中国の新型コロナウイルス、神奈川県在住の男性に陽性反応

2020年1月15日（水）、中国・湖北省の武漢市で患者が確認されている新型コロナウイルスによる肺炎について、武漢市に渡航歴のある神奈川県在住の30代男性に陽性反応が出ていたことを、本日1月16日（木）、厚生労働省が発表した。
新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生が国内で確認されたのは初めてだ。

日本初の中国の新型コロナウイルス陽性反応（画像はイメージ）

この男性については、1月6日（月）に本人が医療機関を受診した際に、武漢市の滞在歴の申告があり、その後、原因が明らかでない肺炎などの患者に係る、国立感染症研究所での検査制度（疑似症サーベイランス）に基づき、当該患者の検体を国立感染症研究所（村山庁舎）で検査したところ、15日（水）20時45分頃に新型コロナウイルス陽性の結果が得られた。なお、この男性は症状が軽快し、15日（水）に退院している。

厚生労働省は、本件について積極的疫学調査を行うとともに、世界保健機関（WHO）などの関係機関と協力し、リスク評価を進め、武漢市から帰国・入国される人においては、咳や発熱等の症状がある場合、マスクを着用するなどし、速やかに医療機関を受診してもらうよう協力を促している。

コロナウイルスとは

人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルス。人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られているが、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV（重症急性呼吸器症候群コロナウイルス）とMERS-CoV（中東呼吸器症候群コロナウイルス）以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまる。詳細は、国立感染症研究所の情報ページを参照していただきたい。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc/2482-2020-01-10-06-50-40/9303-coronavirus.html

厚生労働省発表「新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08906.html