ヨコハマフットボール映画祭って何?
ココがキニナル!
ヨコハマ・フットボール映画祭ってサッカー映画専門の映画祭が盛り上がっているらしいのですが、どんな感じなんでしょうか(けるぼさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
日本唯一のサッカー関連作品のみを扱った映画祭。昨年は前売り券が全て売り切れるほどの大盛況!今年は日数を増やして開催される。
ライター:ワカバヤシヒロアキ
横浜でサッカーに関する映画祭が開かれる。
「ヨコハマ・フットボール映画祭」と名の付いたそのイベントは、中区若葉町にある老舗の映画館、横浜シネマ・ジャック&ベティにて、サッカーを取り扱った映画が7本も上映される。
開催期間の2月19日(日)、25日(土)、26日(日)の3日間はタイムテーブルに従って、ここでしか見られない映画が特別公開されるものだが、トークショーなどの各種イベントが予定されている。
ヨコハマフットボール映画祭のポスター
どのような方が、どんなコンセプトで始めたものなのだろうか。早速、主催者に話を伺う事にした。
きっかけは1本の映画から
話を伺ったのは、ヨコハマ・フットボール映画祭実行委員会の清(せい)義明さん。
本映画祭、発起人の1人だ。
ジャック&ベティで話を聞いた清(せい)さん
年間150本は映画を見るという清さんを始め、サッカー好きの東方出版編集長である中林良輔氏や、NPO法人横浜スポーツコミュニケーションズなどを巻き込んで作った組織が、「ヨコハマ・フットボール映画祭実行員会」だという。
清さんは、NPO法人ハマトラ・横浜フットボールネットワークの代表理事も務める方。ハマトラと言えば、横浜F・マリノスの統一サポーター組織。単なるチームの応援にとどまらず、サッカーを通じた地域コミュニティの形成など多岐に渡る活動を行い、現在会員数は3000人にものぼっている。
ご自身も無類のサッカー好きという清さんが、サッカーの他に大好きだったのが「映画」と、地元である「横浜」。
この映画祭は、これら三つの要素を取り入れたイベントというわけだ。
清さんが、今回の映画祭を行うには、あるきっかけがあった。
それが試写会で見た映画『クラシコ』だ。『クラシコ』は、サッカー地域リーグの中で最も激戦だと言われる「北信越サッカーリーグ」を描いたドキュメント作品。J2昇格を決めた「松本山雅FC」と、そのライバルである「AC長野パルセイロ」を主人公にした映画で、昨年末にはDVDが発売されている。
この映画が全てのはじまりだった
その作品に日の目を見ない地元サッカーチームを盛り上げようとする、地方都市の取り組みに感動した清さん。「こういう映画をたくさん見てもらう空間を作ろう」という想いでヨコハマ・フットボール映画祭が発足したそうだ。
日本にはサッカー映画が少ない?!
イベントはまだ発表できるものと、そうでないものがあるので、随時ホームページで詳細を公開するそうだ。現時点では、USTREAMを使った海外中継インタビューを、『TESE』の上映に合わせて行うことが決まっている。インタビューに登場するのは、主人公の北朝鮮代表のチョン・テセ選手。
清さんも「ネット環境の進化によって、中継が容易になりました。昔だと考えられないですね」と話してくれた。
昨年同様、映画祭は中区若葉町の横浜シネマ・ジャック&ベティで行われる
ただ、まだまだ日本には、サッカーを描いた映画が極端に少ないと清さんは言う。「ヨーロッパや南米では年間10本は、サッカー関連の映画が上映されています。また、インドネシアやイランなどアジア諸国にもサッカー映画はすごく多いんです。日本でメジャーな映画の中ではSMAP主演の『シュート!』が一番最近でしょうか…」
さらに清さんはこう付け加える。「映画こそ少ないですが、日本には『キャプテン翼』という、世界に誇るサッカー漫画があります。世界のトッププレーヤーの中に大空翼に憧れてサッカーを始めた選手もたくさんいるほどです。日本から、もっとサッカー作品の文化を発信するべきなんです」
本映画祭のように、サッカー作品のみを扱った映画祭は、今のところ国内に例が無いという。横浜市が映像文化都市としての取り組みを活発に行っていることもあり、「横浜」×「映画」×「サッカー」という掛け算で文化発信していきたいと清さんは語る。