湘南を席巻? 「ご当地ナンバープレート」の利用状況は?
ココがキニナル!
鎌倉、茅ヶ崎、藤沢の湘南エリアのご当地ナンバープレートの交付状況は?その割合は?今後のデザイン変更は?プレートを作成するにあたり、規定等は?今後予定されている市は?(soraさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
3市とも申請時にご当地プレートを選ぶ人が多く発行枚数は順調に推移。街のあちこちでプレートをつけたバイクを目にする日もそう遠くはないはず!
ライター:大野 ルミコ
ご当地キャラクターが登場する茅ヶ崎市のオリジナルプレート
続いて訪れたのは、2014(平成26)年10月よりご当地ナンバープレートを導入している茅ヶ崎市。まずは、2016(平成28)年1月に建て替えられたばかりというピカピカの市役所へ。
旧庁舎は取り壊されるという
今回、お会いしたのは財務部収納課の森俊成(もり・としなり)さん。
こちらが新庁舎。エントランスもロビーもホテルのようにキレイ!
まずは茅ヶ崎市のご当地ナンバー導入のいきさつを聞いてみた。正直、「鎌倉市の導入に触発されたからかな?」とも思っていたのだが、森さんは「鎌倉市のご当地ナンバープレートが発表される前から、当市でもPRツールがないか探していたところ導入に対しての要望があり、検討を始めていました」と笑う。
茅ヶ崎市では2013(平成25)年12月にご当地ナンバープレートの導入を決定し、174万円の予算を計上。翌年の1月から2月28日までの2ヶ月間に渡ってデザインを一般公募し、県内外から103件の作品が寄せられたという。
茅ヶ崎の美しい海や、ご当地キャラ「えぼし麻呂」を用いた作品が多かった
集まった作品は、選考委員会によって「茅ヶ崎の魅力アピールにふさわしいか」「茅ヶ崎への愛着を表現しているか」「ナンバーはしっかりと読めるか」などの規定に基づき3作品に絞られ、一般投票によって現在のデザインが採用されることとなった。
採用されたデザイン。茅ヶ崎の海やサーフボード、烏帽子岩などが描かれている
サーフボートにさりげなく「えぼし麻呂」が・・・
最終投票の結果は「驚くほどの僅差でした」と森さん。ほかの2点にも海や「サザンC」など“茅ヶ崎らしい”風景が描かれていたが、採用作品は「サーフボードと自転車が茅ヶ崎を象徴している」という声が多かったという。やはり市民の方に「親近感」を抱かせるデザインだったことが決め手となったようだ。
こちらも申請時にご当地ナンバープレートを希望「する・しない」で選択する
2014(平成26)年10月の交付開始から2016(平成28)年の2月末までに交付した、原付用ナンバープレートの枚数は5075枚。うち3598枚、なんと7割以上がご当地ナンバープレートを選択したという。2015(平成27)年度の茅ケ崎市の登録台数は2万822台で、付けている割合は17%。
こちらも既に交付されているプレートとの交換は1回目に限り無料(2回目以降は200円)。森さんも「今後は新規だけでなく、交換希望の方を増やして多くの方に愛されるナンバープレートにしていきたい」と意欲的だ。
市役所の駐輪場にはご当地ナンバープレートを付けたバイクが多く見られた
ご当地ナンバープレート、なかなか熱いムーブメントを起こしているではないですか!
クラウドファンディングを採用した藤沢市
そして、最後に訪れたのは、2015(平成27)年12月1日からご当地ナンバープレートの交付を開始した藤沢市。導入から3ヶ月、交付状況などもキニナルところだ。
江の島が2020年東京オリンピックのヨット会場に決定し、盛り上がる藤沢市
お話を伺ったのは、財務部市民税課の小泉謙二(こいずみ・けんじ)さんと、田口暁子(たぐち・あきこ)さん(こちらも顔写真はNGとのこと)。
藤沢市がご当地ナンバープレートを導入するきっかけとなったのは「キュンとする街。藤沢」のキャッチフレーズをかかげる「ふじさわシティプロモーション」。藤沢の魅力をPRする活動の一環として、「ご当地ナンバープレートをつけて走っていただくことで藤沢市に興味を持ってもらえることは大きな魅力だった」と語る小泉さん。
「ふじさわシティプロモーション」の活動は、多方面に広がりを見せている
ご当地ナンバープレート導入の決定後、デザインを公募。集まった96作品から候補を絞り、市民投票で採用デザインを決定・・・この流れは、藤沢市もほかの2市もほとんど変わらない。違う点といえば、プレート内に「キュンとする街、藤沢」のロゴマークである「キュンマーク」を必ずデザインに入れること・・・くらいか。その結果、江ノ島とヨットが描かれた、まさに「藤沢らしい」プレートが完成した。
田口さんいわく「公募作品のほとんどが江の島を描いたものだった」という
ところが、ここから藤沢市は日本でも初の試みに打って出る。ナンバープレートの製作費用(1枚150円程度)の一部を、インターネットで不特定多数の人から資金を募る「クラウドファンディング」でまかなったのだ。
目標額は100万円。市のホームページなどを通じ、広く告知された
そして1万円以上の寄付をした人に「希望番号によるご当地ナンバープレートの交付」または「ふじさわ江の島花火大会特別観覧席ペアシート」をギフトとして進呈。それが市民の“地元愛”に火をつけたのか、最終日ギリギリではあったが見事に目標額をクリア。交付初日には、希望番号のナンバーをうれしそうに受け取る市民の姿が多く見られたという。
藤沢市のご当地ナンバープレートには多くの人の「善意」が込められている
その後、2016(平成28年)1月末までのたった2ヶ月で約1500枚ものご当地ナンバープレートを交付。うち約1000枚は、田口さんいわく「すでにナンバーを交付されている人が『ご当地タイプにしたい』と交換したもの」。ここからも、市民の方々からの支持の高さがうかがえる。2015年11月30 日以前に既存のプレートを取得している人のみ、1回に限りご当地ナンバープレートと無料で交換できる。
今では市内南部の郵便局や警察で使われているすべての原付がご当地ナンバープレートを使用。公的機関の原付のプレートをご当地ナンバープレートへ交換し、さらに藤沢の魅力を広くアピールしていく。
ご当地ナンバープレートを付けた郵便局のバイクは、市民からも好評だという
終始、目をキラキラさせながらお話しくださったお二人。地元・藤沢への愛を感じさせるその姿に、なんだか“キュン”としてしまった。
取材を終えて
やっぱり海がある街はいいですね――これが今回、鎌倉、茅ヶ崎、藤沢を廻った筆者の素直な感想だ。それぞれのご当地ナンバープレートのデザインも個人的にはかなりツボだ。市民だったら間違いなく交換をお願いしているだろうなと。
3市とも今後もデザインを変更することなく、交付を続けていく予定だという。また、神奈川県政策局自治振興部市町村課税政グループによると「今後、県内でご当地ナンバープレート導入の申請をしている自治体はない」とのことだが、今後、さらに増えていく可能性は高いといってもいいだろう。次はどんなナンバープレートが登場するのか・・・ちょっと楽しみ♪
―終わり―
がるしあさん
2016年03月11日 17時24分
横須賀市がご当地ナンバーをするとしたら戦艦三笠になるのかな?
山下公園のカモメさん
2016年03月10日 10時13分
みなとみらいバージョン、ベイスターズバージョン、マリノスバージョンなどあったらいいけど横浜は区単位だからなぁ。
マッサンさん
2016年03月09日 23時01分
ご当地の特色があって眺めてるだけでも楽しい気分にさせてくれますね。自分も役所に申請して付け替えようと思いました。