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「あかいくつ」に乗車しているガイドさんは一体誰?

ココがキニナル!

赤い靴バスで一番前の席に座りiPadを使いながらガイド?をしてる人がいました。運転手さんではないし、色々と喋っていたあの人は何者!?(らんらんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「あかいくつ」のガイドは、ボランティア。毎週土日祝日の中華街・元町ルート第1便と2便に乗車して、名所や当日行われるイベントなどを案内している!

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ライター:吉澤 由美子

資料や最新情報を入れたボランティアガイド



石川さんは、「2002ワールドカップ横浜ボランティアの会」副代表を務めている。関西で生まれ育ち、45歳を過ぎて仕事の関係で横浜に引っ越して、横浜の魅力にハマったそう。海外駐在も経験しているので、英語でのガイドも得意だとか。
 


車内には、ボランティアガイドによる沿線案内をお知らせするプレートがあった


ワールドカップをきっかけに、日本にたくさんのボランティア団体ができたが、今も残って活動を続けているのは、この「2002ワールドカップ横浜ボランティアの会」だけ。

ボランティアは240名。うち、この「あかいくつ」ガイドのボランティア活動に携わっているレギュラーは11人。

「ガイドにあたって、乗務員さんの安全運転を妨げないこと、仲間と情報交換を行い、最新情報を紹介することを心がけています」と石川さん。

道の混み具合などによって案内はまったく変わっていく。びっしり書かれた手書きのメモやプリントアウトを「用意しておいた“アンチョコ”」とパラパラ見せて、「このほんの一部しか紹介しきれない場合も多いんです」と続けた。
 


第1便はほぼ満員で桜木町駅前を出発


キニナルにあったiPadを使ったガイドについては、若いボランティアの中にそうした案内を行っている方がいると教えてくれた。

ここで、第2便のバスがやってきた。そこで、実際に乗車してガイドの様子を見せていただくことに。




今日のイベント情報からトリビアまで



日曜日の第2便も桜木町駅出発時点で満員に近い状態。人気のほどがうかがえる。

バスの行き先案内アナウンスが終わってしばらくして、石川さんの案内がはじまると、車内にあふれていたざわめきが一瞬にして静まり、案内に耳を澄ます。

石川さんは、車内に流れるアナウンスの邪魔にならないように、次々と車窓に現れる観光スポットの説明を行っていく。
 


乗車ドア側の一番前の席に座ってガイドするよう、交通局からお願いされている


「左手に見える帆船の日本丸。本日はすべての帆を張る総帆展帆(そうはんてんぱん)を行います。年間10回程度しか行われないのでお見逃しなく」などと、今日、これからの見どころやイベントなどをピンポイントで教えてくれる。
 


赤レンガ倉庫について解説する石川さん


赤レンガ倉庫では、20人くらいが降車。みなとみらいルート、中華街・元町ルートの行き帰りがどちらもここに寄り、土日祝日は「みなとみらい100円バス」でも行けるようになっていても、利用者がこれだけ多いのに驚く。

石川さんの案内でなるほどと思ったのは、次のバス停で降りたらどの場所で周辺マップがもらえるのかを教えてくれること。これはとてもありがたい。

中華街、元町、港の見える丘公園、山下公園、大さん橋と進む間、今日行われるイベント情報や横浜についてのトリビアを次々に紹介。
 


山下公園前のバス停。銀杏の緑にバスの赤が映える※別日撮影


帰りも赤レンガ倉庫に寄る。赤レンガ倉庫では、後ろのバス停が桜木町行き、前のバス停が元町方面行きと分けられているのでわかりやすい。
 


中華街近くでようやく空いてきた車内


「あかいくつ」を使えば、中華街・元町ルートでも主要な観光スポットを約1時間程度でひとめぐりできることから、まず1周乗車して車中からの観光を楽しもうという乗客も多い。
 


乗り降り共に利用者が多い中華街※別日撮影


終点で桜木町駅に戻り、最後の挨拶を石川さんが述べると、残っていた乗客全員から温かい拍手が沸き起こった。

降車してから伺うと、拍手は珍しくないことだそう。こんな風に自然発生的に拍手が起こるのは素敵なこと。

プ ロのバスガイドのように流暢ではないけれど、見逃せないポイントを教えてくれるだけではなく、その日に楽しめるイベント情報を紹介してくれるボランティア ガイドには、「横浜が大好きだから、来てくださった方にも大好きになってほしい」という温かい気持ちがこもっていると感じた。



取材を終えて



「あかいくつ」の土日祝日・中華街・元町ルート第1便、第2便には、ボランティアガイドが乗車して、名所や当日行われるイベントなどについて案内を行っていた。

今まで取材した山手の西洋館では庭の手入れやフラワーアレンジなどで、そして横浜開港記念会館や三溪園といった名所でもボランティアガイドの方がそれぞれ活躍されていた。

「あかいくつ」のボランティアガイドの案内を見学して改めて、横浜の魅力は街そのものだけでなく、横浜を愛する人が支えている部分もかなり大きいと感じた。
 


横浜トリビアが増えるガイド乗車の「あかいくつ」は横浜市民にもオススメ


さらに、ワールドカップをきっかけにできたボランティア団体が横浜にだけ残っているということにも、横浜という街にそれだけ魅力があるからだと感じた。


― 終わり―


横浜市交通局 横浜観光周遊バス「あかいくつ」ページ
http://www.yokohama-bus.jp/akaikutsu/

2002ワールドカップ横浜ボランティアの会
http://www.yokohama2002.com/

横浜シティガイド協会
http://www.ycga.com/
 

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