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横浜観光周遊バス「あかいくつ」のサービス精神あふれる運転手さんに密着!

横浜観光周遊バス「あかいくつ」のサービス精神あふれる運転手さんに密着!

ココがキニナル!

ツイッターやブログで「オモシロイ」と評判のあかいくつ運転手Kさんがキニナル(山下公園のカモメさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

Kさんは異動していた。しかし「あかいくつ」には、サービス精神あふれる運転手さんがまだまだいる。ガイドのために努力を惜しまぬ姿勢から、横浜への熱い思いが伝わってきた。

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ライター:結城靖博

横浜市交通局に問い合わせたところ、「山下公園のカモメ」さんがキニナル運転手・Kさんは、残念ながら異動していた。だが、ほかにもサービス精神旺盛なあかいくつの運転手さんがいるというので、取材を進めることとなった。
 
 
「あかいくつ」ってどんなバス?
 
横浜の観光スポットを巡っていると、しばしば遭遇する赤くてレトロなバス。乗ったことがなくても、まるで懐かしの路面電車のようなデザインに、ふと目を引かれる。いわば横浜観光の顔の一つともいえる「あかいくつ」は、2005(平成17)年に運行を開始した観光スポット周遊バスだ。
ネーミングは市民からの公募で決まった。もちろん童謡「赤い靴」に由来する。
 


横浜の観光名所を颯爽と走る「あかいくつ」

 
「あかいくつ」は観光バスにふさわしく車内もお洒落だ。
 


「赤」と「木目」を基調にした内装

 


ステップには赤レンガ倉庫をイメージしたレンガ造りの意匠が

 


ルートMAP入れのケースも凝っている

 


ナンバーは開港150周年を記念してすべて「150」

そんなわけではまれぽでも過去に調査していたりする。 
料金は2016(平成28)年までなんと大人100円、小人50円だったが、現在は通常の路線バスと同じ大人220(ICカード利用216)円、小人110(同108)円となっている。
それでも、路線バスの料金でちょっとしたバスツアー気分を味わえるのは嬉しいし、ほかに何回も乗り降り可能な一日乗車券もある。
 
そんな「あかいくつ」は、どんなところを走っているのだろう?
運行開始後、目まぐるしく変化するみなとみらい地区の開発にあわせて、これまで何度もルート改編を重ねてきたが、現在は次のような2つのルートがある。
 


2019(令和元)年7月現在のあかいくつルートMAP(提供:横浜市交通局)

 
昔ながらの横浜観光スポットを巡るCルート、そして新しい横浜・みなとみらい地区を巡るMルート。時間はCルートの約65分に対して、Mルートは約37分と短い。またMルートは音声ガイドも少なく、どちらかというと商業施設をつなぐ便利な巡回バスという印象だ。
 
 
「あかいくつ」Cルート、体験レポート開始!
 
そこで今回は、Cルートに同乗取材させていただくことにした。
横浜市営バス本牧営業所に紹介された運転手は、森光男(もり・みつお)さん。お年は56歳で、「あかいくつ」運転歴は10年。横浜生まれ・横浜育ちの生粋のハマっ子だ。
 


スタート地点のバス停「桜木町駅前」に森さんの「あかいくつ」が到着

 


平日のせいか乗客はやや少なめだが・・・

 
「あかいくつ」は朝早い便ほど乗客は多いという。10時発が始発便。同乗するのは10時20分発の第2便だ。
 


お客さんも全員乗って、さぁ、いよいよ出発進行!

 
だが、出発してしばらくは「この先カーブが続きますのでご注意ください」といった、普通の路線バス運転手さんのアナウンスしか聞こえず、観光ガイドは横浜出身のアナウンサー・渡辺真理(わたなべ・まり)さんの音声ガイダンスに任せている様子だった。
 
森さん自身のトークが始まったのは、「赤レンガ倉庫・マリン&ウォーク」に向けて走り出してからだった。「ガイダンスの途中、失礼いたします」と言って、10月に新港ふ頭にできる客船ターミナルと複合施設について語る。
もしかしたら新情報なので、音声ガイドに収録されていないのかもしれない。そんなことを思っていると、続く商業施設「マリン&ウォークヨコハマ」の前では、あえてスピードを落として、壁画「天使の羽」についてお道化た調子で解説を始めた。
 


マリン&ウォークヨコハマの壁に描かれた「天使の羽」(コレット・ミラー画)

 
「私も天使、あなたも天使。たいへんインスタ映えすることで人気です。こちらでお写真を撮る皆様に『愛と平和を思い出して』というメッセージが込められているそうですよ」
 
 
定番の観光スポットで詳細なガイドが冴える
 
そこまでの区間は比較的新しい施設が並んでいたが、まもなくバスは赤レンガ倉庫前へ。
 


赤レンガ倉庫前には、時にはC・M2ルートのバスが同時に到着することも

 
この辺りからいよいよ「あかいくつ」Cルートは、古き良き横浜の観光スポットを巡るのだが、音声ガイダンスの合間を縫うように、森さんから発する情報満載の観光ガイドも、徐々に活気を帯びてくる。
 


車中からの「ジャックの塔」の眺め

 
「新県庁前」バス停の前後では、クイーンキングジャック横浜三塔について、建物名はもちろん塔の大きさや歴史にも触れ、最後は「3つの塔を同時に見られる場所に立ちますと、なんと願い事が叶ってしまうという乙女チックな都市伝説もあるようです」と飄々とした口調で締めくくる。
 
本町(ほんちょう)通りを通る際はかつて「ハマのウォール街」と呼ばれていたこと、日本大通りに入ると初の西洋式街路樹や道幅の広さなど、走行中の道路の特徴を丁寧に紹介。
 


そして横浜スタジアムを正面に臨めば

 
ハマスタで進む客席拡張工事や横浜公園にかつてあった港崎(みよざき)遊郭のことなど、現在と過去の情報を巧みに織り混ぜていく。
 


急峻な谷戸坂(やとざか)をグイグイと登って・・・

 


Cルート折り返し地点「港の見える丘公園前」で一息つく間も

 
この噴水が日本初の近代水道創設記念の噴水のレプリカであることや、イギリス館、大佛次郎記念館、神奈川近代文学館など周囲の建物について紹介を怠らない。
 


山下公園通りでは「日本の道百選」に選ばれた通りの魅力や

 


山下公園と関東大震災との関係、氷川丸(ひかわまる)の歴史について

 


大さん橋では「象の鼻」の由来や客船ターミナルのユニークな建築構造について

 


ランドマークタワーが見えてくれば、その規模やエレベーターの速度について

 
とにかく一つひとつ丁寧に、年号や大きさといった数字的なデータも盛り込みながら、観光ガイドに余念がない。よくこれだけの情報を覚えられるものだ。
とはいえ、たまにはちょっと舌を噛んでしまうことも。そんなときは、すかさず「今日はよく噛みますねぇ~」と自嘲気味に言って、乗客の笑いを誘う。