北仲通地区に2019年竣工予定、国内最大規模2400室のAPAホテル建設が決定! 周辺環境はどうなる?
ココがキニナル!
みなとみらいに日本最大2400室規模の高層APAホテルが出来る?いったいどんなもの?景色や今あるホテルへの影響はどうなるの!?(なっちゃんさん/yakisabazushiさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
日本最大級の客室数で2019年建設予定。景観への配慮もされるようだが、現在設計中で具体像はこれから。周辺地域の人は活性化すると好印象。
ライター:おばら かずし
まずはオリンピックに向けて。年間100万人の集客を目指す!
竣工年の2019年にはラグビーワールドカップも日本各地の会場で開催され、竣工翌年には東京オリンピックが開催される。横浜も開催地の一つである。
このような国際的なイベントの開催が建設計画の動機の一つになっている。
「現在、東京にホテルが足りないという問題がある。すでに開業しているホテルを合わせ、最終的にはのべ1万室以上のホテルを23区内に建設する予定(現在計画の7割程度まで開業している)。このほかに千葉幕張、そしてこの横浜を合わせて来訪者を受け入れる」
すでに開業している幕張の高層ホテル
都内へのアクセスも良く、また観光資源も多い横浜みなとみらいは滞在場所としてはうってつけだ。
オリンピック期間中は多くの需要があるのは当然のことながら、オリンピック以前、以降も高い集客目標を掲げている。
「平日はビジネスマン、土曜日は国内観光客、日曜日は海外観光客といった曜日によって異なる客層を受け入れることで年間100万人の集客を目指します」
100万人!! これはほぼ毎日満室に近い計算になる。この数字をどのようなアプローチで達成するのか。
代表は滞在者の中でも特に国内観光をする女性層に注目しているよう。
話に熱がこもる元谷氏
「横浜は女性二人組で訪れている人が多い印象がある。そういったことも考えてワンベッドの客室全てにダブルベッド(幅1400mm)を入れるなど工夫をする。それから、横浜の女の子は可愛いね」
おちゃめな代表・ユーザー、特に女性への気配りは怠らない。
リゾート施設概要と噂のカジノについては?
ホテルの外観や内装以外のリゾートを感じさせる要素について、どのような施設やサービスを提供する予定があるのだろうか。
「プールや大浴場を用意する予定です。またレストランでは朝食やランチを提供、宴会はホテル内の施設を利用していただき、夕食は近隣のお店も利用してもらいたい」
さりげなく奥様の写真とツーショット
リゾート施設、レストランを用意するとともに周辺地域への還元も忘れない。地域にお金が落ちることを考えると横浜市民としてはうれしい一面もある。
また、リゾートというキーワードで連想されるのが、近頃話題となっており、はまれぽでも取材をしたみなとみらいのカジノ建設計画だ。
この話について、APAグループとしてはどのような考えを持っているのか。
カジノ候補地になった山下ふ頭
「競合ホテルがカジノとセットで参入してくるので、正直あまり期待していない。カジノをやる人は必ず付設のホテルに宿泊する。国として考えたときにいいことだとは思うが、ホテル経営者としてはあまり興味がないなぁ」
筆者は来訪者が増える分、APAグループにとっても大きなメリットがあると安易に考えていたが、カジノ施設のビジネス構造上、真逆だったようだ。確かに代表の言う通り、カジノのためにあえてカジノ付設のホテルを宿泊先に選択する場合が増えることで、顧客流出につながるおそれもあるのだ。
名物APA社長カレーをいただく!!
最後にお土産を沢山いただき取材終了となった。
横浜市都市整備局都心再生課に直撃!
続いて本建設を受け入れる横浜市にも話を聞かねば、というわけで早速担当の横浜市都市整備局都心再生課、井上さんにお話を伺った。
「設計会社の決定後、久米設計・新居千秋都市建築設計JV の両社含め、ご挨拶にいらしました。具体的なことはまだこれからで、スケジュールについても今後のリリースを待っていただきたい」とのこと。
新居千秋都市建設設計が手掛けた横浜赤レンガ倉庫2号館
「景観についての取り決め項目は北仲通北再開発等促進地区地区計画図に記載されており、それをAPAグループにも提示しています。また地盤を含めた建設に関わる審査については設計が済み次第審査が始まります。近々ボーリング調査をされるのは、設計をする際に必要な情報だからですね。審査時にも市が調査結果の提出を求めることになります」
壁や施設と道路間の幅員制限や
建築物の意匠についての記載がある(引用:北仲通北再開発等促進地区地区計画図)
その他周辺の再開発の進捗情報は?
北仲通北地区といえば2年以上前に森ビル、丸紅連名で再開発計画がリリースされていたが、その後状況はどうなのであろうか。
井上さんに聞いてみると「A-4地区(横浜第二合同庁舎の裏手の土地)に、森ビル・三井不動産レジデンシャル・丸紅3社のプロジェクトとして超高層ビルの着工が予定されています」とのこと。さらに「こちらに関しては2015(平成27)年5月の横浜市都市美対策審議会に付議されました」という。
こちらの建設予定地は薄緑色のA-4地区と呼ばれる区域(引用:北仲通北再開発等促進地区地区計画図)
APAホテルは水色のB-2地区に建設予定だ。
ここが建設予定地
確かに2015(平成27)年4月のニュースリリースによると、当初計画から1年遅れの2016年着工を予定している。APAホテルと同じ2019年に竣工を目指しており、商業・住居などの複合施設として建設されるらしい。
APAホテル建設を含め全体的にまだ始まったばかり、といった印象で今後も動向を追っていく必要がありそうだ。
ワールドポーターズ側から見た北仲通北地区再開発後の景観イメージ