元格闘家の髙田延彦さんを徹底解剖!
ココがキニナル!
横浜出身の元格闘家、髙田延彦さんてどんな人?
ライター:桐生 由美子
「育児が楽しくてしかたがない!」パパ髙田さんとは?
―現在は双子の男の子のお父さんでもある髙田さん。育児は参加していますか?
何でもやりますよ。風呂も入れるし、ミルクも、散歩も、おむつ替えも全部。育児が楽しくてしかたがないんですよ。
今は9歳、小学校3年生になったのでだいぶ手が離れましたけどね。
ミルクをあげるのはお手のもの
―へぇ!では育児で大変だったことは?
病気になったときは大変だね。うまく表現できないから泣くしかないでしょう。
子どもたちの話になると思わずパパの顔に!
―休みの日にはどんなことをして遊んでいますか?
子どもの冬休み、春休み、ゴールデンウィーク、そして夏休みの年に4回は、必ず旅行をします。
―この冬はどこに行かれたんですか?
年末年始でアフリカのケニアとタンザニアに行ってきました。
それまで子どもと海外には旅行していなかったんです。小さい頃は、まだグアムだフランスだって言ったってよくわからない。近所の河原とか森とかで遊んだ方が、何時間も遊べるでしょう。
それが最近、ようやくいろいろなことがわかり始めて。それならどんなものを見てもどんなところに行っても、彼らなりにいろいろなことを感じて吸収するだろうと思って。
であれば、まずは動物を見に行こうと。命をかけてシェイプアップされたライオンを見に行こうと思ったんです。
家族旅行での一枚。髙田さんと奥様の亜紀さんの笑顔が印象的
―髙田さんはお子さんたちにどういうおとなになってもらいたいですか?
目の前に大きな壁が立ちはだかったときに、それを乗り越えたりぶち壊したりして前に進めるような強い心を持ってほしいですね。あとは健康であればいいです。
とはいえ、こればっかりはいくら親がそのつもりでもわからないですからね。どこで間違えるか、あるいはどこでいい方に進むか。親としては常に緊張感を持って、しっかり向き合っていきたいですね。
―これから思春期などを迎えると思いますが、どんなふうに接していきたいですか?
どんなことでも、あまりブランクをつくらないようにしようと思っています。しゃべらない時間をあまりつくらないとかね。しっかりコミュニケーションをとり続けようと。
あとは「常にお前たちに関心があるよ」という態度でいること。
―子どもって親のそういう気持ち、わかりますからね。
絶対にわかるよ!
あと、スキンシップも大事ですよ!テレたりしてしなくなると触り方を忘れちゃうし、久しぶりに触られた方もびっくりしちゃう。
とにかく続けることが大事だよ。一緒にお風呂に入るでもいい。「おまえいい頭蓋骨になったな」って頭をなでるとか(笑)。ヒジの関節を触って、「カルシウムとってるな!いい骨だな!」とかね(笑)。
100の家族があれば100通りのカタチがあると思う。うちはうちのカタチで、ずっと家族と接していきたいと思っているね。
「頭蓋骨」や「ヒジの関節」の話には大爆笑!
ハグをして安心し合うのが、髙田家流家族のカタチ
観客からの質問タイムは内容の濃い話に
どんな質問にも真摯に丁寧に、そしてときに笑いを誘いながら答えてくれる髙田さん。
答えの一つひとつに、髙田さんの優しさがにじみ出ていた。
そこで、会場にいらしているお客さんにも質問タイムを設けることに。
<横浜市港南区にお住まいの年配のお父さんからの質問>
最近体罰問題でマスコミが賑わっていますが、スポーツマンの髙田さんはどんな感想をお持ちですか?
僕たちが子どもの頃は、叩かれるなんてよくあったことなんですよね。
それに私も子どもを叩きます。曲がったものはまっすぐにしなければいけないから。
ただし、叩く前にイエローカードを5枚くらい出して、逃げ道はつくっておきますね。「そろそろいくぞ、調子にのるなよ」と。
先生と生徒間も同じ。体罰がダメなのではなく、そのシーンで手をあげる必要があるのかどうか、というところが大事だと思います。
もうひとつは、お互いの信頼関係ですね。
私も昔はよく叩かれましたけど、むしろ叩いてくれた先生には今も感謝しています。
殴られた生徒が「ちくしょう」と思いながらも、「ありがとう先生」と言えるような太いラインができているかできていないかによって、殴ることが体罰なのか、あるいは正すための愛情なのかが大きく変わってくると思うんです。
体罰がすべてよくないという空気になってしまうと、これまでいい関係を築いてきた先生と生徒もみんな巻き込んでしまう。そこもちょっと心配ですよね。
体罰問題についての質問に、逃げることなく真剣に答える髙田さんの目に引き込まれる
<看護学校に通っている女性からの質問>
私は看護学校に通っていて、いろいろ大変なことがあって心が折れそうになることがあるんですけど、髙田さんはそういうときどんなふうに乗り越えていますか?
髙田さんにつらさを乗り越える秘訣を聞く女性
近い将来のことをイメージしてみたらどうですか?たとえば卒業する頃のことや、白衣を着て仕事をしているシーンをイメージする。
あとはつらいときは、「がんばらなきゃ」って思いすぎない方がいいと思いますよ。
僕は苦しいとき、小さな楽しみをつくっています。それでつらい時間を、少しでも楽しく過ごせるように工夫しています。今もそうですよ。
1週間、1ヶ月、毎日がずっと楽しく充実しているなんてことのほうが珍しい。大変なことが9割で、1割の楽しいことや達成感のためにがんばれるんですよね、人って。
質問をした女性の目を見て答える髙田さんが印象的