何度チャレンジしてもたどりつけない!? 根岸の住宅街にある「星パン屋」とは?
ココがキニナル!
JR根岸駅付近にある 星パン屋 というお店がとてもキニナル。会社の人が何回かチャレンジしたのですがたどり着けなかったらしい。HPを拝見するとお食事も出来そうなので、是非来店して食レポを!(アリスさん)
はまれぽ調査結果!
宇宙とパンが見事にドッキングした街のパン屋さん。国産小麦と天然酵母を使った「星パン」を楽しめる。
ライター:カメイアコ
星パンを見つける旅へ(つづき)
すべてのパンに星や宇宙に関連するネーミングがついている
「地球はおいしかった」のコピーが目をひく「地球パン(180円<税別>)」
こんなまあるいパン、初めて見た! ちなみに同店のパン総選挙で堂々の1位を獲得した大人気商品。 噛むとバターがじゅわっとにじみ、塩加減もちょうどいい。国産小麦や天然酵母を使用しているパン屋さんにありがちな、素材を大事にしすぎているものとは違って、万人に好かれる親しみやすい味だ。
「スーパーノヴァ(210円<税別>)」
同店ではメロンパンのような商品。ココア風味のクッキー生地がふわふわ食感のパンを包んでいる。ザラメがたっぷり乗っているのでザクザクとした食感も楽しい。見ためも超新星。
言わずもがな、子ども人気が高そう!
「火星ソーセージン(290円<税別>)」は長くはみ出たウインナーが火星人の手足を連想させる。見た目のユニークさにあなどることなかれ。ピリっとマスタードが隠し味、大人も子どもも好む味。
チーズがとろーーーり
「オリンポス(240円<税別>)」はモッツアレラ・ゴーダ・チェダー・パルメザンの4種類のチーズを使った濃厚な一品。生地自体もおいしいのでチーズに味が負けておらず、とても風味がよいので手が止まることなく完食。
「生地は国産小麦を使用しています。パンによって配合を変えていて、100%使用しているものは小麦の味が力強く感じられるパンになります。50%外国産の小麦を混ぜることでフワフワ感がでます」とずんこさんが教えてくださった。
お皿もかわいい
4種類のパンをいただいたが、味、生地の食感がそれぞれ違っていて、一つひとつ手間ひまをかけて作られていることが伝わる。パンの味、見た目、ネーミングが独特にマッチしているのもおもしろい。
お話がつむぐ、パンと宇宙
予想以上にガッチリ融合しているパン×宇宙。こちらのコンセプトを生み出したのは、何を隠そう店長のずんこさんだ。
自作の絵本からインスパイア
「この『星パン職人の少女(1000円<税込>)』という絵本がモチーフになったお店なんです。お話は私が書いて、絵はKrimgen(くりむげん)さんにお願いしています」とずんこさん。星パン屋は絵本から飛びだしてきたお店ということで、がぜん興味が湧いてくる。さっそく絵本も見せていただく。
内容を簡潔に説明すると、星パン職人の少女が、たった一人でパンを作り、太陽の光で焼き、出来上がったパンを宇宙へ旅立たせていく。それが空を明るく照らす星たちになるという幻想的なストーリーだ。美しい文章、愛らしいイラストの影には「生と死」がテーマに隠されていて、最後はホロっとするシーンもある。読みごたえがあり、大人も楽しめる一冊だ。
Krimgenさんがデザインを担当
お店にあるイラスト、ステンドグラスやロゴなどもすべてKrimgenさんにデザインを依頼したそうだ。両者が知り合ったきっかけは、たまたま通りかかったお店でみたポストカードだったそうだ。ずんこさんの考えたお話のイメージにぴったりで、すぐにメールで作品を送ったという。
「お話を書くことが大好きなんです」
小さいころからお話を自分で考えるのが好きで、家で一人劇をしていたこともあるそうだ。
「一人で何役もこなしていくうちに、ある日突然気が付いたんです。多すぎてもう演じきれないって。あ、じゃあ書けばいいんだと、それから創作が始まりました」というほっこりエピソードを聞かせてくだった。
小さなころから意思が強く、気持ちを形にする術が上手な人だったのだな。
創作は現在も続いており月に1度ショートストーリーを書いて、店頭で配っているそうだ。それを楽しみに来店する人もいるはずだ。
