横浜で美味しいうなぎが食べられるお店はどこ?
ココがキニナル!
夏なのでおいしいうなぎが食べたいのですが、横浜市内でおすすめの老舗のうなぎ屋さんはありますか??(海苔巻き大臣さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
うなぎ坂東太郎を扱う新横浜の「スズキ」とオープン直後からかば焼きが売れまくる磯子の「小島家」へ突撃
ライター:カメイアコ
さぁ来たる7月30日。今年もこの日がやってくるのかと待ち遠しい人もいるのではないだろうか。そう、土用の丑の日である。一説によると名コピーライターの平賀源内氏が暑い日に「う」のつく食べ物を食べて精をつけよう、と宣伝したのがきっかけで生まれた江戸時代から続く習わしなのだそう。
「精をつけよう」by平賀源内(フリー画像より)
そこで、今回は横浜市にあるうなぎ屋さん2店舗をご紹介。駅から少し離れた穴場の名店、1948(昭和23)年から続く老舗店「小島家」と、養殖うなぎの最高峰と呼び声高い“坂東太郎(ばんどうたろう)”を扱う「スズキ」に突撃取材を行った。
歌舞伎役者ですか? いいえ、うなぎです
新横浜駅から徒歩5分
本当にこんな場所にうなぎ屋さんがあるのだろうか
坂を上り、住宅の多い道を通り抜けると、お目当てのうなぎとスッポン料理を提供する「スズキ」が見えてくる。なんでも、新幹線に乗って同店のうなぎを食べにくるというお客さんもいるほど超人気店らしいのだ。
御食事処「スズキ」
うなぎ坂東太郎???
1989(平成元)年開業の同店は、坂東太郎という養殖ブランドうなぎを扱っている。天然に近い味になるようにストレスのない環境で、えさにこだわり育てられる。天然うなぎが獲れにくい昨今、この坂東太郎は救世主。ファンも多いという。
店主の鈴木ケイジさんとユキコさん
ケイジさんは開店から閉店まで、ずっと炭と板の前で作業を続ける。ウナギうなぎを捌(さば)いて串に刺しては、焼きを繰り返す。ウナギうなぎとスッポンを扱う店で修業をし、ウナギうなぎ歴は40年以上という職人だ。
黙々と作業し、美しい開きがどんどん出来上がる
店内には掘りごたつのテーブルが6つ
昼も夜も予約客でいつもいっぱいになるという。お店に伺う際は、電話予約をしてからがベターである。そして、ランチタイムの注文は午後1時5分まで! うなぎは注文を受けてから捌くため、テーブルに着丼するまでに40分はかかるのだ。うなぎ好きであれば、この待ち時間すらも醍醐味である。
一品料理の提供もある
ランチの「うな丼」のうなぎは坂東太郎ではを使用していないため、手軽にウナギうなぎを食べられる。坂東太郎を食べたい場合は、「坂東太郎のうな重」で注文しよう。
注文が入ってから、ユキコさんが生け簀から坂東太郎を取り出す
ようこそ、太郎さん。よろしくね
そしてこのうなぎをご主人の元へ連れて行き、職人技ですばやく捌いていく。うなぎ包丁の刃を入れると、うなぎが天に昇る龍のようにのけぞる。すっかり切り身になってしまった後でも、頭や肝は動いているほど生命力が強い。なるほど、これがうなぎは精が付くという所以なのか。
紀州備長炭の上で、まずは白焼に
そして、身をしっとりふっくらさせるために蒸しの作業へ移る。最後に秘伝のタレをつけて焼いて完成だ。
壺に入った秘伝のタレ。これだけでご飯いける・・・
こうして手間ひまかけて焼かれた坂東太郎が、こちらのテーブルにやってくる。
坂東太郎のうな重(梅)肝吸い付、2570円
太郎先輩、めっちゃ輝いてるっす!
箸を入れた瞬間から、身のふっくら感がわかる
うわーやられたー
もうね、おいしいよ。おいしい。太郎さん、めっちゃおいしいって。それしか言えないよ。身がしっとり、ふっくら、ドロ臭さもない。歯なんか使わなくても、舌の上でとろけていく。身の詰まりがよく、隙間も一切ない。もうびっしり。びっしり詰まってんの。
編集部・山岸も「あぁ、太郎さんが『俺を食べて、仕事頑張れよ』って言ってくれている」とうっすら涙を浮かべていた。
肝吸いもゆずの香りが良く上品
このボリュームで2560円とちょっと心配になるくらい安い。これで「しかも普通サイズ」だ。この上に更に「、大」「、極厚」と続く。ウナギうなぎの仕入れ状況で大きなサイズは注文できない場合もあるのでそこは臨機応変に楽しんでほしい。
ランチの白焼丼(1250円)
わさび醤油をかけていただく
お米は新潟産コシヒカリを使用。大盛り注文も可能だ。白焼丼は初めて食べたが、香ばしく焼かれた皮目とわさび醤油で箸が進んだ。さっぱりしたものを食べたいけど、元気出したい! なんて日は白焼丼がおすすめだ。
生簀の太郎さんたちに御礼を言ってお店を後に
同店のうなぎを食べて、本当の意味で「ごちそうさま」を言えた気がする。坂東太郎。すごくおいしかった。また食べに来るよ。ありがとう。