京急横浜駅がザ・ベストテンのようにパタパタと切り替わる案内板なのはなぜ?
ココがキニナル!
京急横浜駅の列車案内板が古臭いのは何故?パタパタパタパタと昔の歌番組のザ・ベストテンみたいですよね?(taskaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
1999年に導入されたフラップ式案内板で、横浜駅ではまだ最新のものにとりかえられていない。今後、LED式など新しいものにかわる可能性あり
ライター:大和田 敏子
京急利用客の声を聞く
投稿には「古臭い」とあったフラップ式。では利用客はフラップ式発車案内装置をどのように感じているのだろうか?
「電子板よりも見やすくて良いと思います」(49歳、会社員)
「電車が好きなので、こういう懐かしい感じは良いと思います」(22歳、会社員)
「古いものなのだろうが、見やすくて良いですね」(63歳、大学教授・医師)
ほかにも、「なつかしい感じで良い」「めずらしい」といった声があり、「デジタルの方が見やすい」という意見は2割にもみたなかった。
また、横浜駅には上下線のホーム以外にもいくつか案内板があり、こちらは液晶ディスプレイ式のものだ。フラップ式はホームのみ。
JR連絡口改札から入ってすぐにある案内板
液晶ディスプレイでは英語の行先表示も見やすい。中央改札外の案内板
北口、南口には、LED表示式の案内板がある。
北口改札内のLED表示式案内板(写真提供:京急電鉄)
こうして見てみると、横浜駅では、いくつかの表示方式の案内板を複数使用して、乗客が情報をスムーズに受け取れるよう配慮していることを感じる。
京急電鉄が管轄する駅数は72駅。その内20駅に発車案内装置を設置しているが、現在、京急でフラップ式の案内板を設置しているのは、京急川崎駅、横浜駅、金沢文庫駅、横須賀中央駅、京急久里浜駅の計5駅。そのほかの15駅については、LED表示式のほか、液晶ディスプレイ式などを採用している。
発車案内装置を設置している20駅
あらためて、広報課の飯島さんに、横浜駅を含む5駅にフラップ式を残している理由を伺った。
「時代が進み、現在では一般的に多表示や情報更新の際に柔軟に対応できるLED式が主流になっています。横浜駅など数駅で、以前のパタパタ式のものが使用されていますが、順次更新を進めており、今後は、新しいものに変わっていくものと考えています」
駅によって接続列車の有無や始発列車の違いなど状況が異なり、改札口数や乗換え旅客の流れなども違う。そういったことを加味しながら、発車案内装置を設計・設置しているということだ。横浜駅のフラップ式を、敢えて残しているというわけではなく、今後は、ターミナル駅である横浜駅に、よりふさわしい形で新しいものに代わっていく可能性が高いようだ。
主流のLED式発車案内装置(上大岡駅)。京急横浜駅もいずれこのように変わるのか
ほかの鉄道会社においてもフラップ式が、LED式などへの置き換えが進んでいるのは同様のようである。
今年1月には、東海道新幹線の駅ホームで、唯一残っていた三河安城駅(愛知県安城市)でフラップ式案内板が撤去された。
このように、多くの情報を瞬時に伝える必要の高まりを背景に、LED式に移行しつつある。
現在、品川駅、京急蒲田駅、羽田空港国内線ターミナル駅、羽田空港国際線ターミナル駅では、4ヶ国語(日本語、英語、中国語、韓国語)に対応した乗車案内装置が使用されている。また、品川駅、羽田空港国内線ターミナル駅、羽田空港国際線ターミナル駅では、英語放送を実施しているという。
一方で、各駅停車のみが停車するような駅にも、1行表示の案内を設置し、次の列車の案内や注意をうながすテロップが流れるようにしたり、各駅で職員自らが案内放送をしたりするなど、乗客に配慮していると飯島さんは話してくださった。
「日ノ出町駅」。次の列車の種別が表示される
注意喚起のテロップにも切り替わる
京急横浜駅ホームのパタパタと切り替わる案内板(フラップ式発車案内装置)は、時代の流れの中で、いずれ姿を消す日が来るのだろうか。
そう思ってあらためて眺めてみると、利用者の何人かが話されていたように、どこか懐かしさを感じ、何ともいえない味わいがある。投稿者が言う「古臭い」とは違う趣があるように感じたのだが、いかがだろうか。
取材を終えて
今まで駅の案内板の表示方式の違いを気にすることはなかったが、調べてみると、さまざまな表示方式があり、時代の要請や技術の進歩によって変遷してきたことがわかった。
新しい機器が導入されて、表示できる情報量が多くなるのは良いことなのだろうが、それがすべての人にとって必要な情報ではないし、必ずしも、視覚的な見やすさではないようにも感じた。情報量を増やすだけでなく、個々に対応した情報提供ができる仕組みへの進化も求められるのかも知れない。
―終わり―
とうげさん
2014年03月07日 22時04分
今日の帰り時、横浜駅の下り線側4両編成普通車先頭停車表示付近に有ったパタパタが無くなっていました。天井付近には電線や吊り下げ金具が残っていましたが、ブルーライトさんのコメントのように最新式案内表示になってしまうのかも知れませんね。そういえば昨日はパタパタを写真に収めている人もいました。今思うと無くなるという情報を何処かで仕入れていたのかなぁ〜と。
myuuchan2さん
2014年03月06日 16時14分
京急で、なくしてほしくない1位2位が、あの ♪ミーファソラシ~の発車音と、横浜駅(横浜駅です、もちろん)のパタパタ表示。ホームグラウンドへ帰ってきた安心感と、身体的に発車を感知できる。パタパタは、確かに、LEDなどに比べて 見やすい。高齢者や、近視の人には、点々で構成される文字は 解りづらいのです。みんな同じに見えて、意味が解るのに一瞬時間がかかる、とよく聞きます。(最近、実感…)今のように併用していてほしいです。
ブルーライトさん
2014年03月05日 12時32分
今朝、横浜駅下りホーム品川方のが最新式に変わっていました。