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なぜそんな店名になったのか、港北区にある「との様飯店」!?

ココがキニナル!

新羽橋近くにある「との様飯店」は何の変哲もないビルの中にある中華料理店ですが、箸袋にはちょんまげ姿の“殿様”が描かれています。その由来は?店主さんも「とのさま」と呼ばれている?(雲葉さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

現店主の祖父にあたる方が地主で、「との様」という屋号だったために、店名に用いたそうです。なお、店主はとの様とは呼ばれていないとのこと。

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ライター:河野 哲弥

「との様」の由来が明らかに



オーナーで店主を兼ねる齊藤信夫さんは、現在64歳。学生時代は大学紛争が盛んだったそうで、授業はあまり行われず、飲食系のアルバイトに明け暮れていたらしい。そしてそれが、この業界を目指すきっかけになったとのこと。
 


気さくに取材に応じてくれた、齊藤さん


齊藤さんは、大学を卒業するとすぐに専門学校に入り、調理師免許を取得したそうだ。そして、祖父にあたる方がこの近辺の大地主であったこともあり、その土地を担保に資金を借りて、自分の店をこの場所に開店。今から40年ほど前のことになるとのこと。当時は2階建てで、和洋中何でも扱う「との様食堂」という店だったらしい。
 


例の、ちょんまげ姿の「殿様」が書かれている箸袋


問題はそのネーミングである。由来を尋ねてみると、担保にした土地の持ち主である祖父が、かつて「との様」という屋号で呼ばれていたので、店名もそれに倣ったとのこと。「大地主だったから、近隣の人から羨ましさと妬みが込められた“との様”という屋号で呼ばれていたようです」と斎藤さん。勝手に想定していたシナリオは、どうやら完全に見当違いだったようである。

その後地道な努力もあり、約10年をかけてローンを全て返済。そして10年ほど前、1・2Fが貸しテナント、3・4Fが住居スペース、5Fが店舗、6Fが自宅という、現在の自社ビルを落成した。このとき提供する料理を、食材のロスが少ない中華料理に絞り込み、店名も「との様飯店」へ変更したそうだ。
なお、ご本人が「との様」と呼ばれたことは、かつて一度もないという。

ちなみに、問題の箸袋は、娘さんから「恥ずかしいからヤメテ」という猛烈な抗議もあり、現在では使われていないとのこと。現在は店名や住所などを記した、よく見かけるものとなっている。




どんな料理が楽しめるのか?



同店の人気メニューは、「カニチャーハン850円」、「焼きぎょうざ500円」、「マーボー豆腐1200円」、「やわやきそば900円」といったところらしい。その中から、齊藤さんオススメの2品を頂いてみることにした。
 


大ぶりで、丁寧に作られている「焼きぎょうざ」

 

広東風の味でコクがある、「やわやきそば」


「焼きぎょうざ」を食べて驚いたのは、それぞれがくっついたりせず、1つずつ丁寧に焼かれていることだ。そして、皮は薄めなのに、もっちりとした歯ごたえがある。

「やわやきそば」は、各種野菜と海鮮素材が入ったやや甘めのアンが、香ばしい風味のある麺にたっぷりかかっていた。インゲンが独特で、見た目にもアクセントを添える。総じてオーソドックスという印象で、基本の中華料理が味わえる。
 


芸能人やスポーツ選手が来店することも(写真は元横綱、大乃国のサイン)

 

新横浜プリンスホテルの奥にランドマークタワーの姿も見える


齊藤さんによれば、みなとみらいなどで花火大会が行われると、窓際の席は予約でいっぱいになるのだとか。言うならば、殿様気分で横浜の夕景が楽しめる、といったところだろうか。



近くの住民の評判は



取材を申し込んだのが、お客さんのいない休憩時間だったため、店の外でインタビューを試みてみた。
 


新羽橋を通る近所の方に、ヒアリング開始


その結果、
50代の会社員Yさん~「全般的に何を頼んでもおいしい、若い頃からよく利用している」
40代の主婦Yさん~「インパクトのある店名に引かれて入ったが、店内は名前ほどでもなく、逆に普通でびっくりした」
30代の主婦Mさん~「平日にママ友とランチをするとき、いつも話題に上る。でも月・火が休みなので、『さすが殿様商売ダヨね』で終わってしまい、一度も利用したことがない」
といったところだった。




さいごに



鶴見川のほとりに、自社ビルという城を構えた「との様」のご主人。その実態は、若い頃から自分の腕だけを頼りに飲食業を続けてきた、苦労人でもあるようだ。機会があったら、ぜひその味と一緒に、横浜市街に沈む夕日を楽しんでみてはいかがだろうか。


-終わり-


◆ 「との様飯店」

港北区新羽町1659 フラッシュビル5F
tel:045-542-4920
営業時間:11:00~15:00 17:00~22:00 (LO:各30分前)
定休日:月・火(大人数の場合、定休日でも予約可)

 

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  • 箸袋、復活させてほしいなあ。おいしい中華料理屋が普通の町の中に普通にあるのって、よその地方へ行くとなかなかない、横浜独特の風情なんだなあ。これからもがんばってください。花火ヴュースポット、いいことを聞きました。

  • 子供のころ、新羽橋の近くに住んでいて織田信長の肖像画そっくりな巨大な絵の看板を毎日のように見ながら鶴見川の土手を自転車で駆け抜けました。店名は当時も『との様飯店』でした。今思い起こすと懐かしい。30年前、まだ昭和と呼ばれていた頃のお話です。

  • 港北高校出身の僕も納得しました!!

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