相鉄・JR直通線開業事業では、どんな工事が行われている?
ココがキニナル!
2015年4月に相鉄本線西谷駅~羽沢駅(仮称)間に相鉄・JR直通線が開業して横浜西部地域が都心へ繋がる事業が進められていますが、現在はどんな工事が行われていますか?(smzrさん、みつさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
西谷駅付近では引き上げ線の新設やそれに伴う下水管の付け替え等の工事が、羽沢駅ではトンネルの新設に向けた開削工事等が進められている。
ライター:ほしば あずみ
平成27(2015)年4月に相鉄本線西谷駅~羽沢駅(仮称)間に相鉄・JR直通線が、平成31(2019)年4月には羽沢駅~東急線日吉駅間に相鉄・東急直通線が開業して横浜西部地域が都心へ直結するという事業。
その全体のあらましは前回の記事「2015年に開業予定の羽沢駅周辺は今後どうなる?」で紹介したとおり。
現在、相鉄本線西谷駅周辺とJR東海道貨物線横浜羽沢駅付近で開業に向けた工事が進められている。
そこで、工事の進捗状況やこれからの予定等を西谷駅と羽沢駅(仮称)の現場でそれぞれ話をきいてきた。
西谷駅の改札口脇には都心直通プロジェクトのインフォメーションコーナーがあった
西谷駅付近の工事は場所の確保から
相鉄・JR直通線は西谷駅から羽沢駅方面へ向かって地下に潜る。
また海老名方面には新たに約700メートルの折り返し運転用の引き上げ線が新設される。
西谷駅周辺の大きな工事はこのトンネル工事と線路の拡幅のために行われているもので、地中にある下水管の移設や踏切廃止に伴う道路の付け替えなども行われる。
西谷駅付近の工事は整備主体である独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下、鉄道・運輸機構)より相模鉄道(以下、相鉄)が委託を受けて工事を行っている。
西谷駅周辺工事を説明してくださった鉄道・運輸機構新横浜鉄道建設所所長の伊藤さん(中央)、
相鉄プロジェクト推進部の平井さん(左)、佐藤さん(右)
西谷駅付近の歩道橋から横浜方面を望む
現在の線路が横浜方面に右へ大きくカーブするのに対して、現在の線路の両脇に新設される直通線は地下トンネルで、上記の写真のアングル方向へほぼ直線的に羽沢駅方面へ向かって徐々に地下に潜っていく。
工事車両が見えているあたりは西谷地区センターがあった場所
地区センターは現在別の場所の仮施設で運営されているが、今後線路からやや後退したかたちで建て直され、今年の秋以降に再オープンするという。
その隣は、トンネル建設工事用の工事車両や機材等の置き場所になっている。
「現在は、これから本格的に工事を始めるために、工事車両の搬出入のための道路を作ったり、資材置き場を作る工事などを行っています。西谷駅周辺は道路も狭く入り組んでいますし、住宅も立ち並んでいます。地域の方々の生活の妨げとならないよう配慮しながら工事を進めています」と平井さん。
同じ歩道橋から西谷駅方面を望む。マンションの間の空間が国道からの工事車両出入り口
西谷駅海老名方面のホーム端。現在は工事用車両出入り口と資材置き場になっている
西谷駅付近海老名方面。この区間は線路が拡幅され、擁壁がやや後退する
今後は線路敷設のため、盛土での拡幅や擁壁の整備、帷子川の橋梁架設、踏切廃止にともなう周辺道路の整備等が進められていく。
現時点では駅周辺に特筆すべき盛り上がりは感じられなかったが、工事後は道路のつけ替えや踏切廃止によって渋滞解消も期待でき、周囲の発展や盛り上がりにつながっていくのではないだろうか。