相鉄線にはどうしてボックス席が採用されているの?
ココがキニナル!
相鉄線でボックス席の車両が採用されている理由がキニナル。一般の乗客の方には、ボックス席と横並び席どちらが人気なのでしょう?また、乗車可能人数の違いなども調査してみて下さい。(かにゃさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
一般車両よりも輸送力が高い! 特に通常のシートより多くの人が座れるのが最大の理由! 好みが分かれるので一概にどちらが人気とは言えないようだ
ライター:田中 大輔
実は普通の座席より多く座れる!
休日に家族やグループで利用するお客さんに向いているのは言うまでもないが、セミクロスシートを採用している最大の理由について小山さんは「着席定員が増えるからなんです」と言う。
相鉄線の場合、普通の車両の着席定員は54人。
それに対してセミクロスシートの方は、6人多い60人のお客さんが座ることができるのだという。
採用された当時は着席志向が高まってきたころだそうで、こういった背景がセミクロスシート採用に影響を与えたようだ。
長いイスが7人掛け、短いイスが3人掛けの通常の車両
では、立った人も含めたらどうなるか。
実は、定員で言うと普通の車両より1名から2名多く乗ることができるのだそうだ。
なんとなく出っ張ったイスの配置を見ると、セミクロスシート車両は輸送力が低そうな気もするが、なかなかどうして。
横向きな分、普通のイスよりも通路に出っ張ってはいる
つまり、座れる人が6人も増える上、立って乗るお客さんもわずかながら増えるのだからこれは大きなメリットと言える。
そのため、朝夕のラッシュ時でもセミクロスシートの入った編成を減らすということはしていないんだとか。
また、7人掛けの通常シートを6人で座ってしまっていることがままあるが、コチラはどう見ても2人掛けなのでそういったことがなく、効率がいいという利点もあるそうだ。
嫌がる人もいるけれど・・・
ただ、キニナルにもある通り、窓側にいると降りる際に不便だし、知らない人と向き合って座るのを嫌がる人もいる。特に男性同士だとヒザがぶつかったりもして、狭苦しく感じるかもしれない。
こういった意見は実際に相鉄にも寄せられているそうだし、横浜駅で利用客に声をかけてみても聞くことができた。
この辺りは、デメリットと言えばデメリットと言える。
でも、逆の意見もあるそうで、ちょっとした旅情が味わえて好きという人もいるんだとか。
利用者それぞれの好みもあるだろうから、どちらが人気というのは一概には言えない部分でもあるようだ。
極端な話をすれば、ラッシュ時はどの車両に乗ったって知らない人と密着してしまうし、逆に空いている時間帯なら別の車両に移ることもできるので、そこまで大きなデメリットという感じも受けない。
この7755の編成が、相鉄線史上初めてセミクロスシートを採用した
であれば、座れる人も増えて、休日の家族連れなどにも好評なセミクロスシートを外す理由はないというわけだ。
取材を終えて
最後にこぼれ話をひとつ。
セミクロスシート周辺の吊革はちょっと面白い並び方をしている。
1つだけ高さの違う吊革。なんかカワイイ
写真のように、真ん中のものだけ短いのだ。
これは、セミクロスシートから立ち上がって出るときに頭にぶつからないように工夫されているから。
実は採用当時は吊革がなかったそうで、代わりにシートの肩に付いている取っ手が立っている人のつかまる場所だった。
吊革なしでコレひとつとなると、だいぶ心許ない
ただ、立っている人が多くなればこれでは危ないということで、吊革へ。
最初はすべて同じ長さだったそうだが、頭をぶつける人が続出し現在の形になったということだった。
調べてみると意外な発見の多かったこの座席。
本当は多くのお客さんを座らせてくれる優れモノで、吊革の並びにも心配りが隠されている。
普段は敬遠している人も、試しに座ってみたらこれまた意外な発見があるかもしれない。
―終わり―
おやじ5555さん
2016年08月30日 00時52分
IKさんがおっしゃることもわかりますが、小田急や田園都市線は頻繁に乗降するが、田舎電車の相鉄船は海老名から横浜まで座りっぱなしだから輸送力が高い事になるのではないでしょうか。JR等と乗り入れするとまた変わってくるかと。
IKさん
2016年06月13日 23時54分
一般車両とはロングシート車といいます。セミクロス車の方が輸送力が高いことはない。かつてセミクロス車ばかりだった東海道や横須賀線さえ、ロングシート車主体でセミクロス車はごく一部残してあるだけ。もしセミクロス車が輸送力が高いのなら、激混みの田園都市線や小田急がとっくに採用してるはず。
gogoganさん
2014年10月01日 22時42分
セミクロス車定員増は机上的な数値。実際のラッシュ時の車両利用の不便さを関係者は知らないのか通勤での毎朝思います。