横浜市内には現在、銭湯は何軒あるのか?
ココがキニナル!
横浜市に今もある銭湯は何軒なのでしょうか?また、実際に入浴してレポートしてもらえると嬉しいです。(秋沙さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
2012年7月現在、横浜市内には94軒の銭湯があった。そのうち、「市内で一番老舗の銭湯」「建物がレトロな銭湯」「効能が評判の銭湯」の3軒をご紹介。
ライター:河野 哲弥
横浜には、銭湯の組合がある?
横浜市内には、今でも営業を続ける銭湯が何軒あるのか、というのが今回の投稿。
そこで、横浜市内の銭湯が加盟している「横浜市浴場共同組合」に取材の相談をしてみると、ちょうど「PR会議」が行われるというので、同席させていただくことになった。
南区にある、横浜市浴場共同組合の入口
この「PR会議」とは、今まであまり広告・宣伝をしてこなかった銭湯を、飲料メーカーや各商工会と連携しながら、いかに盛り上げていくかを検討する場なのだそうだ。
そこで、同組合で全体的なお話をうかがってから、特徴的な銭湯を紹介していただき、入浴レポートをしてみることにしよう。
銭湯を名乗れるのは、組合に参加している事業者だけ
対応いただいたのは、同組合の山口さん。
まずは、市内の銭湯の数を聞いてみると、「今年の7月で合計94軒」とのお答え。後継者不足が悩みのタネらしく、この5年で、20軒余りの銭湯が次々と廃業しているそうだ。
この中には、独自に保健所などの審査を受けて営業している「スーパー銭湯」や、ホテルに付随する風呂などは含まれない。組合に加盟している浴場だけが、「銭湯」と名乗れるとのこと。
では、組合に加盟すると、どのようなメリットがあるのだろうか。山口さんによれば、水道料金の大幅な割引や固定資産税の優遇措置などが受けられるそうだ。かわりに、物価統制令によって決められている統一価格(大人450円、中人180円、小人80円)を守る必要がある。事業者にとっては、難しい選択といえるだろう。
頂いた資料、書籍など
7月30日に行われた、「PR会議」の様子
「PR会議」では、同組合の各地区の代表が集まり、銭湯マップの改訂や来場者サービスなどの打ち合わせが行われていた。会議には、ポカリスエットなどを販売する、大塚製薬の方も参加していた。これからは、商工会や民間企業と連携しながら、町ぐるみで銭湯を盛り上げいきたいと、山口さんは話していた。
また、横浜市内で銭湯のない区は、旭区、青葉区、都筑区、栄区の4区。一番少ないのは、戸塚区、泉区、瀬谷区のそれぞれ1軒。一番多いのは、投稿にあった鶴見区で12軒となっている(2012年7月現在)。こうした、地域により軒数が違う理由までは、同組合では分からないそうだ。
ではお待ちかね、横浜市浴場共同組合オススメの銭湯に行ってみよう。山口さんにいくつか候補を選んでいただいた中から、特徴的なものを選んでみた。
横浜で一番老舗の銭湯、中区「小山湯」
創業は1886(明治19)年、120年以上も続く銭湯になる。しかし老朽化により、1987(昭和62)年に全面改装し、現在ではマンション一体型の建物になっている。
右下に入口が見える、小山湯外観
マンションの地下とは思えない、エントランス
ハンディタオルやシャンプーなど、必要なグッズがすべて無料で使えるのが、小山湯自慢のサービス。なお、2時間に一度は、床と浴室内の掃除を欠かさないとのことで、清潔感あふれる銭湯だ。
撮影の合間にも清掃が行われていた、脱衣所の様子
白を基調に、明るい雰囲気の浴室
設備としては、メインの浴槽の他に、ミストサウナとジャグジーの付いた日替わりの「薬湯」がある。利用客にお話をうかがったところ、お湯はもちろんのこと、いろいろと声をかけてくれる心配りがうれしいと話していた。