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100年以上伊勢佐木町のシンボルだったビル「オデオン」が、「ドン・キホーテ」に変わったってホント!?

ココがキニナル!

オデオンの最盛期にはオデヲン座で映画を見て、先生堂書店、ラッキー模型を巡りました/オデオンが無くなるの本当?何か復活する秘策は?(poporonさん/碧猫@雑種さん/象の鼻さん/miyukidさん)

はまれぽ調査結果!

日本初の洋画封切館「オデヲン座」の跡地にできたオデオンビルはなくならない。10月末にドン・キホーテがテナントに入り、空きテナントは減少

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ライター:大和田 敏子

キニナルあの店の今昔は? 時代とともに変化したオデオンの存在感



映画文化の変化や平成になってシネマコンプレックスの数が増加したことにより、ニーズが変化し、単館系の大きな映画館は減少。伊勢佐木町にあった映画館も次々に閉館し、マンションやパチンコ店に変ってしまい、横浜オデオン座も、2000(平成12)年には閉館した。
 


ジャック&ベティにある1970年代の日劇を描いた絵


キニナル投稿にも店名があがっていた「先生堂書店」については、オーナーにお話をうかがうことができた。

オーナーによると、ビルができて数年後から2003(平成15)年ごろまで営業していたとのこと。80坪以上もある大きなフロアだったため、本だけを扱うのではなく、その時代に合ったもの、その時々の従業員の興味や方向性などによって、広いジャンルの商品構成がなされていたようだ。

 

先生堂書店(左)、ラッキー・サン
 

文庫が充実していた時期もあれば、ジャズ関係のレコードを多く扱っている時期もあった。映画のパンフレットやブロマイドも置いたり、今でいうオタク系の商品も扱っていた。マンガ専門の古書店およびマニア・オタク向け商品を扱う「まんだらけ」が中野ブロードウエイに開店(1982〈昭和57〉年)したころから、商品値付けなどに関して交流があったそうだ。

オデオンを出た後は規模を縮小して伊勢佐木町2丁目で3年ほど営業したが、その後、閉店している。

 

古き良きレコード
 

もう1つ、キニナル投稿に店名があがっていた「ラッキー・サン」だが、プラモデルやキャラクター物など、車以外の模型を扱う「ラッキー・サン」が5階に、車の模型を扱う同系列店「ラッキーマークⅣ」が3階にあった。

しかし、10年ほど前、4階に移転。その後一時期、日ノ出町の吉田興産ビルに移転したらしいが、現在は閉店し詳細は不明である。

「模型のラッキーサンさんは、ものすごい品ぞろえで、たくさんのお客様でにぎわっていました。店長さんがフイギュア作りの名人で、店長さんの作るフイギュアを求めて遠方からもお客様が訪れていました」と長くオデオンビルで営業しているユーズドセレクトショップ「OPAL(オパール)」(後述)の社長、星野和義さんは、そのにぎわいの様子を語ってくれた。

 

こういったプラモデルもあったのだろうか
 

時代の変化につれて、オデオンに入っている店舗も移り変わった。趣味の店が多く入っていたり、ゲームセンターが入ったり、ファーストフード店や100円均一の店が入っていたこともあるようだが、テナント数は徐々に減少していった。
ショッピング用途のビルから娯楽用途のビルへ変化してきた面もあるという。1、2階にパチンコ店が入り、上方の階には、ビリヤードやダーツの店やインターネットカフェ2軒ができた。
 


ニューオデオンの案内板。1、2階のパチンコ店はすでに閉店している(2014年10月7日)


しかし、そのビリヤードやダーツの店、インターネットカフェのうち1店も閉店、パチンコ店も昨年12月には閉店した。現在(2014年10月7日)は、1階に宝石・貴金属「KISEKI」、2階に美容室「 LB Style(エルビー・スタイル)」、4階にユーズドセレクトショップ「OPAL(オパール)」、6階にインターネットカフェ「LibertyHouse(リバティハウス)」があるのみとなっている。
 


「OPAL(オパール)」は1992(平成4)年 12月からオデオンで営業している


当初は、2階10坪のお店からスタートとしたというオパール。
テナントが続々と撤退する中で、今日まで営業を継続できた理由について、「景気に左右されやすい新品販売の店と異なり、うちのお店はユーズドセレクトショップという特殊性があり、開店以来継続して売買ともに多数のお客様にご利用いただいています」と社長は話してくれた。

 

ブランド品や毛皮など、もともと高額な商品も多く扱っている
 

また、伊勢佐木町店(オデオンビル内)店長で、8年前から勤務している村上綾乃さんは、
「オデオンビルの集客やテナントの減少などは目にしてきましたが、オパールには、固定客、地元のお客さまが多いので、それほど大きな変化はなかったように思います」と話す。

伊勢佐木町商店街やオデオンの変化について永井さんは、
「商店街の資料から見ると、商店街全体の人通りはそれほど減ってはいませんが、観光客も含めた広域型の商店街から近郊型商店街へと変化し、お客様の高齢化が進んだ面もあります」と話す。

遠方から来ておみやげを買ったり、高級品を買ったりする場所ではなくなり、日常的な買い物をする商店街となる中で、オデオンのポジションも変化してきたのだろう。