中華街の手相占いは、どこの店も同じ結果が出るって本当?
ココがキニナル!
中華街には手相占いの店が多くありますが、どこの店で鑑定しても同じことを言われるのでしょうか。また、実質、どのくらいの業者があるのでしょうか。手相以外の占いもキニナル。(恋はタマネギさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
中華街には約50の占い店がある。手相占いの基本は同じで性格などは5軒でほぼ一致。ほかの占いや、占い師自身の経験などを元にした助言は、人による
ライター:山口 愛愛
本質を見透かされる、驚きの鑑定結果!
1軒目、鳳占やかた 市場通り店、伊藤行斎(ぎょうさい)先生
手相の見方:左手が先天的、右手が後天的
「では両手を出してみましょう。左手は生まれ持ったもの、右手が後天的に後から備わったものや環境を表します」と穏やかに語り、「はっきりとした手相ですね、これは生命力が強いということですよ」との言葉から始まった鑑定。
「頭脳線が二重になっているので、多彩なマルチ型。趣味も多いのでは? 組織の中でひとつのことをやるより、自分でいろいろとやるタイプですね。ただ、あれこれ同時に手を出すよりも極めてから次に進んだほうが、自分のモノにできるかもしれませんね」とアドバイス。
最初のこの助言だけでも納得。筆者は、これまで飲食店の自営業、スクール事業の経営、自由業(フリーライター)の経歴で、企業に就職したことがなく、常に次の仕事の準備と掛け持ちしながら独自に仕事をしてきた。中学時代の運動部のかけもちに始まり、今でも趣味が多いのだ。
手相がはっきりしているのは健康の証
「性格はやさしいですね」に続き、「直感型でひらめきや洞察力にすぐれ、キャッチコピーなどをつける仕事が向いている、空想癖があり、アートや芸術の分野も良いでしょう。運命(仕事)線が枝分かれし、外に向いているので、旅行や出張が多く、海外での仕事も向いているでしょう」と本質的な部分に触れた。
「先天的な左手より、右手に仕事などで道を開いた跡があるので、努力もされたでしょうね。人にも助けられたと思いますよ。感謝の気持ちを忘れないようにね」と言葉を添えられ、恩人の顔が浮かんだ。
頭脳線が下に向いているほど空想や想像が強くなるそう
人生の流れを見ると「晩年型なので、35歳過ぎてからはお金に困ることなし! コミュニケーションをとるのがうまく、おばあちゃんになってからも絶えず周りに人がいて、何か趣味を教えるような生活をしているでしょうね」と先のことも見据えた。この言葉だけでも明るい老後が想像でき、気分が軽くなるのであった。
「60歳を過ぎても人に恵まれそう。感謝が大切」
このような形で鑑定取材は続く。
検証取材であるので、自分からは身の上を語らず、リアクションを控えめに聞いていたが、どれも当てはまることなので素直に驚くばかりだ。
実は、これらの性格や適正は、残りの4軒でもほぼ同じように言い当てられるものであった。
「現状や今までやってきたことが、手相に表れるものなんですよ。手相はどんどん変わります」の伊藤先生の言葉に大きく頷くばかり。
手相は履歴書と成績表のようなものなのだろうか・・・と早くも、1軒目で手相占いを納得し始める筆者であった。
みかど学院の院長でもある先生の説明はわかりやすい
「悩んでいる人の背中を押してあげられると良いですね。手相占いの基本はありますが、時代によって世相を反映したり、これまでの人生相談での経験を生かした前向きなアドバイスを送ったりしたい」と伊藤先生。
「今あなたが元気でいられるのも、先祖代々の方のおかげ。感謝の気持ちを忘れずに」との言葉を胸に、店を後にした。
2軒目、福運閣 坂元紫峰(しほう)先生
手相の見方:利き手の左手が現在、右手が生まれ持ったもの
