善隣門横にそびえる中華街の老舗「横浜大飯店」

創業1962（昭和37）年と50年以上の歴史を誇る「横浜大飯店」。善隣門の横にあるため、中華街の紹介映像などでもよく見かける、おなじみの外観だ。

休日には3～4時間並ぶほどの行列ができることも

こちらの店舗も食べている間であれば利用時間は特に設けてはいない。値段は大人1人3750円だった。

メニューはショーケースに並んでいるデザート以外はオーダー式。1680円から利用できる店も見受けられるなか、値段が少しお高めなだけあり、並ぶメニューは普段では手が出せない高級食材ばかりだ。中国四大料理である広東、上海、四川、北京のすべてを味わえるのがうれしい。

トップ10には北京ダックをはじめ、高級食材が・・・


100種類近くのメニューが常時食べられる


デザートはショーケースに並ぶ

こちらの店舗、入り口では特に“おひとりさま歓迎”をうたっている様子はなかったが、実際に利用者はどれくらいいるのか？　担当者に直撃してみた。

フロアおもてなし係の小林直子（こばやし・なおこ）さん

小林さんによると食べ放題をはじめたのは約20年前。おそらく中華街で最初にはじめた店舗ではないかということだ。

“おひとりさま”ブームの影響か、最近では1日に数人の1人利用があるとのこと。中には常連のおばあちゃんもいるというので驚きだ。1名利用については「特に断る理由もないので昔から可能にしているが、入り口やホームページで大きくうたうということもしてない」という話だった。

2階はテーブル席が中心

テーブル席も2名掛けが多く仕切りもあるので、1名でも利用しやすそうという印象だった。同店の食べ放題の魅力はこだわりの高級食材を使った、高価なメニューを食べられること。単品で食べるよりも食べ放題のほうが絶対にお得とのことだった。

過去にはメニューのほとんどを食べて帰った・・・という強者もいたそう。元をとるならどのメニューがいいか伺うと、やはり北京ダックやカニ、エビなどを使ったものを頼むといいと教えてくれた。

さっそく高そうなメニューを注文！

注文したのは「北京ダック」「上海風ふかひれスープ」「蟹の辛味甘酢ソース」の3品。どれも単品でオーダーすると1000円を超えるのでは？　と思わせるメニューで、すでに得した気分になった。

中からはカニの身がたっぷり！

今回頼んだ3品は量もそこまで多くはないので、おひとりさまには向いているように感じた。ちなみにこちらの店舗も1階には売店があり、いくつかのメニューを自宅でも味わえるようになっていた。

スイーツなど甘いメニューも販売していた

今回注文した3品以外は、シェアできるように量が多めのものもあったが、混雑していなければ一人用に少なめの量でも対応してくれるとのこと。普段食べられない高級食材を種類多く味わいたい“おひとりさま”には、とても親切でうれしい。季節によってメニューが変わるため“リピーターおひとりさま”も多いとのことだった。

最後に、2名以上でないと入れない店に問い合わせてみると、理由は「採算が取れないから」という理由が多かった。

取材を終えて

看板を見るだけでは一人ではなかなか入りづらい・・・という印象だった食べ放題。老舗店は客引きもおらず、1階が売店で解放感があるため比較的入りやすかった。

さらに1人で行っても過ごしやすい環境やサービスなどの配慮があり、居心地がいいなと感じた。みんなでワイワイ行くのも楽しい食べ放題だが、「今日は人目を気にせずとことん食べたい」「ちょっとランチで寄ってみたい」など、勇気を出して利用するのもいいかもしれないと思うのであった。

　
―終わり―
　

招福門
住所／横浜市中区山下町81-3
電話／045-664-4141
営業時間／11:30～22:00、土・日・祝日　11:00～22:00（最終入店20:30）
定休日／無休

横浜大飯店
住所／横浜市中区山下町154
電話／045-641-0001
営業時間／11:00～21:30
定休日／無休