謎の求人募集要項「先輩募集」ってなに? 本牧の鉄板焼き店「鉄板ダイニング粉」に潜入!
ココがキニナル!
本牧間門にある「鉄板ダイニング 粉」の求人が秀逸なので、ぜひ先輩の定義を調査 してきてください!(たむたむたむさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
先輩とは、年上の人を敬った「人生の先輩」という意味。店長の熱い思いが伝わるお店はもんじゃが美味で、アルバイトが人としても育つ店だった!
ライター:しば けん
こんばんは、しばけん(貧乏)です。
アルバイトの求人募集といえば「○○歳から30歳まで」など、上限のあるところが多いですよね。しかし、本牧間門にある飲食店の求人募集は「16歳から先輩まで」という変わった張り紙をしているそうです。
はたして「先輩募集」とはなんなのか。
口癖が「おやびん」、語尾が「やんす」の根っからの後輩気質・しばけんが調べてきました。
今回我々が向かったのは本牧間門にある「鉄板ダイニング 粉(こな)」さん。
JR根岸駅前からバスに乗って約10分で到着
お店外観
デカデカと「粉」の看板が掲げてあるので、迷う人はいないだろう。
肝心の「先輩募集」の求人はあるのだろうか。なかったら企画自体が成り立たない。おそるおそる店の扉を見てみると・・・
あった!
「16歳から先輩まで募集」の求人を発見。
安心したところで、早速お店の中に入りましょう。
とぼり「じゃあ、入りましょうか」
とぼりひっちって誰?
編集部・広瀬「あんた誰!?」
とぼりひっち「パントマイムを生業としている“とぼりひっち”です」
しばけん「僕が呼びました」
広瀬「なんでパントマイムをやっている人を呼ぶんですか? そもそも、とぼりひっちってなんですか? 聞きたいことが山ほどあるんですけど!?」
しば「説明の前に、まずこの写真からご覧ください」
とぼりひっちのツイッター
広瀬「これがなんだっていうんですか?」
しば「とぼりさんの12月21日のツイートを見てください。『借金、あと175万円』と書いてますよね? そのあとになんて書いてありますか?」
広瀬「え・・・? 『競馬で勝って返すぜ』・・・」
しば「そう。とぼりさんは、借金175万円を作ってもマジメに返さず、ギャンブルで返そうとしているクズなんです。そのクズが、先輩募集をしているお店で働いたら・・・?」
広瀬「絶対に面白い!」
しば「はまれぽの読者は・・・?」
広瀬「大満足!」
しば「とぼりひっちの名前の由来は、ひとりぼっちと掛けている、というユニークな理由については?」
広瀬「わかりにくい!」
しば「よし、早速中に入りましょう!」
広瀬「強引すぎるでしょ!?」
長い前フリ
とぼり「あの、盛り上がってるところすいません・・・『競馬で勝って返すぜ』というツイートは、アプリの名前みたいなもので、僕自身競馬で返すつもりはありません」
しば「ぁぇは!?」
とぼり「あと、借金理由は奨学金の返済なんですけど・・・」
しば「(絶句)ウソッ・・・!?」
広瀬「えっ、えっ、じゃあ、とぼりさんクズじゃないんですか?」
とぼり「そうですね・・・アルバイトは掛け持ちしてますし、人からお金は借りないです。今回、しばけんさんに呼ばれたのは「面白い企画があるから来てくれ」とだけ言われて・・・もう少し企画説明をしてくれたら、辞退してたんですが・・・」
広瀬「おい! しばけん!!」
しば「ひー! おやびん、許してくれでやんす~!!」
気を取り直してお店に潜入
ということで、マジメなとぼりさんは後々何かに使うとして、「鉄板ダイニング 粉」へ入店。
広々として非常にキレイな店内にビックリ。新店なのか、ここは?
