのかき氷。シナモン、コーヒー、チョコ、オレンジなど、さきほどの梅干しかき氷と比べて複雑な味。氷のケーキというだけあって洋菓子のようだ。
まったく趣の違う二種類のかき氷をいただき、身体も涼んだところでお店について伺う。
一番うまい梅干。冬は焼き芋!
2010(平成22)年から涼み屋は営業を開始した。なぜワゴン車で、なぜこの住宅地で営業しているのかという問いには「店を構えるよりワゴンでやったほうが目立つでしょ? もともとこの駐車場を使えたからここで店をやろうと思ったんです」とのこと。
また眞田さんは以前バーテンダーだったそう。その当時から人と接する仕事、飲食に関わる仕事が好きだったので、対面式でお客さんと接するこのお店を始めたそうだ。
お客さんが書いてくれた似顔絵。お客さんとの関係性がうかがえる
でも、なんでかき氷なんですか? その問いかけに眞田さんは間髪入れずこう答えた。
「面白そうだなと思って・・・特に深い理由はないですね」
冬は安納芋を使った焼き芋を販売しているがそれも「思いつき」で始めたそうだ。
面白いと思ったことを行動に移した。それが「涼み屋」と「ぬくみ屋」が誕生した理由だったのだ。
ベンチからは京急の電車も望める。風の通りがよく、屋外でも清々しい
最後に「さ◯ぁ~ず」さんがロケに来てから、反響はありましたか? と聞くと「まったくないですね」とあっけらかんとおっしゃった。この自然体の姿勢に人が集まり、5年もの間、変わらぬ営業スタイルを維持できるのかもしれない。
今度は冬、安納芋を使った「焼き芋」をいただきにきます!
まだまだ暑い日が続く。ブラっと気軽に、サッとかき氷を食べられるお店が戸部の住宅街にあった。ちょっとした時、立ち寄り一息つける。こんなお店が近所にある人が羨ましい。