何かと話題の横浜市のごみ分別案内チャットボット「イーオのごみ分別案内」。いったいどこまで教えてくれる?
ココがキニナル!
横浜市の資源循環局イーオのごみ分別案内の実証実験。「旦那」と聞いたら「(ノД`)」という返事が返ってきました。開発の意図とか苦労した点などを取材して(nobaxさん)
はまれぽ調査結果!
AIでごみ分別を案内。ごみ分別率を向上させて環境負荷を軽減するのが目的で2万語に対応。苦労したのはユーザーへ正確な回答ができるかという点
ライター:コハル
2万語以上の単語データを搭載!
システムの開発はNTTドコモ。2016(平成28年)9月に同社の提供するチャットボットシステムを使用して、一緒に新しい試みができないかという提案が横浜市にあった。横浜市がそこにごみ分別サポートとの親和性を見い出したことで、今回の企画がスタートした。
江口さんは「横浜市には年間約13万人の転入者がおりますので、新たに市民になった方々にも横浜市のごみ分別ルールを理解していただきたいのです。そのために、手軽に利用できて、的確な対応ができる高精度のチャットボットは有効だと考えました」と経緯を語る。
ごみの分別ルールについて説明する江口さん
このシステムを完成させるには膨大な量の単語やそれに対応する回答を用意する必要があったが、「ミクショナリー」で培った2万語以上の単語データを活用できることが大きな強みになった。
質問項目に対する分別方法はもちろん、雑学やクイズなども案内してくれるイーオくん。NTTドコモの言語処理ノウハウを生かして会話形式の表現にも対応するなど、楽しい要素が盛り込まれている。
「クイズ」と入力するとクイズを出題してくれる
今回の開発はNTTとの共同実証実験であるため、実験段階では横浜市からNTT側への支払い等は発生しておらす、現時点で発生した費用は「開発のために市の職員が稼働した人件費程度」とのこと。
今後本格稼働した場合は、何かしらの形でNTT側への支払いが生じる可能性もあるそうだ。
実証実験の目的は?
2017年3月6日に開始された実証実験は実際にイーオ君が利用者の質問に対してどの程度的確な対応が可能か、そしてどれくらい利用されるのかを探ることが大きな目標だという。
すごくよく回答できてると思うけど・・・
これに対して江口さんは「なかなか良い手ごたえを感じています。転居が多い4月やゴールデンウイークを含む5月はごみの分別に関する問い合わせの電話が増えるのですが、今年は通年よりも少ないと感じています。これがイーオのごみ分別案内が活用されたおかげであれば、非常にうれしいです」と話す。
実証実験は2017年6月までの予定だったが、想像以上に反響があったこと、そしてより多くの方に利用していただくことで検証に有益なサンプルを獲得することを目的に2017年9月末日までの延長が決定。9月以降、本格導入するかなどについては現時点ではスケジュールも含めて未定だという。
想像以上の対応力を見せるイーオくん!
いろいろと真面目なお話を聞かせていただいたところで、巷で話題になっている珍質問について聞いてみる。
横浜市としては、特に「変な質問しないでください」と怒っている様子はない。「おかげさまでたくさんのメディアに取り上げていただき、話題になっていることはありがたいことです。より多くの方に愛用していただけるよう、楽しい要素を盛り込んでいるので、それもご利用いただきたいです」と、むしろ話題になっていることを前向きにとらえていた。
「旦那を捨てたい」がSNS拡散された8月15日以降、話題だという
ということで、調子に乗って「旦那」「姑」「嫁」などのキーワード以外にもユニークな回答が出る単語を教えていただいた。
まず「横浜名物」といえば?
イーオくん、きょうは油多めな気分らしい
そしてこんな豆知識も。
歴史にも詳しいイーオくん。野球の「バット」と調理器具の「バット」も区別
「タンス」と入力すると分別方法が表示されるが、「タンスいくら」と入力すると・・・
丁寧に粗大ごみ排出時の手数料まで教えてくれる! 直接の申し込みも可能
ちょっと寂しくて誰かと会話したいときには・・・
イーオ君の趣味や身長も答えてくれる!
横浜市では初となるAI活用サービス「イーオのごみ分別案内」。
「今後本格始動した場合は、さらに利便性を高めるためにアプリ化できればよいですね。また、“大根の葉”と入力すると大根の葉を捨てずに活用できるレシピを案内するなど、生活に役立つ情報を提供する機能なども追加することができれば、より利用価値が高まると思います」と江口さんは展望を語ってくれた。
取材を終えて
SNS投稿がきっかけとなったが、横浜市がイーオくんに望む本来の目的はごみの正しい分別を実現することによる環境負荷の軽減。
横浜市のごみ分別率向上の大きな一歩となるべく、頑張れイーオくん!
取材協力ありがとう。て、英語もいけるのか!
―終わり―
横浜市資源循環局 ミーオとイーオと分別事典「MIctionary」
http://www.city.yokohama.lg.jp/shigen/sub-shimin/dashikata/
え るいさん
2017年09月20日 10時51分
横浜に引っ越してきましたが、収集場所にシールを貼られて取集されないゴミが多くそれがストレスです。ルールを守らない方が悪いといえばそれまでですが、こんなものに時間や人をかけるなら横浜市側での分別にかけてほしい。現在もっと生活しやすく働きやすい地域に引っ越しを検討中です。
詮議いたすさん
2017年08月30日 11時12分
面白いということで有耶無耶になっているけど、横浜市は日本一、ロゴ・キャラクターを持っている自治体と言われてる。一体全体、今までいくらキャラクターに税金を投入してきたのやら?ゴミ関係だけでも何匹いるんだよ。
ナチュラルマンさん
2017年08月30日 01時43分
面白いといえば面白いと思うが、いつだったかクレイジー・ケン・バンドのライヴで「せっかく横浜市のために作ったのに…使われなくなったよ、どーゆーこと?」と言って『G30』のワンフレーズのみ披露してくれましたが、横山剣さん寂しそうだった…市民には分別しろ、ゴミは資源だ、とか仰有るけどさ、別な意味で横浜市資源循環局は資源の無駄遣いしてないか?