スカイウォーク入口に何故ミニチュアが放置されている?
ココがキニナル!
閉鎖されたスカイウォークの入り口近くの交差点にベイブリッジと思われる立派なミニチュアが置かれています。どういう経緯で置かれている物なのか気になります。(海の幸さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
ベイブリッジの模型は、スカイウィークの足元にある西緑地という公園に設置されていたもの。老朽化したため、2000年頃公園から撤去、移設されました。
ライター:吉澤 由美子
ミニチュアの大黒ふ頭と本牧ふ頭をつないでいたベイブリッジ模型
横浜市の公園の多くを管理しているのは環境創造局だけれど、案内図を見ると、西緑地は横浜市港湾局が管理する場所のようだ。
そこで、港湾局に問い合わせてみると、ベイブリッジの模型は、港湾局北部管理課が管理しているとお答えをいただいた。ただし、古いことであるため当時の資料がほとんど残っておらず、ベイブリッジ模型に関しては、なかなか正確なことがわからない状況であるとのこと。
そこで、正確な経緯や詳しい情報ではなくとも、大体のいきさつなどわかる範囲で教えていただけたらとお願いすると、当時を知る港湾局の職員の方のお話として、以下のような情報を教えていただいた。
やはり、あのベイブリッジの模型は西緑地に設置されていた。
もともとは、西緑地にあったものだった
横浜ベイブリッジとスカイウォーク完成の1989年当時、西緑地の地面はミニチュアの簡略した横浜港の地図のように造成されていて、そこにベイブリッジの模型が設置されていた。
案内図にあった帆船は木でできた滑り台で、ベイブリッジの模型と共に設置され、西緑地は子どもが遊べるスペースだった。
中央にある帆船は木でできた滑り台
スカイウォークから見下ろすと、西緑地に再現された横浜港とベイブリッジが見える設計だったとのことで、それはなかなか楽しい眺めだったのではないかと思う。
帆船型の滑り台とベイブリッジ模型が設置されて10年ほど経過した頃。補修費用も減少する中、特に帆船の形をした木の滑り台は劣化がとても激しかった。そこで、2000年前後に滑り台は撤去処分となった。同じ時期に、やはりメンテナンス費用等の削減のためベイブリッジの模型についても近接する用地に移設したとのこと。
ベイブリッジ模型は、今後も活用の予定がなく、処分も含め検討されているらしい。
取材を終えて
スカイウォーク近くの交差点にあるベイブリッジの模型は、大黒ふ頭と本牧ふ頭が再現された西緑地に設置されていたものだった。
現在、道路脇に置かれたベイブリッジ模型は接合部にサビが出ていた。
その大きさと見事な出来栄えが、廃材として処分することに対してためらいを感じさせるものであるのもわかる。
かといって、現役で使用していくとなればメンテナンスの費用はかなりかかる。
だとしても、フェンスで囲われて置かれているだけという状況や、10年以上放置されたあげく結局処分されてしまう目算が高いというのは寂しい話だ。
西緑地は横浜ベイブリッジの模型が撤去されただけでなく、どことなくオモチャのお城めいたトイレも閉鎖され、なんだか荒んだ雰囲気になっていた。
絵本に出てくるお城のようなトイレも閉鎖されている
西緑地からの横浜の眺めは本当に素晴らしい。真下からの迫力あるベイブリッジ、目の前を通過する客船、頭上はるか上から大きく弧を描いて幾重にも伸びる出入口ランプ、そして大観覧車とランドマークタワーの隣に富士山が見える風景。
この角度からのベイブリッジは迫力がある
そんな魅力ある風景の中、スカイウォーク、西緑地、ベイブリッジの模型と、ここには惜しいものがいくつもあって、あきらめきれない夢の果てのような場所だ。
何十年も経ってから見事に再生した赤レンガ倉庫のように、この場所も再び光を取り戻すことがあるのだろうか。
― 終わり―
こちさん
2019年05月04日 19時35分
もう亡くなってしまった祖父が働いていた会社がこの公園の目の前だったため、よくこのミニチュアベイブリッジや木製船でも遊んでいました!木製の船はリアルな作りで、子供ながらに海賊になったかのようなつもりで遊んでいました。この記事を読んで祖父との懐かしい思い出が鮮明に蘇りました。ありがとうございました。
tokusannさん
2014年10月13日 21時04分
たぶん作業員の教育資料ではなかったかな(百聞一軒に如かず)現物を見ながら全体像をつかむ、失敗の出来ない(手直しの効かない)重要構造物製造の際、よくとられる手法と思いますが?。
ootaharaさん
2012年05月11日 11時43分
スカイウォークの駐車場が無くなって寂しいです。バス停も狭くなってしまいました。西緑地のあたりは朝8時まで入れないのは珍走団がやってくるからなのでしょうか。