関内駅地下通路から発する臭いの対策は?
ココがキニナル!
関内駅の地下通路にホームレスが寝泊まりをしていて、何とも言えない臭いがするのですが、横浜市は何か対策をしているのでしょうか?(ダイキさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
市は月に一度の声かけをしているが、根本的な解決には至っていない。
ライター:ホシノ シュウジ
ホームレスの数に比例して上昇する臭気
ホームレスたちの中には15時頃から寝床を確保するため、場所取りを始めるものもいるようだ。
それでは実際にどれほどの悪臭があるのか。臭気測定機を用いて丸一日を通して測定をしてみることにした。
臭気測定機が感知した関内駅地下通路のにおいの強度変化
(強度数値が高いほど臭気を感じることとなる)
ご覧の通り、朝方3時から4時にかけて臭気がピークに達した。これはホームレスの数に比例している。
測定 して分かったことだが、多くのホームレスたちは夜10時ごろに集まり始め、始発が動き出す5時ごろにはいなくなってしまうのだ。
深夜4時、臭気測定器 はピークを指した
ちなみに、ブルーチーズを部屋で開封した時に感知された強度は「389」である。
市の地道な声かけと、耳を貸さないホームレスたち
この状況を横浜市が目をつぶっているとは思えない。何かしらの対応をしているに違いない。
そこで横浜市役所健康福祉局生活福祉部援護対策担当の中島さんに話を伺った。
―関内駅の地下通路のホームレス問題はご存知ですか?
もちろん知っています。
―具体的な対策はありますか?
巡回して声かけを行っています。『はまかぜ』というホームレス自立支援施設があり、そちらへの入所を促しています。
また、中区の土木事務所が毎朝清掃をしていますよ。清掃はホームレスがいる、いないに限らず、あらゆる地下通路を清掃しています。
―ホームレスの数は減っているのですか?
具体的な数を把握することはほぼ不可能ですね。しかし、私たちの声かけで自立することが出来たホームレスもいます。
―ですが、実際にまだホームレスがいますよね?
彼らを強制的に排除することはできません。人権の問題もありますから。あくまで同意の上でなければいけません。
―今後はどのような対策を行う予定ですか?
地道に声かけを続けることしかありませんね。
横浜市としても具体的な対策を行っているようだ。ただし「地道な声かけ」という地味なもの。果たしてそれにどの程度の効果があるのだろうか。実際に声かけを行っているという『はまかぜ』巡回相談室の小林さんに話を聞いてみた。
―いつから何人で声かけをしているのですか?
6年前からですね。平日の昼間に9人で横浜市全体を回っています。この人数ですから1日で全体を回ることはできませんから、その日ごとにエリアを決めて声かけをしています。月に2回、夜間の声かけも行っています。
―具体的にどのように声かけをするのですか?
基本的には世間話です。世間話を通して少しずつ心を開いてもらいます。
―やはり地道な声かけしかできないのでしょうか?
強制的に連れて行くようなことはできません。私たちとしても歯がゆい部分はあります。
―危険な目に会ったことはありますか?
もちろんあります。ですが、突然話しかけられて嫌な顔をされることは、ホームレスに限ったことではないと思いませんか?例えば普通の生活をしている人に話しかけて、まともに話を聞いてくれない人もいるでしょう?つまりホームレスも普通の人と変わらないんです。