神奈川区台町にあるクリーニング店が夜は居酒屋になるって本当?
ココがキニナル!
神奈川区台町の金比羅神社の隣に、昼はクリーニング店で夜になると居酒屋をやっているお店が有ります。取材してみて下さい!(Tsuyoshiさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
昼は老舗の薬局を継いだ姉妹がクリーニング店を営む。夜は店舗の一部がアットホームな居酒屋「酒場こばやし」になる。現在は金・土のみの営業
ライター:大和田 敏子
おふくろの味。だが、それだけではなかった!
独学で料理を勉強したという小林さんが、目指すのは、「お母さんの味の家庭料理」だという。
メニューは、カウンターの上や壁に貼ってある
こぶチー、辛いウインナー、日替り味の焼きソバ、カレー風味の揚げジャガなど、ひとくせありそうなメニューが並び、その味が気になる。
いよいよ、料理と飲み物を注文し、いただくことにした。
大鉢メニューはすべて350円。
本日の大鉢メニューはエイヒレの煮付け、おかかポテト、鶏もつ煮
味が染み込んだ「鶏のもつ煮」
じっくり煮込んだ煮込みは、甘みのある味がしみ込み、まさにお母さんの家庭料理の味だ!
一番人気の「手羽先香味揚げ(500円)」
カラッと揚がった手羽先に、良い香りと味わいが加わってとてもおいしい! 隠し味に使っているのは、中華料理でよく用いられる五香粉(ウーシャンフェン)とのこと。
ここで、お店の混沌さにかこつけて編集部・松山がわがままを・・・。「辛いウインナー(400円)」を半量ずつにして辛さを変えて作っていただく。
激辛(左)とちょい辛(右)
唐辛子を少し焦がして香ばしく炒めたウインナーはくせになるおいしさだ。激辛はさすがに辛い。食べると同時に汗が吹き出そうな感じだが、これがお酒によく合う。かなりイケる!
飲み物のメニューには「玉友(ぎょくゆう)44°泡盛かめ仕込(700円)」「むらさきいもの焼酎(400円)」があり、小さな店にしてかなり個性的! 小林さんと霜島さんが好きなものをそろえているとのことだ。
松山氏が注文したのは、こだわりの泡盛「玉友」
筆者はビール(500円)を。どの料理もビールに合う!
仕事を忘れ、おいしい料理とビールをいただいていると、6時半ごろから、続々と常連さんが来店。
ご近所にお住まいのスギさん親子
スギさんは元々、クリーニングのお客さんで、開店当初から来ているそう。
「西口の店などは、大きな店やチェーン店が多いですが、ここはアットホームで居心地が良いので、よく来ています」とスギさんの娘さんは話す。親子で飲んでいる様子がなんとも良い感じ。
「こぶチー」(200円)は、スギさんが考案
クリームチーズに塩こんぶを乗せた「こぶチー」は、もともとスギさんが家で作っていたものだという。常連さんにヒントをもらって、新しいメニューを作ることもあると、小林さんにうかがっていたばかりだったので、ご本人の登場にビックリだ!
「店の前で立ち止まって、様子をうかがっている人をたまに見かけます。ちょっと、入りにくいんでしょうね」とスギさんのお母さま。「良い店だから大丈夫よと声をかけてあげれば良かったかしら」と思うこともあるとか。
「酒場こばやし」に訪れた小林カップル
やはり常連だという小林さんは、生わかめを持参し、店に差し入れてくれた。
早速、料理された生わかめのおすそわけをいただく
店内は、店の方とお客さんの隔てなく会話が弾む良い雰囲気だ。
そんな中、本日のおすすめ「旨辛サバコンニャク」が気になり、どんな料理か尋ねてみる。
本日のおすすめにある「旨辛サバコンニャク」が話題に
サバ缶とコンニャクを使った炒め煮だと教えていただきながら、「“サバコンニャク”だったら、“コンサバ”の方が良くないですか」と松山氏。ふ、古い・・・。
「コンサバ! それいい!」と店内が盛り上がり、その場のノリで、メニュー名は「コンサバ」に改名。
今日から「旨辛コンサバ(400円)」
お客さんは男女半々、20歳~90歳までと幅広く、週1、2回 来てくれる常連さんも10人ほどいるという。お客さんのリストを作って、好みに合わせて料理をアレンジして出すことも多いとか。
以前は、月~土まで営業していたが、今月から金・土曜日のみの営業にした。
「あまり考えずに店を始めてしまったので、もう少しメニューや方向性を考えながら、やっていきたいと思っている。さびしがってくれる常連さんもいるが、今はほかの飲食店を見て回ったり、新しいメニューの研究をしたりする時間をとっている」と、小林さんと霜島さんは話してくれた。
早速、はまれぽのステッカーを貼っていただいた
昼のクリーニング店の様子は?
夜の居酒屋は、十分、楽しませてもらったが、この店舗、昼はどうなっているのだろう。
実際の昼の様子を知るべく、後日、再び、店を訪ねてみた。
昼もやはり「何の店?」と思わせる店頭
昼は仕切りを開放してクリーニング店の営業
閉めるとこうなる
仕切りが開いているので居酒屋カウンターも見える
クリーニング店の店員の方にうかがうと、「営業中は仕切りがないから、みんな居酒屋があるということはわかってるよ」とのこと。
確かに、居酒屋店内はそのまま、昼も全体が見える状態になっていて、カウンター内のグラスなどに、埃よけの布がかけられているだけだ。
カウンターテーブルには、パンや野菜などが販売されており、夜とは全く別の用途で使われているのが、おもしろい。
来店したクリーニングのお客さまも、「昼の営業中は仕切りがないので、食べ物屋さんだということは知っている」そうだが、「来たことはない」と話してくれた。
昼に訪れる方々もみんな、ここに居酒屋があることは認識されているようだ。
取材を終えて
外観もインテリアも、すべてに洗練されたオシャレな店は、確かに魅力的だし、一度は行ってみたいと思う店も多い。けれども、「酒場こばやし」のごちゃごちゃした感じ、これはこれで、すごく味がある。店の歴史や店主の好みがストレートに表れ、生活感が漂う店を居心地良く感じる人も多いのではないだろうか。さらに家庭的な料理でのもてなし。そのぬくもりにホッとする。
赤ちょうちんが、ちょっとさびしい人の心を誘う?
金・土のみの営業という形の中で、さらにパワーアップする今後の「酒場こばやし」にも期待したい。
―終わり―
酒場こばやし
住所/神奈川県横浜市神奈川区台町7-7
電話/045-312-5098
携帯/080-6774-2030
営業日/金曜・土曜日
営業時間/18:00~ 23:00
tokusannさん
2014年03月18日 10時46分
厳しい技術が要求されるとびの世界物造り(鋼の精錬)の経験者の私、大きな装置の修理はとびの方々の協力が無ければどうにもならなかった熟練の鳶の諸兄の顔を思い浮べながら記事を読みました、感性の優れたとび、さんだったのでしょう、人の繊細さは職域が異なっても、通ずるものありか?
maalさん
2014年03月17日 12時31分
このミックスは凄い。伊勢佐木モールにも昔、薬局&ビンテージカメラって店がありましたね。曙町に有ったバー&マッサージの店はまだ有るのかな。
雲葉 @since1992さん
2014年03月17日 12時14分
健在だったとはなにより。以前の勤め先が台町から鶴屋町、沢渡と移転して、店の前を通ることもなくなってしまいそれっきりでした。懐かしい。ところでこのごろ居酒屋の記事が多いような。酒飲みの私としては楽しいですが。