2013年のバレンタインの傾向を教えて!
ココがキニナル!
2013年のバレンタイン事情はどうなっているか、メーカーや消費者の傾向などを教えてください。(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
バレンタインが多様化され、自分への「ご褒美チョコ」の相場が上昇。素材やデザインにこだわっているメーカーが増えている。
ライター:はまれぽ編集部
バレンタインデーの歴史は、ローマ帝国の時代までさかのぼる。
愛する人がいると兵士たちの気が散るということで、兵士の婚姻が禁止になった。これを哀れに思ったキリスト教司祭のウァレンティヌス(バレンタイン)はひそかに兵士たちの結婚を取り持っていたが、捕らえられ、2月14日に処刑された。この日が恋人たちの日、すなわちバレンタインデーとなったというのが一般的だ。
日本でのバレンタインデーの歴史は諸説あるが、1960年より「愛する人にチョコレートを贈りましょう」と製菓会社が新聞広告を出したのが始まりといわれているらしい。
少なくともこれまでは、“女性から男性へ愛を告白する日”として定着していたが、最近ではその傾向も変わりはじめているようだ。
そんなバレンタインチョコレート最新事情を探るため、1月29日にそごう横浜店で行われた、『ヨコハマチョコレートパラダイス 女子だけの前夜祭』を取材した。
「チョコレートパラダイス」に先駆けて試食会が行われた
多様化するバレタインデー
そごう横浜店では1月30日から、「ヨコハマ チョコレートパラダイス」と題し、国内外の100を超える有名菓子ブランドを一堂に集めたフェアを実施している。それに先駆けた試食会『女子だけの前夜祭』には、抽選で選ばれた150名の女性が集まった。
イベントには、スイーツ好きのためのポータルサイト「幸せのケーキ共和国」を主宰し、スイーツジャーナリストとして幅広く活躍する平岩理緒さんの姿も。最新のチョコレート事情についてお話を伺った。
スイーツジャーナリストの平岩理緒さん
近年では、「女性から男性へ」という傾向は薄れ、友だち同士で交換する「友チョコ」や自分への「ご褒美チョコ」「マイチョコ」のほか、みんなに配りつつ自分でも食べる「シェアチョコ」が増えているという。
また、チョコレートにかける金額にも変化が。
結婚情報サービスを運営する「オーネット」が全国の20歳から49歳の男女計1200人を対象に行った調査では、女性が男性に贈るチョコレートの相場は「高くても2000円位」という結果に。さらに、半数の女性は高級ブランドや人気店で自分への「ご褒美チョコ」を買う予定だという。
平岩さんも「会社の同僚や上司に贈る『感謝チョコ』は2000円程度に抑える一方で、自分自身への『ご褒美チョコ』には5000円かける、なんていう人も増えています。会社の関係者に高価なチョコレートを贈って気を使わせてしまわないように、という心遣いもあるようです」と分析する。
「チョコレートパラダイス」に出店している「デルレイ」の販売員も、自分に贈る「ご褒美チョコ」「マイチョコ」に当てる相場が一番高い、と話してくれた。2個入り(840円)を会社の人のために複数個買い、8個入り(2730円)を自分のために買っていく女性が多いという。
手作りのベルギーチョコで、ホワイトダイアモンドをかたどったデザインが人気の
「デルレイ」は、横浜初上陸
『女子だけの前夜祭』に参加した女性たちに話を聞くと、「マイチョコ」や「シェアチョコ」にかける値段が一番高く、2000~3000円。「値段が高いものを1つではなく、食べたいものを少しずつたくさん買う」とのこと。会社の同僚や上司に贈るチョコレートは、同僚と少しずつお金を出し合って節約する。
さやかさん(左)とあかねさん
生産者のこだわり
生産者側にも変化があるらしい。
「ジャン=ミッシェル・モルトロー」は、“オーガニックショコラ”が売り。カカオの中でもまれなオーガニック栽培のものを使用するほか、牛乳や砂糖もすべてオーガニック。元オーガニックレストランのシェフだったオーナーならではのこだわりだ。
キャッチコピーは「世界でいちばん、やさしいショコラを。」。6個入りで1785円
「日本に近い国に自社農園を持ち、品質を管理しながら素材にこだわったチョコレート作りを心がけるメーカーも増えてきている」と平岩さんは話す。チョコレートの原材料となるカカオはアフリカや南アメリカ原産が多いが、ベトナムやハワイに農園を作るケースが増えているそうだ。