今年オープンしたこともあり、タイムサービスの500円で鑑定中だった福運閣。店先の椅子に座ると、「利き手はどちらですか?」の質問から始まった。
「どちらかというと左です(両利きに近いため)」と答えると、「刺激の多い利き手の左手が現状で、右手が生れ持ったものを表します」と伊藤先生とは逆の見方。
「頭脳線が交差していますね。優秀だが、人の言うことは聞かないね」とずばり。人の助言などをあまり真に受けず、結局自分で決めてしまう自分を見透かされたようで、少々申し訳ない気持ちになるのであった。
「行動的、開放的、空想が好きな夢見る夢子さんですね」
続いて、「ロマンチックな妄想家。映画、音楽、文学などに向いている。行動的、開放的、おおらかで性格はやさしい。人にウケがよく人気線がある。正義感が強い」とのこと。
「自分の実力だけではなく、まわりの人に助けられ、地位を築いてきた」と指摘。努力で道を開いてきたという伊藤先生とは、左右が異なるので、逆の見方になるようだ。
人に助けてもらいながら、自分なりに道を開いてきた自覚もあるので、これは判断が難しいところ。
人気線などの場所と長さを丁寧に解説
ここで生年月日を聞かれ、答えると「九星気学でいうと八白土星(はっぱくどせい)。不器用だけど実直でがんこ。身近な家族や自分が大切にしたい存在はとても大事にして尽くす。面倒見が非常に良い」と心当たりのある、新たな要素をプラス。
同行していた編集部・宮城にも生年月日を聞く、先生。
「あなたは受け身で気が弱い、気が小さいね。大地や母親を意味する、母性的な二黒土星(じこくどせい)。一緒にいると安心するような存在で、女性なら良妻賢母になる」との鑑定。
これは・・・! 気使いや振る舞いが女性のようにやさしい宮城。周囲から「オネェ」とからかわれていることを見抜かれたようだった。
「今年の2月から運気が上がり、さらに来年はよくなりますよ」の言葉に安心する宮城だった。
先生と宮城は星が一緒なので、とくによくわかるそう
坂元先生は九星気学も頭に入れて話すという。先のことや具体的な相談の結論を出すときは、「宿曜占星術(すくようせんせいじゅつ)」や易学(別料金)なども用いるそうだ。
「特に道に迷っている若い人達の手助けができれば」と先生。「手相は、努力と巡り合わせと環境の変化で変わります」の言葉が印象に残った。
続いて、3軒目の華陽園。仁☆晴雲先生
手相の見方:左手が右脳、右手が左脳を表す。
「左手で性格や感情、右手で理論的なこと、仕事などを診ます」と新しい診断の仕方。最初に生年月日も聞かれ、運気の波を表で説明してくれた。
性格や本質については、先の2軒とほぼ同じ内容だが、さらなる鑑定が。
「直感が強く、小さいころから、人とちょっと違う能力に長けていたり、価値観が人と違い、まわりから変わった子と思われているようですね。それと、飲み会などで騒いでいても、2階から周りを客観的に見渡して分析しているようなところもありますね」と図星の言葉(これはお酒が飲めないため、自分だけは冷静でいなくては、との思いもあるのだが)。
「周りと違うことがあってもそれが個性ですからね」
「結婚はしているのかもしれませんが、24歳、26歳ごろがよかったでしょうね。パートナーに恵まれ、この辺りで運が上向きに」と言われ、すかさず「24歳で結婚しました!」と返す。良い選択だったのだと安堵したのであった。
生年月日などからもしっかり検証
運気の波も説明する仁先生。「空亡(くうぼう)」と呼ばれる時期は要注意と話す。「でも、運気が落ちるといっても、気を落とす必要はありません、天気も人生も晴れの日ばかりではないですからね。雨の日は室内で楽しもうというような心掛けでいいんです。この期間は、仕事をするときに二重の確認をしたり、無理をせず、ゆったり過ごそうと頭の隅に置いてくださいね」との助言。肝に銘じて、お礼を言って店を出た。
運気を表にして渡してくれた