利便性+あたたかみ はま旅Vol. 70「杉田・新杉田編」
ココがキニナル!
横浜市内全駅全下車の「はま旅」第70回は、にぎわう商店街のある「杉田駅」「新杉田駅」。磯子と金沢の区境、シーサイドラインの発着駅、だけじゃないこの町の魅力とは?
ライター:ほしば あずみ
個性的な狛犬と金色の酒
遊歩道を端まで歩き、国道へ出て新杉田駅方面へ向かうと現れるのが、一帯の鎮守「杉田八幡神社」。祭神は誉田別尊(ほむたわけのみこと・応神天皇)。
この八幡神社は、平安時代に源頼義、義家親子が源氏の武運長久を祈願、父の頼義が鎌倉に鶴岡八幡を、子の義家がこの地に杉田八幡を勧請したのが由来だ。
社殿は国道から小道に入り、奥まった場所にある
1692(元禄5)年の銘が背中にある珍しい狛犬
平成元年に市の地域有形文化財に登録されたこの狛犬は、ユーモラスな姿で、何か別の生き物を思わせる。
隣は神社が母体の杉田幼稚園(幼稚園の許可を得て撮影、掲載)
宮司が園長先生を務めているとの事だったが、残念ながら来訪時は不在。
降園する園児たちもお迎えに来るお母さんたちも、ごく自然に神社に一礼していく姿に、この神社が親しまれている様子が伝わってきた。
8月25日、26日は例大祭が行われる。神輿の渡御や地元有志による、和太鼓やバリ舞踊、バンド演奏といった奉納演芸もあり、杉田の町全体が盛り上がるそうだ。
【八幡神社祭大礼】
・8月25日(土)10時~
18時30分~ 地元有志による奉納演芸(和太鼓・バリ舞踊・日本舞踊)
・8月26日(日)神輿巡幸(10時出発)、神輿渡御(14時50分西武会館出発~18時宮入)
19時~ 奉納演芸(リコーダー演奏・フラ・ピアノ弾き語り・バンド)
杉田八幡神社から国道に戻ってほどなく、1軒の酒屋を発見した。
手描きポップあふれる太田屋酒店
酒屋なのだが、店内は半ば駄菓子屋になっている。丁度、空手の道着姿の小学生男子たちがアイスを買って出ていくところだった。
10円単位の駄菓子が充実
親の代からここで酒屋をしているとはにかみながら語ってくれた店主
「杉田幼稚園の子たちも帰りに寄って買っていったりしますね」と店主。
おすすめのお酒を尋ねると、「うちしか置いてないというわけではないんですが」と前置きしつつも、福島の仁井田本家という蔵元の「鳳金寶 自然酒」という純米原酒を薦めてくれた。
棚の上段で金色に輝く「自然酒」
「自然酒」は農薬・化学肥料を一切使わず栽培した酒米と湧水で醸し、力強い米の旨味と他酒にないコクが特徴なのだそうだ。
ぜひ味わいたいので、300ml(546円)を購入。