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サルの種類が横浜イチ多い、よこはま動物園ズーラシアの11種類を一挙紹介!

ココがキニナル!

ズーラシアって、他の動物園と比べてやけにサルが充実している気がします。何かワケがあるんでしょうか?そんな中でもイチオシのサルがいたら教えて!(chinamiさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

ズーラシアで飼育されている動物の1割がサルの仲間。ここでしか見られない希少種も含め、11種類が来園者を楽しませてくれる

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ライター:田中 大輔

もういくつ寝るとお正月で、来る2016年は申年である。
 


申年です
 

ご存じの通り、横浜市には動物園が3つあって、そのすべての動物園に2016年の干支であるサルがいる。サルと言っても、干支から連想しがちなニホンザルだけではなく、霊長目の動物という意味だ。

今回のキニナルは、ズーラシアにサルの仲間が多いのではないか、という内容。ズーラシアで実際のところを聞いてみて、せっかくなので同園で飼育されている霊長目の動物をすべて紹介してみよう。



サルは多いのか!?



いきなり数字を出してしまうと、現在ズーラシアには、サルと聞いて真っ先にイメージするニホンザルから、国内ではココでしか見られないアカアシドゥクラングールやテングザルなどの希少種まで、11種の霊長類が飼育されている。ちなみに、野毛山動物園では5種、金沢動物園は1種。

ズーラシア全体では110種の動物が飼育されているそうだから、全体の1割がサルの仲間ということになる。
 


全体の1割がサルの仲間!
 

1割が多いか少ないか、感じ方はそれぞれではあるが、同園の担当者によれば「特別に多いわけではありません」とのこと。いわゆる肉食動物である食肉目の動物は19種いるから、確かにサルが突出して多いというわけではなさそうだ。

ただし、「希少種が多いのが特徴とは言えるかもしれません」ということで、単純な数よりも珍しいサルが多く飼育されていることの方がズーラシア“らしさ”というのが本当のところのようだ。

では、どんなサルたちが飼育されているのか、実際に見てみよう。



ズーラシアにしかいないサル



まずは、日本ではズーラシアでしか見られないサルたちの登場。
 


トップバッターはこちらのカラフルなおサルさん(2015年8月撮影)
 

こちらのアカアシドゥクラングールは、ベトナム、カンボジア、ラオスの森に住むサルで、なにしろそのカラフルな姿が特徴。帽子をかぶって、服を着たような姿は美しいの一言だ。
2015(平成27)年は4月と7月に2頭の赤ちゃんが生まれ、その数も8頭に増えた。
 


7月に生まれた「サオ」とお母さんの「ツバオ」(2015年8月撮影)
 

ズーラシアでは順調に増えているが、野生下ではベトナム戦争の影響などで数を減らし、絶滅の危機に追いやられている。

一方、こちらのテングザルはカラフルさはないが、その名の通り大きな鼻(大人のオスのみ)がシンボル。
 


なんだか人間のおじさんみたいなテングザル(2015年7月撮影)
 

ボルネオ島にのみ生息するサルで、こちらも絶滅の危機に瀕している。
彼ら以外にも絶滅危惧種の動物はいるが、数を減らした動物のためになにができるか。それを考えるためには、まず動物のことを知らないといけない。この2種はズーラシアでしか見ることができないから、訪れた際にはぜひじっくりと観察してほしい。

ただし、2種とも寒さに弱いため、冬の間は非展示となる。3月から展示再開となるので、それまでしばしお待ちを。



アジアのサルたち



アカアシドゥクラングール、テングザルと同様にアジアに住むサルとしては、フランソワルトンやシシオザル、チベットモンキーといった聞き慣れないサルから、ボルネオオランウータンやニホンザルなどの有名ザルまで多様。

フランソワルトンはモヒカン頭と顔の横の白い毛が目を引くサル。
 


個人的には可愛さナンバーワンだと思うサル、フランソワルトン
 

可愛らしい顔立ちをしていて、特に子ザルの可愛さはたまらないものがある。彼らもまた、絶滅危惧種に指定されている。
 


お次はちょっと強面のシシオザル
 

フランソワルトンのお隣のケージで暮らすシシオザルは、漢字で書くと「獅子尾」ザル。しっぽがライオンのそれと似ていることから名付けられたそうだ。
 


こちらがシシオザルのしっぽ。ライオンみたい?
 

しっぽの先端が房状になっているのがライオンっぽいということ。
彼らも野生下での個体数が減少していて、保護とともに動物園での繁殖への取り組みが続けられている種だ。

ニホンザル同様に出身地の分かりやすいチベットモンキーは、やっぱりチベット辺りの出身(中国中東部にも生息)。これまたニホンザルと同じく、オナガザル科に分類されているがしっぽは短い。
 


チベットモンキーはこの時期、冬毛がもっさもさ
 

「科」の下の「属」でもニホンザルと同じマカク属に分けられていて、一時的に食べ物を溜めるほお袋があったり、ニホンザルと似ているところも多いようだ。

さて、そのニホンザル。
ズーラシアのサル山では28頭のニホンザルが暮らしている。

群れの順位付けはかなりシビアで、上位のサルに嫌われたサルは、その子どもよりも下の序列になることもあるなどなかなか大変だ。
 


ズーラシアの第1位のオス、ダイチャン
 

ヒトを除けば、最も北に暮らすサルとしても知られている。
 


数が多いので、見ているといろいろなことが起こる
 

テングザルと同郷のボルネオオランウータンも忘れてはいけない。
 


お待たせしました。オスはこの迫力
 

マレー語で「森の人」という意味の名前というのは、知っている人も多いのでは。
とても賢く、段差を登るのにタイヤを踏み台にするなんてことは朝飯前。
 


タイヤを拾いに下へ→踏み台にして上段へ→上からタイヤを回収
 

2014(平成26)年11月にはズーラシアで初めての赤ちゃん「チェリア」も誕生した(現在は非展示。展示は未定)。ボルネオオランウータンも絶滅危惧種なので、今後の繁殖にも期待がかかるところ。