大学の図書館になった旧ドリームランドのホテルの中ってどうなってるの?
ココがキニナル!
閉園した横浜ドリームランドにあったホテルが大学の図書館になっていると聞いたんですが、どのように使われているのか気になります。また、ホテルの最上階にあった回転レストランの今は?(MOさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
図書館棟として利用されているエンパイアホテルの中には図書館、研究室、事務室などが入り、最上階の回転レストランは展望ラウンジとなっていた。
ライター:ワカバヤシヒロアキ
1964(昭和39)年8月1日、日本ドリーム観光株式会社によって戸塚区に「横浜ドリームランド」が開園した。横浜の大型テーマパークとして栄えていたが、バブル崩壊後経営が悪化し2002(平成14)年には閉園が決定。
ドリームランドの跡地の現況
閉園後、横浜市が敷地を買い取り、南部を学校法人都筑第一学園に売却。北部は市が再開発し俣野公園や市営墓地として利用されている。
南部を買い取った都筑第一学園は、2006(平成18)年に横浜薬科大学を開校する運びとなった。
俣野公園の様子。公園の奥にはスタジアムも見える
当時ドリームランドへのアクセスとして活躍した「ドリームランド線」については、以前、はまれぽでも取り上げている。
今回調査を行ったのは、横浜薬科大学の内部。情報によれば、ドリームランド時代の建物をそのまま利用している施設もあるということ。
閉園した遊園地の片鱗が残る大学とはどんなものだろうか。
横浜薬科大学の図書館へ
横浜薬科大学正門
横浜薬科大学に到着すると、正門の奥に異彩を放つ建物が見える。建物というよりタワーのようなそのシンボルこそが、横浜薬科大学が誇る図書館棟だ。
今回案内してくれたのは、図書課長を務める山下さんと、キャリアセンター長補佐の田口さん。
お二人とも陽気な方だった。
ご案内してくれた、田口さん(左)と山下さん
この図書館は、日本ドリーム観光株式会社がかつて経営していた「ホテルエンパイア」を改装したもの。
当時はドリームランド併設のホテルとして数々の宿泊客をもてなしていたが、バブル崩壊後の1995(平成7)年に廃業。その後、手が付けられずに残っていたものを、横浜薬科大学が開校する際に図書館として再利用した経緯がある。
図書館の玄関。ホテル時代はロビーのあった場所
全国初の6年制薬科大学である当大学では、今期初めて卒業生を輩出する。
これまで、学生が増加している状態だったため、図書館内の設備についても常に増設中とのこと。現在は無線LAN設備の導入を予定しているそうだ。
図書館の内部。書架と自習用の机が整然と並んでいる
全21階のタワーは、1階から8階までが図書館として利用され、9階より上は研究室や事務室、理事室などに活用されている。
各研究室の案内図。間取りはホテル時代のままだと言う
基本的にホテル時代の間取りを使っているため、各階4部屋と決まっている。エレベーターを中心に、全て角部屋となる客室を、そのまま研究室に割り当てる配置だ。
図書館の最上階は?
最もキニナルのは、投稿者の疑問でもある最上階。
最上階21階は展望ラウンジとして学生に開放されている
当時は床が回転する構造で、回転展望レストランとして話題を呼んでいたそうだ。現在その装置は無くなっているが、自習室として学生が利用している。
最上階(高さ68m)からの眺め。天気が良ければ富士山もキレイに見えるそうだ
ソファーにくつろぎ、こんな景色を見ながら勉強するというのは相当な贅沢だろう。
ホテル時代にあった、五重塔のような「ひさし」は屋上部に残るのみ
ホテル時代は、五重塔をモチーフとした外観であったが、屋上部分の屋根以外の「ひさし」は全て取り外されている。
これは、落下の危険性を考慮した為だそうで、本当は屋上部の屋根も改築する予定だったが、地元住民から趣きを残して欲しいという要望があり、それに応える形で対応したそうだ。