奇抜すぎる謎の集団! ゲリラで登場する「革命アイドル暴走ちゃん」って何者?
ココがキニナル!
最近みなとみらいにやたらと出没してYouTube動画をあげている革命アイドル暴走ちゃんとは、どのような団体なの? 奇抜な服装なので目立っていました。(おおたさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「革命アイドル暴走ちゃん」は元地下アイドルで少し暴走気味の演出家が立ち上げた劇団。ゲリラライブは国際舞台芸術ミーティングの企画の一環
ライター:秋山 千花
とにかくすごい・・・
東京に出た二階堂さんは、桜美林大学総合文化学群で演劇コースに在籍しながら、ネットアイドルの活動も行っていたのだとか。とはいえ、ステレオタイプのアイドルになりきることには、なんらかの違和感を抱いていたよう。
「アイドルの卵ちゃんを応援しよう! みたいな番組だったんですけど、もう何かしら悪意しか感じられなくて。“何だこのポーズは!?”とか、“正気か?”とかニヤニヤしながらやってたら、そのひねくれた心に拍車がかかっちゃって。気づいたら、卵から何か別のものにふ化しちゃって、番組もクビになったんですけどね」と、豪快に笑い飛ばす姿はなんとも自虐的。
しかし、彼女の語るところのこの「黒歴史」が「演出家・二階堂瞳子」を作り上げる礎となったことは、その作品を見れば大いに想像できる。
二階堂瞳子の世界を語る上で「サブカル」「ヲタク文化」は外せない
二階堂さんの演出家としてのデビューは2008(平成20)年、大学4年生のころ。
「学内のまわりの子がガンガン(演劇の)活動しているのに、自分はなんの活動もしてないなと思って」と一念発起し、同期の仲間たちと結成したのが「革命アイドル暴走ちゃん」の前身とも言われる「バナナ学園純情乙女組」だったという。
ちなみに「暴走ちゃん」も「バナナ学園」も名付けの親は、もちろん二階堂さん。「好きな単語を並べただけ」というが、そのインパクトは強烈!?
劇団員・加藤真砂美(まさみ)さんは「バナナ学園」からのメンバー
当初はすぐに解散するつもりだったという「バナナ学園」。しかし、その公演ですっかり演出の楽しみに目覚めてしまったそう。
その後「おはぎはノド越し」という謎の言葉を座右の銘とする二階堂さんが響きだけで名付けた「おはぎライブ」という狂騒的なパフォーマンススタイルを確立。
東京芸術劇場プロデュース作品やフェスティバルトーキョー11公募プログラムへの参加など、ますます活動の幅を広め「二階堂瞳子」の名前を小劇場界に広く知らしめていく。
そしていよいよ「革命アイドル暴走ちゃん」の旗揚げ!
暴走!? いきなり世界デビュー!
「革命アイドル暴走ちゃん」の旗揚げは2013(平成25)年4月。「バナナ学園」時代に知り合ったという制作の樺澤(かばさわ)氏の強力なアシストのもと、同年8月にスイス、オランダ、ドイツから招聘され、ヨーロッパ3ヶ国ツアーから活動をスタートする。
二階堂瞳子という才能を引き出す樺澤氏(写真左)の存在は大きい
投稿者や松山氏が目撃したゲリラライブは、横浜駅西口の相鉄本多劇場で行われた国際舞台芸術ミーティング「TPAM in Yokohama 2014」「同2015」参加の一環として行われたプログラム。
いろいろな芸術があるようです・・・
投稿にあるように、みなとみらいでもゲリラライブを行ったことはあるが、横浜での数はそれほど頻繁ではないそうだ。しかし、横浜LOVEっ子の高村さんのあふれんばかりの横浜愛が届いたのか、もの珍しそうに足を止めながらも反応は上々だったそう。
ゲリラライブは厳重に下見を重ねた場所設定とわずか数分程度という短時間の演目で、通行人がアップしたと思われるYoutubeの動画などからも、周囲の通行人を気遣う二階堂瞳子の様子が伺える。また、これまでに大きな事故やトラブルを起こすことはなかったそう。
ゲリラライブを行うことについては「普段出会うことのない人たちに暴走ちゃんを知ってもらえるのが魅力」と二階堂さん。「いろんなところでいろんな人と出会って、自己紹介をしていきたい」と、今後もゲリラライブは随所で行っていく意向のよう。
あなたの前にも突然現れるかも・・・
一方で「バナナ学園」時代から継承するプリセット(=本編前の自己紹介的準備パフォーマンス)と「おはぎライブ」と呼ばれる本編からなる劇場型の活動にも意欲的。
海外招聘旗揚げツアー以降も、2014(平成26)年にドイツ2都市から招聘を受けてドイツツアーを実現。
その凱旋ツアーとして、こまばアゴラ劇場(東京都目黒区)で行われた東京初公演、さらに今年に入ってからは「2015年大新年会」とうたった飲食イベントを展開するなど、常に新しい衝撃を与えるべく実験的かつ挑発的な試みを繰り広げる。