クイーン・エリザベス号の船内に潜入!横浜大黒ふ頭へ3年ぶりの寄港
ココがキニナル!
横浜大黒ふ頭客船ターミナルグランドオープン日に3年ぶりに寄港したクイーン・エリザベス号を間近で見たい!願わくば乗船したい!(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
伝統と歴史を守る海の女王「クイーン・エリザベス号」。8日ほどの日本1周クルーズなら2名1室利用バルコニー付の客室で約30万円ほど。完全に魅せられた編集部Yは500円貯金を決意。何年後だよ・・・
ライター:はまれぽ編集部
序章 なぜクイーン・エリザベス号に会いたいのか・・・
クイーン・エリザベス号と聞くたびに「あれはねえ、ビルが動いているのかと思ったよ・・・」と、今は亡き祖母が、遠い目で語るのを思い出す。
1975(昭和50)年、クイーン・エリザベス号が横浜港に初入港した際(当時のクイーン・エリザベス号は2代目)、4日間で52万人が海の女王を一目見ようと港に詰めかけた。祖母はその中にいたのである。そして、まだ物心のついていない、はまれぽ編集部・吉田も。
52万人という数は「クイーン・エリザベス号フィーバー」というよりちょっとしたパニックだったのかもしれない。これは空港でハリウッド・スターやオリンピック選手を迎えに行く人の数字レベルではないだろう。人や物を超えたスーパースターがクイーン・エリザベス号なのだ。
「あんたさえ迷子にならなかったらもっと近くで見れたんだけどねぇ・・・」
そしてご存じだろうか。この52万人の記録とともに、迷子28人という記録が残されていることを。その中の一人が何を隠そうこのワタシなのだよ!はーっはっは・・・・
はっ!失礼いたしました。
実はクイーン・エリザベス号初入港の歴史的瞬間の場の付近にいたはずなのに、見ることができなかったという恥ずかしい過去を持ち「いつか近くで見たい。いや願わくば乗船してみたい」と、拳を握りしめること40年以上・・・(正確には言わない)。乗船者リストではなく迷子の数というへっぽこの記録だが、彼女を現す数字の記録に燦然と輝いているワタクシこそ、お会いすべきなのだ!そんなゆがんだ愛情を温めつづけ・・・昭和、平成と次代は移り変わり、そして目前に令和を控えた2019(平成31)年4月19日・・・遂にその日はやってきた。
大黒ふ頭旅客ターミナルがクイーン・エリザベス号(現在は3代目)の3年ぶりの寄港に合わせてグランドオープンしたその日・・・
あの方がしずしずと、まだ暗い早朝の大黒ふ頭に接岸・・・(提供:キュナード・ライン)
船の中は異国、ということでパスポートを持参。
謎の数字を貼り付けられた
今度こそ、迷子になるわけにはいかない。
そして、手荷物検査を受け・・・
金属を持っていないのに、筆者の時だけブザーが鳴り隅々まで調べられる
グランドオープン式典を終えたばかりの大黒ふ頭旅客ターミナルを抜けると・・・そこに彼女はいた。
うわあああああああ!クイーン・エリザベス号!
大きい!冗談みたいに大きい!
大きすぎてカメラに入らない。それにただ大きいだけではない。何たる風格!ベイブリッジを従えたその美しいお姿は「海の女王」と称えられるにふさわしすぎる。
これだよ、おばあちゃん。間近で見るクイーン・エリザベス号は(ただし1975年は女王様は2代目。こちらの女王様は3代目にあたる)。
乗客定員2081名。128平方メートルのグランドスイートやマスタースイートを含めた総客室数は、な、なんと1045室!そりゃ巨大であろうよ・・・。
フロアマップを見ても、何がどこにあるのかさっぱり分からない。迷子になりそう
船の中央部にある緊急用の脱出ボートを見ていただきたい。
一艘、客室4室分?脱出用なのにオシャレ・・・
脱出用というと、もっと「遭難しています感」ありそうだけど、そんな悲壮感ゼロ。しかもこのボートにも「クイーン・エリザベス」と書かれている。
いよいよ憧れのクイーン・エリザベス号の内部へ・・・
足を若干震わせながら、タラップを上がると、厳重な顔認証チェック。ちなみにこの時点でパスポートを預けているので、万が一、筆者のような歪んだ「クイーンエリザベス号愛」を持っている輩が、船内に隠れ、密航しようとしても、すぐにとっ捕まるようにできている。
ちぇっ・・・
まず出迎えてくれるのは3階分吹き抜けのグランドロビー!
横浜から乗船するゲストを迎える生演奏
イギリスの女王の名前を冠するだけに、イギリス王室ゆかりの美術品も多い。グランドロビーの中央にあるクイーン・エリザベス号の壁画は、英国女王エリザベスⅡ世の唯一の甥であるリンリー子爵作の寄木細工。
これ本当に船の中ですか・・・?
グランドロビーはホテルでいうフロントのような存在で、チェックインカウンターがある。まだお若い女性2人がチェックインしているのを見ると、俄然自分もチェックインしたくなるから不思議だ。
横浜のホテルで例えるとホテル・ニューグランドのような、そんなイメージ
透かし彫りのような細工を施した廊下の柱。美術館のよう
ロイヤル・アーケードにはロンドンのビッグベンと同じテント社特製の時計が・・・
貴婦人と紳士・・・これトイレ表示。淑女ではない筆者は入れないかもしれない
宿泊する客室で決まるメインダイニング
古き良き英国に則ってなのか?これは階級社会の名残か?クイーンエリザベス号は宿泊する部屋のカテゴリーで、使えるメインダイニングが違ってくる。
クルーズマニアの間では「それが苦手」という人もいるようだが、そもそもグランドスイートに泊っている乗客のお方と、筆者は話が合わなさそうだ。別に良いもん・・・と思っていたところ
なんてゴージャス!「ブリタニア・レストラン」
この「ブリタニア・レストラン」、最も多いと思われるスタンダードなクラスの乗客がお食事するメインダイニングだそうで、いや、これでも十分緊張するレベルの豪華な空間。
人気の窓側席。予約はできず運営側が決める
2階分の吹き抜けと大きなシャンデリア。他のクラスと異なるのはディナーは早い時間か遅い時間か選択する2交代制ということ。食器はウエッジウッドと、やはりシニア世代の女性が聞くと憧れるイギリスの高級陶磁器メーカーのものを使用。
ちなみにワンランク上「クラブバルコニー」カテゴリー客室のゲストは、こちらの「ブリタニア・クラブ」がメインダイニングだそうで・・・むしろゴージャスさは「ブリタニア・レストラン」の方が上に感じる。
ゴージャスというよりも落ちいた雰囲気
こちらはのディナータイムが交代制ではないので、ゆっくりと食事ができる。ワンランク程度だと、レストランの格に違いがある訳ではなく、時間の余裕の違いのようだ。
ま、確かに豪華客船の旅。食事の時間を制限されるのはちょっとイヤかも。そんな人は値段はアップするが、クラブバルコニー以上のカテゴリーを予約しよう。