「今」を支え「将来」を発展させる、横浜の2017年度当初予算案の概要は?
ココがキニナル!
横浜市が発表した2017年度予算の概要と特徴を教えて!(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
一般会計は1兆6459億円で前年度当初比8.7%増。「中期4か年計画」の仕上げと喫緊の課題への対応、将来への取り組みが大きな柱
ライター:はまれぽ編集部
7年ぶりの「マイナス編成」
横浜市は2017年度の「お財布」ともいうべき、当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比8.7%増の1兆6459億円を計上。特別会計と横浜市交通局などの公営企業会計を合算した総計は同5.1%増の3兆5709億円となった。
横浜市の2017年度当初予算案
ただ、2017年度からは、これまで県が負担していた市立学校の教職員給与(=県費負担教職員)を全国の政令市がそれぞれ負担するように国の制度が変更。これによって教職員の採用定数や学級編成を政令市独自でできるようになるが、給与負担の義務が生じることとなる。
横浜市は一般会計で教職員給与関連事業に1510億円を計上していて、前年度当初に比べ1316億円増となった予算案からこの額を引くと、実質的には1.3%減という7年ぶりのマイナス編成となる。
横浜市の教職員給与は横浜市が負担することに
歳入に関しては企業収益の減少で法人税が減収したものの、個人市民税や家屋新増築による固定資産税の増収などによって前年度当初比0.5%増の7193億円となる見通し。
横浜市は「中期4か年計画2014~2017」で、「一般会計が対応する借入金残高」を2017年度末までに3兆2000億円以下とする目標を掲げているが、最終年度となる次年度は322億円削減した3兆1741億円で目標達成となる見込みとなった。
2003(平成15)年度から約7900億円の縮減となる見込み
歳出面では子育て支援政策に重点を置く林文子(はやし・ふみこ)市長の意向もあり、福祉・子育て・医療などに関する「扶助費」が前年度当初比で159億円の増加。一方で港南区役所の再整備や横浜北線の工事が完了したことによって「施設等整備費」が同386億円減の1904億円などとなった。
歳入(上)と歳出の内訳
歳出を横浜市民1人当たりに換算した場合、44万1128円で前年度に比べて3万4009円増。前年度までは「福祉・保健・医療」が最も大きな割合を占めていたが、「県費負担教職員」の制度変更によって「子育て・教育」が逆転した。
市民1人当たりの予算の使いみち