【震災れぽ8】中華街に人がいなくなった?
ココがキニナル!
中華街に人がいなくなったと聞きましたが、ホントですか?
はまれぽ調査結果!
ホントです。普段の1~2割ほどしかいません。
ライター:はまれぽ編集部
約240件の中華料理屋が立ち並び、年間2300万人が訪れる横浜最大級の観光地、中華街。
昼時や夜のゴールデンタイムには、通りが人で溢れかえり、通行困難な状態になることもあるほどだ。
そんな中華街に、3月11日の東日本大震災直後から、まったく人が来なくなってしまったらしい。
人がいない中華街など想像できないのだが、我々はひとまず向かってみることにした。
まるで「違う街」と化した中華街
3月15日、時刻は19時。メイン通りである「中華街大通り」を訪れた。
あれ、道間違えた?
冗談ではなく、本当に我が目を疑ってしまったほどだが、間違いなくここは中華街大通り。
すでに半分ほどの店が閉店し、薄暗い通りには人気もない。
これは今年2月の写真。同じ通りとは思えない
普段であれば10mごとに客引きに声をかけられる場所であるが、この日は一人も見当たらない。
なんとか話を聞いてみようと、街中を散策してみると、裏通りを一本入ったところで、外にいた休憩中とおぼしき女性店員を発見!
揚州茶樓(ようしゅうちゃろう)の山口さん
話によると、ランチで2組ほどお客さんが入った後、なんとこの時間(19時)まで誰一人来ていないそうだ。
この状態で店を開けている意味があるの?と問うと、「閉めた方がいいんじゃないかって話はしてるんですけどね…」と苦笑い。
そうなると、昼間の状態も気になるところ。
改めて後日訪れてみることに。
では、昼間はどうなっている?
2日後の3月17日、昼飯時の12時台に再び中華街大通りへ。
やはり…
夜の状況を目の当たりにしただけに覚悟はしていたが、昼間もこの状態で、見たところ3~4割の店が閉まっている。いつもは人で溢れる「世界チャンピオン肉まん」で有名な「皇朝(こうちょう)」にも誰一人いない。
あの行列はどこへ行った?
ならばと他の通りも歩いてみるが、やはり同様だ。
市場通り
中山路
関帝廟(かんていびょう)もこの有様
そんな中、媽祖廟(まそびょう)がこの日「5周年」を迎えたとの情報を得たので行ってみることに。
媽祖廟といえば、最近はパワースポットとして知られ、ベイスターズの森本稀哲選手がラーメンマンの格好で入団会見を行った場所だ。
残念ながら記念日を祝う人は皆無
震災後の様子について案内係の風間さんは、
「今日は記念日なんですが、午前中は1人しか来ませんでした。昨日は10人ほど来たのですが…いつもの1~2割しかいないんじゃないですか?」と話す。
「今週は17時で終りにしてます」
経済を停滞させてはならない
中華街の閑散ぶりにはただただ驚愕するしかなかった。
だが、3/17付のレポート『外食産業への地震の影響は?』にもあるように、この状態は中華街に限った話ではない。このままの状態が続けば、本当に横浜の外食産業は崩壊してしまうのではないか。
被災者のためにいま横浜からできること、それは経済活動を停滞させないことだ。
被災地が立ち直ってきた時に、首都圏が不安定な状態では復興の足枷になってしまう。
自分の身を守るために食料品を買い込むことよりも、今は外に出て消費し、経済活動することこそが、震災復興への道だ。媽祖廟では今週の日曜日(3/20)に『媽祖祭』というお祭りが開催される。第5回となる今年の収益は被災者支援にあてるそうだ。
自粛ムードはそろそろ終わりにして、祭りに参加してみてはどうだろうか。
― 終わり ―
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