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大口に駄菓子屋って今でもあるの?

ココがキニナル!

大口駅に、昔よく通っていた駄菓子屋さんがありました。今でも残っているのでしょうか ?(魔道さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

駅周辺に二軒ありました一軒は今でも元気に営業中。もう一軒は存亡の危機に!?

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ライター:河野 哲弥

一方、「ライオン堂」では深刻な事態が

 
さて、そろそろおいとまして、もう一軒の駄菓子屋さんにも行ってみよう。
駅の東口線路沿いにある老舗、「ライオン堂」である。

 

風雲急を告げる「ライオン堂」

 
このお店も、以前は少し北の方にあって、JRの貨物線が通る時に立ち退いて来たとの事。
以来40年余、約半世紀に渡って営業を続けてきた訳だ。

そんな店内には、なぜか10円の商品が多い。

 

主力商品には、10円の値札が並ぶ

 
その理由を聞いてみると、「最近の子供はグループで万引きをしていくので、高価なモノは置けない」からだそうだ。ちなみに、このお店は老夫婦でやっていて、特にオバチャンは目が悪くなってきている。そして、その隙につけいるかのように、悪質な手口が頻発している。中でもひどかったのは某K中学校のグループ。カバンでごっそり持っていってしまうのだとか。
 

その手口とは、まず一人が見張りに立ち、もう一人がカップ麺のお湯をオジサンに入れてもらい、まさに目がとどかなくなった一瞬を狙って実行するもの。これは既に組織犯罪と言ってもいいぐらいだ。彼らはその後、線路の金網をよじ登って、電車に只乗りして逃げていくらしい。
 

お客が変わってきたと言う青木至さん

 
この土地はJRから年間約50万円で借りている借地。駄菓子屋の利益は2割程度だそうだから、平均して日々7,000円の売上がないと厳しい。そんな中100円以上の商品を10個単位で持っていかれては、正直やっていけないのだと言う。
 

商品をなるべく平らに陳列して万引きに気付きやすくしたり、傘の中に入れられないように傘立てを店外に置いたり、様々な工夫で被害を抑えてきたが、それでも月額で2,000円程度は持っていかれてしまう。
 
「毎日万引きにキリキリしちゃって、体に良くない」
実際、病院に通っているというその姿を拝見すると、無責任に「これからも頑張ってください」とは言い辛い雰囲気がある。
 
 
 

もうお店やめようか…口をついて出るのは、その言葉

 
さて、「ラ イオン堂」のこのような事態を、はたして近くの人や学校の先生は知っているのだろうか。まず近隣の住人や利用客に聞いてみた。すると、さすがにそこまでの事情を知らない、という声が多かった。一方、学校には被害届を通じて警察から連絡が回っており、先生方も時々巡回に来るそうだ。
 
「もし見つけたら、癖にならないように子供のうちから注意して欲しい」
そう頼まれて厳しくしているのだが、警察に届けを出すような事は、余程の被害でもないかぎりしないとの事。
 
逆にその分手間がかかってしまうので、大抵はその場でオバチャンが叱って済ませてしまうのだと言う。かつては、花火を1万円ぐらい買う人や、駐輪場を利用する子供達にオマケとしてあげる為に大量に買っていくお客さんもいた。
 
また、埼玉や九州へ赴任していった常連さんが、たまに顔を出してくれる事もある。今まではそういった人達の為に頑張ってきたが、ゲーム感覚で万引きをする世相には、ほとほとやりがいのなさを感じ始めているらしい。

 

常連さんから伺いました
・オヤジさんのお父さんは、実は金色の錦鯉を作り上げた人で、業界で青木と言えば有名人なんだよ。
・目が悪くなったオバチャンは、商品の値段を全部覚えていて、買った商品に触りながら合計金額を出すゴッドハンドの持
 ち主。(
下記参照)
・会計の時は、オバチャンの履いているズボンから手探りでお釣りを寄こすが、間違ったことがない。
 


①わざと似たようなお菓子を選んでやってもらいました
 (左から30円・20円・20円・10円)


②早すぎて撮影できない。まさに「ゴッドハンド」


③撮影用に、手を止めてもらう


④100円で20円のお釣り。合ってるっ

 
青木さんから常連さんへ
方々で「ライオン堂のオバチャン」と声をかけてくれるのは嬉しい。ボケ防止と思ってここまでやってきたけど、駄菓子屋は町に (しんみせ) 一軒あればいいんじゃないかと最近思う。