上郷森の家周辺は秘境に含まれるの?
ココがキニナル!
陣ヶ下渓谷、瀬上市民の森が秘境として取り上げられてましたが、上郷森の家周辺もそんな気がするので、是非歩いてみて欲しいです。(sky13748さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
今回はハイキングコースの中で「ミズキの道」を探索!ここだけでも圧倒的な緑の中に包まれる感覚を味わう事ができたので、「秘境」といえる!
ライター:ほしば あずみ
市内最大の秘境(?)へ
「上郷・森の家」は宿泊もできる横浜市の公共施設で、その名のとおり豊かな自然に囲まれている。遠足や野外活動で利用した事がある方も多いのではないだろうか。
その「森の家」の周辺に広がる豊かな自然こそが「横浜自然観察の森」。
自然に親しむための施設なので車で行く事はできない(隣接の「森の家」の駐車場を利用して「森の家口」からアプローチする事は可能)。
アクセスは金沢八景駅から「大船駅」「上郷ネオポリス」「庄戸」行きのバスに乗って「横浜霊園前」下車徒歩7分と案内されている。
「横浜自然観察の森」パンフレットの交通案内より
金沢八景駅発「上郷ネオポリス」行きといえば『横浜で「陸の孤島」といったらどの町?』で、はまれぽの定義する陸の孤島に認定された野七里へ向かう路線。であれば、秘境があってもおかしくないのではないか。
Googlemapより。その場所は栄区の最南端で金沢区境に接する
むしろこんな秘境を見逃していたとはうかつである。
おさらいしておくと、はまれぽの「秘境」は「都会では見かけなくなってしまった自然が主役とされている土地」。
いったいどれほどの自然が主役を張っているのか、さっそくバスで向かってみた。
バス停のそばに案内板が立っているのでそれに従ってすすむ
ほどなく現れた自然観察の森への入口
入口の階段周りは木々も刈り払われてすっきり開放的だが、奥は見通せない。階段をのぼりはじめると背後には環状4号線の喧騒がありながら、はやくも緑に飲みこまれていくようだ。この先はいったいどうなっているのだろう。
広場になっていた
広場の横には自然観察センターがあり、市から委託をうけた(公財)日本野鳥の会のレンジャーが活動の拠点として常駐している。
レンジャーとは日本野鳥の会の職員で自然保護のプロフェッショナル。
自然観察の森は横浜市と日本野鳥の会、そしてボランティア「横浜自然観察・友の会」の共働で管理運営されているのだ。
まずはこの森について、レンジャーの尾﨑理恵さんに話を伺った。
「秘境」って言われたのははじめてですね、と苦笑された
「横浜自然観察の森は約45ha、横浜スタジアムおよそ17個分の面積があります。全体をまわろうとすると1日がかりになりますが、時間や体力などに合わせて自然に親しめるよう、4つのハイキングコースを設けていて、それぞれ30分、45分、1時間、1時間半でまわれるようになっています。草地と雑木林をめぐる、眺めの良い尾根伝いに行く、湿地や池などを巡る等、いずれも起伏に富んだ森を楽しめる道になっています」
横浜自然観察の森ホームページでハイキングコースを見る事ができる
「もちろんハイキングコースどおりでなく、他のコースを組み合わせたり順路を変えて歩いても良いですし、周辺の他の市民の森や隣の鎌倉市のハイキングコースから尾根伝いにずっと歩いてこられる方もけっこういますよ」
横浜自然観察の森は瀬上市民の森、氷取沢市民の森、金沢市民の森、釜利谷市民の森、金沢自然公園といった森と尾根がつながっており、周囲とあわせて面積約700haという市内最大の緑地を形成している。
「水辺ではカワセミが1年を通して見られ、ホタルもいます。林や草地にはオオルリ、タヌキ、ノウサギなども確認されています。
自然観察センターには日本野鳥の会のレンジャーが6人常駐していて、開園当初から26年管理を続けています。
レンジャーは森を訪れる方たちに危険のないようパトロールしたり、生き物たちが住みやすい環境を整えたりするのが仕事です。また、生き物とその生息環境の調査も長年続けて行っていますし、自然に親しみ、学ぶイベントを年50回ほど企画したりもしています」
野鳥の会レンジャーのタッキーさんとサイちゃん
レンジャーの提げているネームプレートはそれぞれ手作りでニックネームが書かれている。ちなみにお話しをきかせてくれた尾﨑さんはチョコレート好きな事から「チョコレンジャー」だ。
これは訪ねてくる人たちへ親しみをもってもらうための取り組みの一つなのだそう。
チョコレンジャーは大好きなテントウムシのチャームもつけている
リニューアルしたばかりの館内では横浜の自然について広く学べる
ぬいぐるみ作家落合けいこさんのリアルな作品も4体いるので探してみては