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赤レンガが主人公の横浜発クレイアニメーション「ハーバーテイル」とは?

ココがキニナル!

赤レンガが主人公の横浜発のクレイアニメーション「ハーバーテイル」を取材してください。(クロニスタさんのキニナル) 

はまれぽ調査結果!

横浜赤レンガ倉庫からインスピレーションを受け、ハマっ子の伊藤有壱(ゆういち)監督が生み出したクレイアニメーション。現在、続編の製作が進行中

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ライター:細野 誠治

生まれたものと、感じるもの



「横浜市民、全員に観てほしい」と語る監督は、ターゲットを絞ることは考えてはいないという。究極的に言えば「自分が観たいものを作っている」とも。
モノを作る人間の基本原理だ。

そしてでき上がった作品は、独り歩きを始める。
人形アニメーションの聖地と言われるチェコ共和国で行われた映画祭への出品だ。そこで『ハーバーテイル』は最高賞であるベストアニメーション賞と観客賞のW受賞の快挙を成した。
 


2冠に輝いた!
 

最優秀賞(中央)と観客賞(右端)のトロフィー


「チェコって海がない国なんですよ。でも、そこで港町を舞台にした作品で受け入れられた」

舞台はどこであれ、そこに生きているものの姿は普遍で、だからこそ胸を打ったんじゃないかな。
「横浜の景色を知らない人にも観てほしいなって、映画祭で賞を取って思いました」
 


倉庫に眠るセットの建物たち(作品中では使われていません)


作品を観て、どんな感想を持ってもらってもいい。そう語る伊藤監督。
そんななかでも印象に残っている、観た人の感想を聞いてみた。
「3歳くらいの女の子が上映中に“怖い”って言ったんです。上映後、“どうして怖いの?”って聞くと“レンガくんが可哀想で、怖い”って。この感想を聞いて、子どもの言う“怖い”っていう意味を考えさせられましたね・・・」

「“怖い”という言葉の価値観を、発見させてくれた」とも。

・・・深い言葉だ。 
念のために追記すると、その子は「怖い」と言いつつも、リピートして観てくれていたそうだ(なんか、カワイイ・・・)。
 


壁に貼られた取材記事と、届けられたファンレターたち

 


旅立つ前と、生まれる場所



取材時間の終了が迫る。多忙な伊藤監督に、少しだけスタジオ内を見せてもらった。
仕切りの暗幕を抜けると、クロマキー背景(合成用の背景)をバックに撮影が行われていた。
 


撮影真っ最中のスタジオ。 おぉっ!


「実は今、『ハーバーテイル』の続編を撮ってます!」
―えぇっ!? 見せていただいていいんですか?
「構いませんよ。去年、横浜人形の家で“『ハーバーテイル』の公開撮影”も、やっていますし」
 


合成前の撮影。このキャラクターは一体・・・


少し人形を動かして撮影、そのくり返し。
「一日、すごく順調に撮影が進んで10秒分くらいです」
気が遠くなる作業だ・・・。
「毎日、地味すぎて気が遠くなります(笑)」
 


ここで人形たちが生まれる。言わば胎内
 

造型前のキャラクターたちの設定資料を発見
 

こちらも撮影中。ガラスの上に粘土を置いてのコマ撮り撮影


ハーバーテイルに続編がある! 伊藤監督に、これからを語ってもらった。

「テイル」という意味は、フェアリーテイル(妖精物語)と同じように、小さな物語が集積してできた、“大きな物語”のことです。港町を舞台に、これからどれが主人公になってもおかしくない。一作目は、プロローグのような位置付けです」
 


絵コンテをチラッと・・・


大きな物語の始まりが『ハーバーテイル』。そして今まさに第二章が動き出している。

横浜をモチーフにした架空の港町Y。これから壮大な話が始まる・・・。
うん、楽しみだ!
 


取材を終えて



取材の間、何度か「横浜」とは? という話題に花が開いた。
横浜、港町に特有の二面性や怖さ、水面の輝きの光と、夜の暗さや深さについて。
話すうち、『ハーバーテイル』に出てくる風景そのものだな・・・と内容がシンクロする。そんな取材。そしてそんな作品。

最後、キニナル投稿に賛同して下さった皆さんに感謝の印として、伊藤監督がプレゼントを申し出てくれた(ありがとうございます!)。
 


サイン入れましょうかと・・・


取材を終える。スタジオを後にして外へ。ブラブラ歩くと、自然に赤レンガに眼がいく(笑)。
伊藤監督は、確かに赤レンガに気配を感じたのだ。だからこそ『ハーバーテイル』が生まれたんだよね。筆者には作家の眼がないものの、二棟の赤レンガ倉庫を前にすると、あの主人公のレンガの気配を感じるようで、思わず頬が緩んでしまう。
 


ほら、レンガが動きそうじゃん?


“大きな話”は始まったばかり。楽しみだ。


―終わり―
 
【プレゼントのお知らせ】
今回、取材をしたアイトゥーンの伊藤監督より、はまれぽ読者の皆さまへ貴重なプレゼントをいただきました。
A)『ハーバーテイル』特製ポストカード 2点(伊藤監督のサイン入り)。 
  伊藤監督が手がけたtvkアニメ『ドロンコロン』特製ポストカード 1点(伊藤監督のサイン入り)。
B)『ハーバーテイル』特製バッジ 5名様
 


A、Bどちらかを希望の上、ご応募ください(ポストカードは何が当たるかお楽しみ!)


ご希望の方はお問い合わせフォームより、以下の情報を明記のうえご応募ください。
・ お名前
・ ご住所
・ 連絡先(電話番号)
※ 当選の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。応募締切/2014年4月8日(火)まで
 

●有限会社アイトゥーン(I.TOON)
 住所/横浜市中区海岸通4丁目24番地 創造空間万国橋SOKO301号室
 電話/045-222-6255
 URL/http://www.i-toon.org/

●HARBOR TALE(ハーバーテイル) DVD
 監督:伊藤有壱
 販売元:ポニーキャニオン
 構成:本編+特典映像4本
 価格:1980円
全国のレンタルショップで発売&レンタル中!

●ハーバーテイル ~みなとのひとかけのレンガのはなし~(絵本)
 作:イトウユーイチ
 出版社:文溪堂
 価格:1300円(+税)
 ISBN: 9784799900512
 

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  • ブリリアショートシアターで上映していたときに本編と、伊藤監督と『ヨコハマメリー』の中村監督との対談を観覧してました。DVDがあったらないいのにと思っていたのですが、発売されていたことを知りませんでした。さっそく買いたいと思います。

  • どっかのワイドショーでも取り上げてました。ヨコハマのおっさんが見てもハマる作品です。一見する価値はあります。

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