川崎市歌を歌える市民ってどれくらいいる?
ココがキニナル!
川崎市歌を歌える市民ってどれくらいいるのでしょうか?(kihoさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
街頭調査の結果、川崎市歌を歌える市民は約5%。もう一つのご当地ソング「川崎市民の歌」と勘違いする人も多数いた。
ライター:クドー・シュンサク
昨年の夏、はまれぽで調査した“横浜市歌を歌える市民はどれくらいいる?”というキニナル。
結果は約43%の市民が横浜市歌を歌え、横浜育ちの人に限っては、約86%の人が歌えるという結果が出た。
では、同じく市歌が存在するお隣の川崎市は、いったいどれくらいの方が市歌を歌えるのでしょうか?というのが今回のキニナル。
それではさっそく川崎市歌の認知度調査スタート。
川崎市歌の成り立ちは?
昭和9年、川崎市制10年を記念して制作された川崎市歌。作曲は高階哲夫氏、作詞は公募で選ばれた小林俊三氏によるもの。川崎市歌は昭和44年と平成16年に2度、時代の移り変わりや、親しみやすさといった点を考慮し、歌詞が改訂されている。
改訂した歌詞は、川崎市民文化賞を受賞した童謡作家で「NHKみんなのうた」を作詞した童謡作家の小黒恵子さんと、中央大学講師であった八城水明さんの2人が手がけたという。
2度目の歌詞改訂を取り上げた東京新聞の記事
写真の記事中にもあるように、2度目の改訂前にとった市民対象の認知度アンケートでは、14%の市民が市歌を知っているという結果が出ている。
では2度目の歌詞改訂から8年が経った今、市民の方々の認知度はどれくらいなのか。川崎駅周辺にて、直接市民の声を聞くため街頭アンケートを行ってみた。
2度目の歌詞改訂後に発売された川崎市歌CDの記事(神奈川新聞)
予想以上に低い市歌の認知度
アンケート調査を行ったのは富士見公園、川崎駅周辺、ラゾーナ川崎の3ヵ所。
富士見公園では、出だしの10人は全ての方が知らないし歌えないとの回答。お年寄りの男性から主婦層、女子中学生といった方々に聞いたが、主婦層と女子中学生は、「ゴミ収集車から流れてくる川崎市民の歌なら知っている」とのこと。
「川崎市民の歌」とは市のゴミ収集車のメロディで使われていたり、川崎フロンターレの応援歌になっていたりする市歌とはまた別のもの。「好~きです か~わさき 愛の街」というポップな歌詞とメロディが特徴のご当地ソング。
続いて駅周辺からラゾーナの中庭にて調査。一人の若い女性が「知ってる知ってる!」と歌ってくれたが、市歌ではなく、やはりゴミ収集に使われている市民の歌の方であった。
「市民の歌」を熱唱してくれた川崎育ちの高橋琴音さん。「市の歌はそれしかないと思ってました~」
調査が30人を超えたあたりで、市民の歌を熱唱してくれた高橋さん同様、市歌を市民の歌だと勘違いしている方が3分の1以上を占めていた。確かに、ゴミ収集という日常よく耳にする市民の歌を知っていれば、それが市歌と認識するのは当たり前といえば当たり前。
未だ市歌の方を知っているという市民がいないという状況であったが、ここでやっと1人目の歌える方に遭遇。
快く市歌を披露してくれた森初子さん
どこで市歌を覚えましたかという問いに対し、「音楽家系であった我が家では普通に家で祖母が和楽器で演奏し歌っていた」とのこと。なんと森さんの祖母は、国歌である『君が代』の作曲の過程を任されていた人物だったとのこと。音楽家系にふさわしく、とても綺麗で繊細な歌声を披露してくれた。
実地調査でのアンケート結果は以下の通り。川崎市出身、育ち、現住、いずれかの方を対象に39人の方にご協力を頂いた。
◆川崎市歌を歌える 2人
◆川崎市歌を歌えない 37人
結果39人中2人と、市歌を知っている市民の割合は約5%と寂しい結果に。
◆川崎市民の歌と勘違い 11人
◆川崎市民の歌なら歌える 16人
◆どちらも知らない 10人
また、市民の歌を市歌と勘違いしていた人が11人。市民の歌なら知っているという方が16人。川崎市歌に比べ、川崎市民の歌の圧倒的な存在感が際立つ結果となった。
なぜ市歌があるのに市民の歌を制作したのかなど、詳しい話を訊ねに、川崎市役所へ行くことにした。