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雨のように落ちた焼夷弾。戦争の悲惨さを横浜大空襲体験者が語る

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1945年5月29日に起こった横浜大空襲を語る「横浜大空襲を語り継ぐつどい」で話された体験談とは(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜大空襲は雨のように焼夷弾(しょういだん)を落とされ、本牧は火の海になった。焼けた死体はたまらない死臭を発し、死体の山があちこちにできた

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2018年05月31日

ライター:松崎 辰彦

空襲以前の記憶がない
 
さる5月26日、横浜市中区の上野町教会仮会堂で横浜大空襲を語り継ぐ集いが開催された。主催は「本牧・山手九条の会」。

1945(昭和20)年5月29日午前9時22分、517機のB-29爆撃機 と101機のP-51戦闘機が横浜市民を襲い、約8000人もの死者を出した惨劇。当時、本牧に住んでいた2人の登壇者が、空襲がどのようなものだったかみずからの言葉で語り、改めて戦争の実態を印象づけた。
 


「横浜大空襲を語り継ぐつどい」

 
最初の登壇者は本牧在住の金子光一(かねこ・こういち)さん。一級建築士として多くの建物を手がけている。

「私が横浜大空襲を受けたのは5歳でした。人間は5歳くらいから記憶が始まるものだと思いますが、私の場合はそれ以前の記憶がまったくありません。すべて空襲の恐怖感で吹っ飛んでしまいました。また思い出したくても家が焼け、思い出の品もなくなりました」と語る。

恐怖で空襲以前の記憶を失ったと強調するが、当日の出来事は鮮明に覚えているようだった。
 


金子さん。ご自宅にて

 
 
 
本牧の空襲
 
「その日午前10時ごろ、私は近所の友達の家に遊びにいきました。すると空襲警報が発令されました。友達のお母さんに『危ないから帰りなさい』と言われて外に出たときには、すでにあちこちに火の手が上がっていました」

「その家から自宅まで、実はすぐだったのですが、気が動転していたのでそこに逃げてきた大人4、5人のうちの一人の『坊や、危ないから一緒についておいで』の言葉に従い、ついていったのです」
 


横浜大空襲での根岸・本牧
(横浜市史資料室所蔵空襲と戦災資料、アメリカ国立公文書館所蔵)

 
現在も本牧にある老舗菓子店「喜月堂」の脇を通って、北方小学校に向かった。周囲は熱かった。途中で防火用水の水があったが5歳の少年には手がとどかない。すると大人が水をかけてくれて「早く行こう、早く行こう」と急(せ)かせた。キリン園公園の脇を通り、最終的についたのはワシン坂上公園。

「今は立派になっていますが、当時は公園とは名ばかりの空き地のようなところでした。そこに大勢の人が逃げてきてたむろしていたのですが、私は親がいないことに気づいてただ泣きじゃくりました」と当日の様子を話した。
 


戦後、小学校入学時に撮った写真

 
そこから本郷町、千代崎町近辺が見渡せましたが、一面火の海で・・・(絶句)・・・すみません、思い出しちゃうと言葉につまるんですけれども、その怖ろしさは言語に尽くせぬものがありました」と回想する。
 


現在のワシン坂上公園

 
父親について触れられた。

「父は木工の仕事をしていまして、兵隊にはとられなかったのですが、技術を買われてモックアップという飛行機の模型を作る仕事をしました。飛べない飛行機ですが、そういうものを三渓園などに置いて“日本にはまだこれだけ飛行機があるんだ”とアメリカに誇示したということです。しかしアメリカにはすべて分かっていたそうです」
 


当時の思い出を語る

 
「空襲のとき、両親は近所の人から『あのへんでひとかたまり避難している人がいるよ』『ここにもいるよ、あそこにもいるよ』と聴いて回り、翌々日に親子の対面が果たせました」

こうした話を、学校に招かれて披露するという金子さん。本牧が紛れもなく「戦場」だったことを教えてくれた。
 


金子さんが逃げた経路

 
 
9歳の少女をも襲った横浜大空襲・・・その体験談とは≫

 

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