川崎北部市場に売っている激安200円弁当は美味いのか!?
ココがキニナル!
川崎北部市場の中に200円で弁当が買える店がありました。あまりに安すぎて、逆に怖くて買えませんでした。どんな味なんでしょうか?(まろんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
素直に「美味しい」といえる弁当が200円で売られていた。いたって「ふつう」の味の弁当も200円という価格ならお買い得!
ライター:はまれぽ編集部
デフレ、デフレと叫ばれる昨今。大手スーパー西友が298円という激安弁当を発売したニュースは記憶に新しいが、キニナル投稿によれば「200円」で弁当を買える店が川崎市内にあるようだ。しかも市場の中に。
「なぜその値段で売れるの?」、「具材は?」、「味は食べられたものなの?」。疑問は尽きないので、噂の超激安弁当の姿を実際に拝むべく、直接市場へ向かうことにした。
雪が降り積もる川崎北部市場
取材当日(2月29日)は大雪。東急田園都市線あざみ野駅から、タイヤチェーンをガッチリと装備したバスに揺られること約15分、バス停「南水沢」で下車すると目の前に巨大な市場の姿が現れた。
正式名称は「川崎市中央卸売市場北部市場」
1982年に開設された同市場の敷地面積は、約17万平方メートルと広大なもの。水産物や青果など主に生鮮食品が取り扱われており、川崎市民にとってまさに台所ともいえる存在だ。
市場内の案内板に従い進む
事前に調べてみたところ、噂の弁当は青果棟に入る「富士弁」というお店で売られている模様。降り積もる雪をかき分けながら青果棟を目指すと、ほどなく「富士弁」と書かれた看板を発見!
営業中ののぼりも発見!
看板にはしっかりと富士弁の文字
いよいよ200円弁当とのご対面である。以下女性店員さんとのやりとり。
私「200円弁当下さい!!」。
店員「今日はとっくに売り切れよ。残念~」。
私「……」。
大雪の中、決死の覚悟でやってきた(※勝手にだが)自分に対し、あまりに無情な宣告。聞くところによると、この日は大雪の影響もあり、通常の日に比べ弁当の仕入れ数自体が少なく、あっという間に売り切れてしまったとのこと。
空のショーケース
「明日また出直してくださいね」と店員女性。この日の弁当購入は泣く泣く諦めるも、このまますごすごと帰るわけにはいかない。噂の「200円弁当」が確実に存在することは確認ができたので、そのルーツについて詳しい話を聞いてみることにした。
川崎市場で30年間営業「富士弁」
インタビューに応じてくれた店長によると、「富士弁」が市場内に店舗を構えたのは今から約30年前。「早く安く満腹になれる」お店として、市場内で忙しく働く人たちに人気を得ているという。
提供するのはそばやうどん、簡単な定食など。実際にこの日も「いかにも市場で働く男」といった雰囲気全開の方が店を訪れ、さっと食べてさっと帰るという風景を目にした。
「俺はいいよ(笑)」とカメラ目線はNGの店長
肝心の弁当だが、販売を始めたのは約1年前から。当初は250円だったようだが「キリが悪いから200円にしちゃった」と豪快に笑う店長。
「なぜそんな激安値で提供が可能なのか?」という問いには「関連会社に弁当工場があるから」との返答。弁当もその工場から毎朝5時頃に配送されてくるとのこと。入荷数は日によってまちまちだが、だいたい50~70個位で、お昼前にはほぼ完売するという。
手作りおにぎりは1個100円
今年の1月までは工場から材料だけを仕入れ、店長自ら弁当を作っていた。これでもかこれでもかと1つの弁当に食材を詰め込むので、別名「これでもか弁当」と呼ばれていたらしい。もちろん価格は200円。「毎朝大変だから今はやめちゃったけどね。その頃の方が今よりボリューム満点だったなぁ」と当時を振り返る店長。
まさに激安ビックリ価格
弁当を買いに来る人は市場の人が中心だが、いつからか口コミで噂が広まり一般の人が市場の外から買いにくることも増えたという。
弁当をあてにし、朝から何も食べていなかった自分。せっかくなので人気が高いという「豚もつ定食(680円)」を頂くことにした。
「はい、おまち」
もつ煮にご飯、味噌汁、天ぷら、付け合わせがセット
豆腐がどんと1丁乗った豪快な姿はまさに「市場飯」の真髄といったところか。じっくりと煮込まれたもつはトロトロで美味。腹も満たされたところで、店員さんと明日の再会を約束し市場を後にすることにした。
吹雪の中、とぼとぼと退散