相模湖のラーメン店にクマが激突、どんな様子だった?
ココがキニナル!
相模原湖駅近くのラーメン店にクマが出たらしいですが・・・どういった状態で出たのか?大きさや種類は?また近隣の皆さんの対策が気になります(ところてん太郎さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
ラーメン店に激突したのはツキノワグマで、体長約1.3メートル。防災放送や防災メールが配信され、周辺住民はクマよけの鈴をつけて対策をしている
ライター:はまれぽ編集部
行政の対応は?
お話してくださった女性から「市から放送やメールがあっても具体的にどうやって注意したらいいか分からない」との言葉があった。また、齋藤さんによると一度は「イノシシではないか?」とも言われたという。実際に相模原市ではどのように確認と対策を行っているのか?
「2015(平成27)年度、相模原市でのツキノワグマ出没件数は7件で、主に津久井町や藤野町で目撃されています」と、相模原市役所水みどり環境課。
住宅街の裏手に緑が広がっている
「市では目撃情報を受け、すぐに市の職員と鳥獣保護管理員が現場を調査します。与瀬では今までクマの目撃情報がなかったため、現場到着当初は“イノシシでは?”という意見がでたのかもしれませんが、くまなく調査したところクマの痕跡を発見したため、防災放送やホームページにて呼びかけを行いました」
林道の奥にも看板が設置されていた
また「相模原市のホームページにて、クマへの対策を公開しています。今後も関係機関と協議しながら、引き続き、目撃情報の収集に努めていきます」とのことだ。
相模原市ではツキノワグマの目撃は年に数回ある(画像はフリー素材より)
プロはどう見るのか?
最後に、北海道野生動物研究所所長、農学博士・獣医学修士である門崎允昭(かどさき・まさあき)さんに、この時期のツキノワグマの動向に対する考え、対策を伺った。
門崎さんによるとツキノワグマが目撃される大きな原因は4つあるという。
(1)5月から8月は子グマ(若クマ)を母グマが自立させる時期であり、若クマが自分の生活圏を確立するために市街地へ近づき、好奇心から人家へ確認に出てしまったとき。
(2)作物や生ゴミを索餌(さくじ)採食するとき。
(3)山間に林道があるため、林から林を横断するとき。
(4)母子で市街地へ近づいてしまい、子グマが興奮して市街地に出てしまったとき。また心配した母グマも子について共に出てきてしまうことがある。
実際のツキノワグマの年齢や性別により原因は変わってくるそうだが、時期や場所から見て、今回のツキノワグマの目撃は(1)や(2)に近いのではないのだろうか。
山に囲まれ、林道の多い相模湖周辺
クマへの対策については「クマは孤独性が強く、基本的に人を避けて行動するんです。ですから、山林に入らざるを得ないときはホイッスルを30分ごとに3~4回吹くことが有効です。自然界にない音で“ここに人がいる”と周知すれば、クマが逃げていきます。ホイッスルの音なら500メートル四方には届きますよ」と門崎さん。
手軽にできる対策と考えると、ホイッスルが非常に有効だと言えるだろう。
取材を終えて
緑豊かで観光地としてもにぎわう相模湖周辺。少し山奥に入ると動物飛び出しの看板より、不法投棄監視の看板が多く見られた。今回のクマ出没と、街の成り立ち、人間の生活。自然との共生について今一度考えさせられる取材だった。
―終わり―
マッサンさん
2016年06月25日 20時41分
相模湖、津久井湖辺りに熊の出没で要警戒だが昨日は丹沢湖辺りでも熊に遭遇し、ケガを負わされた紳士がおられたそうだから、熊の生息数はかなりのものなのかな?これから夏山登山の季節。森で熊に会わないことを願いたい。
真紅のぱぱさん
2016年06月22日 09時27分
単純に、近隣住民の気持ち。今年は津久井地区、クマ豊作です(笑)
それも、17日には津久井高校近くに、昨日21日は阿津のカキ小屋近くに出まして、どちらも住宅地なわけです。んなトコ住んでるのが悪いっていわれりゃそうかも知れないけど、まあ皆それぞれ理由があってその地を選んでるわけで、その立場からしたら、もうリアルに熊怖いですよ。保護も確かに大切、共生もごもっともです。でも、だからといって秋田の事例みたいに喰われろってのは受け入れられない(喰われろってのは極論だけど)。
そんな人達の事も頭に入れながら、自然との共生について語ってくれなきゃ、マジ、はあ?ですわ。
とりあえずは、子ども達が無事に学校行き帰り出来ることを祈る毎日ではあります。
Nicksさん
2016年06月21日 01時26分
ツキノワグマは九州で絶滅し四国では剣山系に十数頭残すのみ。韓国や台湾では絶滅しかかっていると聞く。都心に近い丹沢や奥多摩に僅かでも生息していることに驚く。もともと連綿とした森林地帯だった国土が、中央道などで奥多摩山系と丹沢が分断され、御殿場線や東名道で丹沢山系と箱根が分断され、双方の野生動物の移動ができなくなったと何かで読んだ記憶がある。金太郎で有名な箱根や伊豆半島や千葉ではツキノワグマは絶滅している。国政は10年以上前から緑の回廊計画を進めてきたがどれだけ進んだのだろう。日本人は古来から自然崇拝や自然との共存を貴ぶ民族だと思うが、自然や野生動物と共存は永遠のテーマなのだろう。