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「知る人ぞ知る」を意識する街。はま旅Vol.40「菊名編」

ココがキニナル!

横浜市内全駅全下車の「はま旅」第40回は、「知る人ぞ知る」または「ナンバーワンじゃなくていい、オンリーワン」という言葉について改めて考えさせられた菊名駅。

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ライター:ほしば あずみ

なぜ菊名そう聞くな



今回は2011年最後、大晦日の「はま旅」という事で、除夜の鐘がつけるお寺をさがして旅をしてみる。
年末年始気分を盛り上げるために着物も着てみた。
そして「菊名」で8割以上の人が思いつく駄洒落でのっけから失礼しました。

菊名駅は東急東横線とJR横浜線が乗り入れている。JRの出口は西口側のみ、東急は西口、東口の2箇所だ。
 


こちらは東急菊名駅の西口


東口側は綱島街道が通っており、街道周辺に神社仏閣がいくつかあるので今回は東側中心に旅を開始。


がまんさまと左利きな彼



まずは地元菊名の名を冠する菊名神社へ。ここには「がまんさま」がいらっしゃるとのこと。
 


社殿の改修と客殿の新築が竣工したばかりの菊名神社


「がまんさま」は、鳥居をくぐって左側にある手水鉢の四隅で手水鉢を支え続ける4体の鬼の像。
寛政年間(1789~1801)に築かれたというから、江戸時代から200年以上も手水鉢を支え続けているのだ。
 


手水鉢の重さを一身にその背に負うがまんさまたち
 

境内には大きながまんさまもいらっしゃる


「がまんさま」は努力、忍耐こそが開運を招く基であると諭しているとのこと。
初詣の際にはぜひ「がまんさま」の頭を撫でてお参りしてはいかがだろう。

菊名神社から駅方面へ戻り、綱島街道の坂をのぼっていく途中にある浄土宗の寺院が菊名山蓮勝寺。
こちらのお寺では一般の参拝者も除夜の鐘をつくことができる。
 

鐘楼と本堂は石段をのぼった上にある


住職によると、除夜の鐘のはじまりは、鐘をつきながら年を越せるよう23時30分くらいから。
希望した人が全員つけるよう、二人あわせて1回、グループで来ている場合も一度にまとめてなどして、鐘はだいたい108回になるそうだ。

また蓮勝寺には毘沙門堂があり、普段は拝むことができない毘沙門天王像が正月松の内の7日間は特別開帳される(その他のご開帳は1月、5月、9月の初寅の日)。
 


横浜七福神の毘沙門天でもある


この毘沙門天は鎌倉時代の仏師運慶による「日本三毘沙門」のひとつと伝えられている。
通常なら左手に多宝塔、右手に鉾を持つ姿で表現される毘沙門天だが、別名「左利きの毘沙門」とよばれるこちらの仏像は左手に多宝塔と鉾を持ち、右手を腰にあてているのが特徴なのだそう。

「言い伝えでは、この姿の毘沙門天を運慶が3体つくり、そのうちの一体が蓮勝寺、一体は鞍馬寺にあり、もう一体は不明。それが「運慶の日本三毘沙門」といわれるものなんです」と住職。

日付が改まり新年を迎えた時点でご開帳されるので、除夜の鐘と横浜七福神めぐりのひとつを一度に体験することも可能だ。