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横浜「1000ぶら」商店街探訪Vol.22 新春企画!「鶴ヶ峰商店街」を歩き、おせち料理ならぬ「オケチ料理」はできるのか

ココがキニナル!

新春にちなみ、師走に縁起の良い旭区「鶴ヶ峰商店街」で食材購入。本格的な「オケチ料理」の制作に挑む

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ライター:河野 哲弥

鶴ケ峰名物「横浜チャーシュー」!?



時刻は間もなく昼時。どこからともなく、肉を焼いたような香ばしい匂いがしてきた。やがて見えてきたのが、こんな風景。
 


ドラム缶のような釜で、焼豚を作っていた
 

ご当地名物発見!?


「定休日の日曜以外は、毎朝7時から独特のタレに漬け込んで、3時間かけて焼くんですよ」と話すのは、「肉の宝屋」社長の山下時之助さん。創業は1968(昭和43)年だが、30年ほど前からこのチャーシューを売り出したそうだ。


「肉焼器」の中の様子、ズラリと並んだ姿が圧巻


食紅で赤く縁取られた、懐かしい感じのするチャーシュー。「ご当地名物になればいいな」という願いを込めて、毎日約20キログラムを焼いている。価格は1本1300円前後(重さによる)とのこと。
 


ロイヤルマーケットというアーケードに位置する、同店内側


さて、鶏肉が安いとのことで、ムネ肉約3キログラム152円を購入。残り488円、すでに予算を半分消化してしまった。
 


レシピも提案してくれる鮮魚店



肉と来れば、次は魚。
鶴ヶ峰マーケットという路地にある、鮮魚店を訪問した。
 


1950(昭和25)年創業の「保土梅(ほどうめ)」


奥さんの飯島良子(いいじまよしこ)さんによれば、この場所に移ってきたのは、1956(昭和31)年とのこと。毎朝、神奈川区にある横浜市中央卸売市場で仕入れた鮮魚類を、切り身などに加工して販売しているそうだ。
 


お手製の煮魚もオススメと飯島さん
 

さらにこのお店では、魚料理のレシピも伝授してもらえる。昔ながらの「おふくろの味」はもちろん、現代風にアレンジした一品など、写真を交えて丁寧に解説してくれる。
 


写真右上は、タイの塩焼きをカルパッチョ風に盛りつけたもの


ここでは、田作りに使うカタクチイワシを買う予定だったが、正攻法では予算をオーバーしてしまうようだ。そこで、一番安かった青森産の焼きちくわを購入。
 


歯ごたえがバツグンだという、石臼づくりのちくわ(170円)


これを、どうやって田作りにしていくかは、後のお楽しみ。残金は318円となった。
 


青果店で、最後の買い物



鶴ヶ峰マーケットを抜けたところにあったのが、「喜久屋(きくや)青果店」。国産品を中心に、生鮮野菜や果物などを扱っているお店。
 


買い忘れのないよう、ここで総仕上げ
 

年末の買い物客でにぎわう、同店の様子


1956(昭和31)年に創業したころは、同じような青果店が、駅前に何軒もあったそうだ。ところが、チェーン店が進出し始めてくると、追いやられるように次々と閉店。「現在、駅前で営業を続けているのは、ここだけになってしまいました」と、店主の中村寿男(なかむらとしお)さんは話す。
 


半世紀以上、街の変遷を見守り続けてきた中村さん


ちなみに鶴ヶ峰マーケットとは、商店街のメインストリートとこの辺の裏路地を結ぶ、一種の連絡通路だったそうだ。現在のように個店が並びだしたのは、昭和20年代ごろではないかという。
 


いよいよ予算を使い果たした

 
買い求めたのは、サツマイモ200円と、ニンジン120円。残金は18円となり、ここで買い出しは終了。後は、自宅で「オケチ料理」の制作に入ろう。