鉄板ダイニング粉に入店したのが午後7時。
我々を迎えてくれたのが、店長の藤野正宏(ふじの・まさひろ)さんです。
とっても気さくな藤野さん
しば「きょうはよろしくお願いします。僕と広瀬さんのほかに、よく分からない金髪もいますが、気にしないでください・・・」
よく分からない金髪
藤野さん「うん。本当によく分からないけど、気にしないことにするよ」
しば「まず、このお店はオープンしてどのくらいなんですか?」
藤野さん「2010(平成22)年12月にオープンしたから、今年で7年目かな」
しば「7年目なのに、お店ピカピカですね!」
現在、スタッフは藤野さんを入れて3名で切り盛りしているが、平日は藤野さん1人で対応することもあるらしく、接客、調理、掃除など全部1人でやるんだとか。
それでこのキレイさはすごい。
新品と間違うくらいピカピカの鉄板
もともと藤野さんは、株式会社NEXTという建設関係の会社の代表取締役で、これまで500から600店のグルメやアパレルの店舗を作ったそうだ。
しば「お店を作るって、一から考えるんですか?」
藤野さん「そうそう、『ドアはどういう形にしよう』とか『椅子やテーブルはどこに配置するか』とか。楽しい仕事だよ」
そして、その仕事がきっかけで自分でもお店をもちたいと、鉄板ダイニング粉をオープン。以前は別のスタッフが切り盛りしていたものの、諸般の事情で藤野さんにバトンタッチ。
しば「本牧にオープンしたきっかけってなんですか?」
藤野さん「地元だし、動きやすいっていうのが一番の理由かな」
しば「鉄板焼き屋を開こうと思った理由はなんですか?」
藤野さん「お客さんに焼いて楽しんでもらいたいというのと、大阪に行ったときに食べたタコ焼きの味に感動してね。「これを本牧でやろう!」と思ったの」
しば「ん? でも鉄板焼きでタコ焼きはできないのでは・・・」
と、疑問に思ったところ、藤野さんが指さしたところには・・・
タコ焼き器!
バーカウンターもある
後ろには駄菓子が
このようにタコ焼きを食べながら、お酒を飲めるバースペースを併設。
そして、後ろには駄菓子コーナーがあり、なんでもありなお店だ。
しば「おもちゃ箱をひっくり返したようなお店ですね」
広瀬「何その表現!?」
ただ、現在はスタッフが少ないこともあり、タコ焼きやバーカウンターは休業中とのこと。う~ん、残念。
しば「客層はどういう方が多いですか?」
藤野さん「地元の家族連れが多いね」
真相に迫る! 求人の「先輩募集」の意味とは?
しば「へ~。あ、そして一番聞きたかった事なんですけど、表にある『先輩募集』というアルバイトの張り紙・・・あれは、どういう意味なんですか?」
藤野さん「求人の募集年齢を明確な年齢で限定せず、人生の先輩なら何歳でも歓迎です! という意味で作ったんだよね。たとえば、『65歳や75歳の人募集』って書くと、相手を年寄り扱いして失礼でしょ?」
しば「たしかに、年齢が限定されていないほうが応募しやすいですね」
藤野さんの気持ちが伝わってくる
藤野さん「あと、ここが地元っていうのもあるかな。地元だと年上の人たちを『先輩』って呼ぶでしょ? 先輩ってさ、学ぶことが多いじゃない? 一応、店長だから仕事のことは教えるけど、それ以上に先輩からいろんなことを教わりたいし、中学・高校の先輩がフラッと来る感じで来てほしいというか、ね」
先輩の求人募集にそんな意味が込めてあったなんて。
深イイ話を聞いて、しばけん、広瀬、とぼりはジーンときました。
しば「ちなみに、藤野さん今年齢は?」
藤野さん「46歳」
しば「どんどん先輩が狭まっていきますね・・・」
藤野さん「そうなんだよ・・・」
この記事を読んでいる先輩の皆さん。
スタッフに興味があるようでしたら、鉄板ダイニング粉に連絡してください。
そろそろ3人ともお腹が空いてきたので、メニューを見ることに。
豊富なメニュー
鉄板ダイニング粉のメニューは「お好み焼き・もんじゃ焼き」「鉄板焼き」のほか、「おつまみ・サラダ」「揚げ物」「ごはん/スープ・デザート」「お飲み物」「ル・ヴォルカン(果実リキュール)」「ドーバー和酒(リキュール)」と非常に豊富。
鉄板焼きのコツ(お好み焼きver.)
鉄板焼きのコツ(もんじゃ焼きver.)
そして、鉄板焼きのコツがメニューに載っているのがありがたい。
たまに鉄板焼きデートに行ったときなんか、もんじゃ焼きの作り方が分からずに適当にやってしまい、女の子をドン引かせたことは男性なら誰しも経験するはずだし(・・・経験するよね?)。
せっかく来たので、藤野さんオススメの「おまかせもんじゃ(400円+トッピング代)」「国産なんこつから揚げ(380円)」、「シーザーサラダ(780円)」を注文。
しば「じゃあ、とぼりさん。出番です」
とぼり「えっ、あっ、はい」
急にエプロンの付け方を指導される・・・