武蔵小杉の高層マンションで国際会議!? 「川崎市コンベンションホール」の役割とは
ココがキニナル!
武蔵小杉の高層マンションの中に、川崎市の「コンベンションホール」が開設! 全国的にも珍しい施設は一体何のために作られた?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
市内で唯一のコンベンション施設として、高層マンションの2階部分を使ったホールが誕生。地域産業の活性化や交流の場所として活用を目指している
ライター:はまれぽ編集部
高層マンションの建設が進む新興住宅地というイメージが強い武蔵小杉駅周辺。
そんな武蔵小杉に、川崎市の「コンベンションホール」ができたという。しかも国際会議を含む1000人規模の会議にも対応する施設なのだとか。
武蔵小杉にホール施設が登場!
コンベンションホールは、集会や会議などの集まりに使われる会場。ビルの一室を使った場所から、数千人規模の施設まで、種類はさまざまだ。
けれど、マンションの多い住宅地にできるホールとは全国でも非常に珍しいようだ。いったいどのような施設なのか。
早速、2018(平成30)年4月にオープンしたばかりというコンベンションホールに向かった。
南武線の武蔵小杉駅北口から歩いてすぐの場所のようだ
地図で見る限り、こっちの方向かな?
地図を頼りにホールへ向かうが、完全に高層マンションのある地域へ向かっている。
近づくと圧巻の高さ!
肝心のホールはどこだろう、と思っていたらしっかりと看板が用意されていた。
駅から歩いてほんの数分。気付かないうちにホールのすぐ近くまで来ていた
看板に従ってホールの場所を探すと・・・。
さきほどの高層マンションの根元
2階のデッキ部分に上がると・・・
ありました!
高層マンション「パークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズイースト」の2階部分がコンベンションホールになっていた。こんな構造のホールを見るのは初めてだ。
まぎれもなくコンベンションホール
川崎市の指定を受けてホールを運営する、株式会社コンベンションリンケージの奥村卓也(おくむら・たくや)さんに施設を案内していただいた。
施設はホールと会議室で構成されている
主要施設であるホールは、A~Cに分かれていて、それぞれ分割して使うこともできれば、連結して一つのホールとして使うこともできる。分割した場合の定員は、それぞれ260~325人ほど(テーブルなしのシアター形式の場合)。
こちらは分割したCホール
椅子やテーブルも自由に設置できる
ホール内には埋め込み式のスピーカーや照明設備などが完備されている。防音性能も高く、各ホールを仕切る壁を設置すれば、隣のホールの音はまったく聞こえない。
各ホール間の仕切りはたたんで収納することもできる
つなげれば約1000人規模の多目的ホールに!
ホールには控室が用意されており、クロークなども使用できる。また、小規模な会合用の会議室も4室用意されている。
さまざまなイベントに対応できる
会議室同士を連結させることも可能
一方、マンションの施設ならではの弱点もある。一つは専用の駐車場がないこと。1階部分はコインパーキングになっているが、台数が少ないために公共交通機関の利用がメインになる。
周辺にも駐車場はあるが、専用の場所はない
また、マンションの一部であるために、イベントの内容などは事前に相談し、住民に配慮した運用を行っている。
それでも、すでにA~Cの各ホールは懇親会や講演会などに使われているそうで、ケータリングによる立食パーティーなどもできることから、地域の会合などで重宝されているようだ。
指定管理者のコンベンションリンケージでは、全国各地の会議場・ホールの運営を行っているほか、会議やイベントのプロデュースなども請け負っている。そうした会場が必要になったとき、川崎市のホールを使うケースも出てくるかもしれない。
施設を実際に見てみると、住宅街の近くにある公民館のような施設とは全く違う、最新式の「ホール施設」という印象。川崎市としてはどのような意図でこの場所にコンベンションホールを設置したのだろう。
コンベンションホールの設置を担当する川崎市経済労働局産業振興部の観光プロモーション課にお話を聞いてみることにした。