老舗巡りが楽しい街。はま旅Vol.24「長津田編」
ココがキニナル!
横浜市内全駅全下車の「はま旅」第24回は、古きを尊びながらも時代の変化に呼応して生き続ける老舗の宝庫、長津田駅をご紹介!
ライター:こうのはやと
横浜市緑区、東急田園都市線にある長津田駅は、JR横浜線と東急こどもの国線の乗り換え駅でもあり、1日に約8万人が利用している。1908年に横浜鉄道という私鉄の駅として開業し、1966年に東急田園都市線が溝の口駅から延伸された。
長津田駅とは縁もゆかりもない記者だが、初めて訪れる場所こそ“旅のしがい”があるというもの。新たな発見を求めて出発進行!
東急田園都市線乗り場に近い北口
まずは腹ごしらえ
この日の天気は曇り時々雨で、人通りはやや少なめ。やはり記者は雨男なのだと痛感するも、気落ちしてはいられない。腹が減っては取材はできぬ。気合いを入れるために、まずは腹ごしらえをすることにした。
北口前。工事中のためか、にぎやかな雰囲気とは言い難い
北口から数十メートルの場所に蕎麦屋を発見。駅からもっとも近い食事処なので、長津田の有力な情報が入手できるかもしれない。腹ごしらえと情報収集を兼ねて、いざ突入。
昭和32年創業の老舗蕎麦屋「花むら」
現在の店主は2代目の桃井栄治さん。蕎麦が主体ではあるが、昼は麺類とご飯もののセット、夜は刺身をつまみながら一杯…というように、お客さんのニーズに合わせて経営を工夫してきたようだ。蕎麦の仕込みから調理まで桃井さん1人でやっているらしい。せっかくなので蕎麦を調理する様子を見せてもらった。
まるで布のように綺麗に巻かれていく蕎麦
布状の蕎麦が一瞬で麺状になっていく
麺を茹でて、ざるに盛るまでの手際の良さはまさに名人芸
目の前で調理したばかりの蕎麦を食べさせてもらえるなんて取材冥利に尽きる。麺はコシがあって食感を堪能できる一品。蕎麦とお刺身が店の自慢ということだ。
せいろ(840円)。純粋に蕎麦を味わいたい人にオススメ
「花むら」の気さくな店主と店員に迎えられ、幸先の良いスタートとなった長津田の旅。
次の出会いを求めて散策を再開した。
食後に甘いものが食べたいなぁと思っていたら、丁度良いタイミングで和菓子屋さんを発見。
北口から徒歩1分にある「マルヤ餅菓子店」
マルヤさんは創業43年の老舗。オススメはお団子で、長野県野沢で契約栽培されたコシヒカリが材料になっている。また、他の和菓子屋さんより価格設定を低くし、庶民的で親しみやすいお店を心掛けているそうだ。
野沢産コシヒカリ使用のお団子(1本84円)
店主は2代目の“串田”晋一さん。「くしだ」という名字はまさにお団子を作るために名付けられたかのようだ。
モチモチした食感がたまらない。麦茶は無料