「あんどろめだ(180円<税別>)」も食べられる
では、パンと宇宙がドッキングした経緯も教えていただくことに。
「実は食べることより、作ることの方が好きなのです。パンを作るようになって作り手の苦労が分かったので、いまは大抵のものは食べられるようになりましたが、昔はひどく好き嫌いがありましたね。今でも苦手なのはトマトとイチゴ。あ、でも、イチゴは春に酵母として使っています」
「作るのと食べるのは別」とメモ
「学生の時から会社員時代まで、パン教室に通っていました。10年くらいになると思います。小さいころから宇宙が好きでパンのふくらんでいく様子が、宇宙の無限のふくらみに似ているなと思って、お話を考えました」
絵本はいつか自分のパン教室を開いたときに、子どもたちや生徒さんに見てもらおうと思って創作を決意。すると絵本完成から数ヶ月後に親友から「カフェをやらないか」という誘いを受けて、それなら絵本をモチーフにした星パン屋をやりたい! ということで、二つ返事で同店をオープンすることになったそうだ。開店後に絵本を出版。お店またはお店のホームページから購入できる。
親友のご家族が経営する介護施設
こちらの1階部分を星パン屋として営業しているそうだ。2014(平成26)年8月の開業から2年目を迎え、土日は「はまぎんこども科学館」にパンを届けているなど、地域にもすっかり馴染んでいる。
そんな順風満帆な同店の最近の悩み(?)を伺ってみると「パン屋特集とかの取材がないのが悩みかな(笑)。でも、おかげさまで宇宙関係の取材やイベントには声をかけていただいています。今年のバレンタインデーには、読み聞かせのイベントに参加します」との返答が。
宇宙ファンの来店が増えた理由とは?
ずんこさんは小さなころから大の宇宙ファンということもあり、天体望遠鏡を販売するメーカー「Vixen(ビクセン)」をTwitterでフォローしていたそうだ。ある時たまたま同社アカウントのフォロワーのキリ番を踏み、その会社から返事が来たことで、地球上の宇宙ファンから一気に星パン屋を知ってもえるようになったという。それから宇宙好きの人もたくさん足を運んでくれるそうだ。
満月の日はポイント2倍のサービスも
パンのおいしさもさることながら、お店の世界観にどっぷりつかることができた。まるで本当に宇宙旅行してきたような感覚。おいしい星を見つけに、また星パン屋を探索しに行きたいな。季節やイベント時には特別なパンも焼くそうなので、今度は新星も発見できるかもしれない。
取材を終えて
絵本を読了し、自分用に買ってきた「地球パン」に手をのばす。取材で食べたときももちろんおいしかったが、お話を知ってから食べるとより一層力強いおいしさを感じた。
誰かのために、自分のためにと一生懸命作った星パンたち、空でかがやく星たちと寸分もたがわないパワーを感じた。もしかして、主人公の少女ってずんこさん自身かも? ・・・なんて思いながら地球の味をかみしめた。
―終わり―
店舗情報
星パン屋~Star Bread Bakery~
住所/横浜市磯子区下町11-18
電話番号/045-350-3131
営業時間/10:30~17:00(第2・4日曜日は10:30~15:00まで)
定休日/月曜日・火曜日・第1・3日曜日
HP/http://www.hoshipan.com/
ホトリコさん
2016年01月27日 11時59分
東北ずん子のパクリ?と思ったら、横浜出身で、東北とも、ずんだ餅とも関係なかったんだ。
マサスーンさん
2016年01月27日 02時47分
ずんこさん、最初の写真、髪を赤く染めたパンクな人かと思ったw
アリスさん
2016年01月26日 15時52分
キニナルの記事を取り上げて下さりありがとうございました。写真で道案内をして下さったので、会社の人も間違えなくたどり着けると思いますよ星パンは、ずんこさんの宇宙に対する熱い想いが伝わってくるパン屋さんですね絵本を作るなんてとてもロマンチックな方・・・。そんな優しい方の作るパンはさぞかし美味しいのだろうと思います。是非私も星パンへ行き、宇宙を感じたいと思います。