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横浜の入江橋と境橋に残る「復興局」銘板の歴史

ココがキニナル!

子安、新子安間の「入江橋」と反町公園のすぐ近くにある「境橋」という橋の「復興局」という銘板が気になります。橋の歴史を遡ることで地域の歴史も見えてきそうです(ねこぼくさん)

はまれぽ調査結果!

「復興局」は関東大震災後に置かれた国の復興事業機関。昭和初期、東京・横浜で多数の「震災復興橋」が生まれたが、その後の戦争と戦後の都市整備などを経て、多くの橋が当時の姿を消している。

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2019年08月21日

ライター:結城靖博

「人に歴史あり」。ならば、人の生活に欠かせない「橋にも歴史あり」だろう。橋の歴史から人の歴史を見てみたい。そんな思いに駆られながら、「ねこぼく」さんの指摘する二つの橋の調査に向かった。
 
 
太くて短い入江橋を訪ねる
  


子安と新子安の間に位置する入江橋 © OpenStreetMap contributors

 
京浜東北線の子安~新子安駅間を横切る入江川(いりえがわ)。その川と第一京浜(国道15号線)が交差する場所に入江橋(いりえばし)がある。
橋のそばの交差点名も「入江橋」なので、場所を探すのは造作もない。だが、ここは交通量の多い第一京浜だ。入江橋交差点にかかる歩道橋から臨むと、いったいどこに橋があるのかもよくわからない。
 


歩道橋から見下ろす第一京浜。赤く囲んだ辺りが橋上なのだが

 
わかりづらいのは、国道の道幅に比べて入江川が細過ぎるせいもあるだろう。現在の橋が造られた当初の資料『横浜復興誌 第二編』によると、橋の長さは12.69メートル、幅は27メートル。長さよりも幅のほうが倍以上ある。
とはいえ、国道沿いの歩道を橋へ近づいていくと、古びた橋の親柱(おやばしら、橋の四隅に建つ柱)が現れる。
 


古色蒼然とした親柱。橋名板は失われている

 
この親柱は右岸上流側のものだ(河川では上流から下流を見て右岸・左岸と呼ぶ)。
 


橋の袂(たもと)には側道に降りる階段がある。これも古びた趣だ

 
上流側左岸の親柱の様子も見るべく橋を渡る。そして袂側に回ってみると・・・
 


こんな悲しいことになっていた

 
しかもやはり、橋名板が剥がされている。だが橋の外側から親柱の側面を覗くと・・・
 


「昭和二年五月 復興局建造」と記された銘板があった!

 
この橋を橋らしく眺めたいと思えば、復興局銘板のある親柱近くの階段を下りて、川沿いを上流方向へ少し移動するしかない。
 


袂の階段を下りると川沿いに道がある

 


これが上流側から臨んだ入江橋の全容。ああ、短い!

 
剥がれた橋名板が気になり、国道を渡って下流側の親柱もチェックしてみた。
 


下流側左岸の親柱。やはり橋名板は失われている

 


下流側右岸の親柱にも、ない。代わりに(?)「人畜小便禁止」の書き込みがある

 
こうして見ると、1927(昭和2)年に建造されたこの歴史ある橋は、国道をせわしなく走る車の陰で、いまや相当冷遇されている印象だ。
 


橋から下流を臨む景色は昭和のムード漂ういい風情なのだが

 


橋上に佇みその景色を飽かず眺める人がいた

 
 
暗渠と開渠の境界にある境橋を訪ねる
 
続いて、反町公園のすぐそばにある境橋(さかいばし)を見にいく。
 


こちらは横浜と東神奈川の間に位置する © OpenStreetMap contributors

 
境橋は入江橋より少し横浜駅寄り。京浜東北線横浜~東神奈川間を横切る「滝の川」が第二京浜(国道1号線)と交わる二ツ谷(ふたつや)交差点にある。この橋もまた、風変りな姿だ。
 


二ツ谷交差点の上流側から国道をはさんで下流側を臨む

 
上の写真は、橋上に立って橋を横から眺めた格好だ。手前に広がるのは第二京浜の車道。上を通るのはJRの高架橋。その下の白い鉄柵が、境橋の下流側の欄干である。よく見ると、白い欄干に4つの四角い親柱が見える。えっ、4つの?
そう。「滝の川」はこの橋を境に、下流側で本流と支流が合流しているのだ。橋上である第二京浜の地面の下には、本流・支流二筋の川が流れているわけだ。だから親柱は2橋分なので下流側に4つ(二対)。そして上流側は、この先暗渠(地下水道化された川)になっている。
わかりづらいが、下の写真中央奥の橋脚をはさんで右側が本流、左側が支流の暗渠だ。
 


JRの高架橋越しに下流側から上流方向を見たところ

 
それゆえ境橋は橋名も正式には、上の写真の右手(本流側)を境橋A、左手(支流側)を境橋Bと呼ぶ。そして二つの橋は、第二京浜の車道である橋上では、暗渠ゆえに合体して見えることになる。
 


拡大地図で見ると橋下で2本の川が合流している様子がわかる © OpenStreetMap contributors

 
 

 

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